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アイマスクの授業(その2)
 −アイマスクを使った体験(その@)−
 
         1999.6.7実践


 

                                広島県福山市立水呑小学校  教諭  粟村啓史

 3校時、4年生全員(103名)をランチルームに集めた。今日の活動内容は、







 

@アイマスクなしで紙を2回折り、時間を計る。
Aアイマスクを作る。
Bアイマスクをつけ、歩行体験をする。
C体験後すぐ感想文を書く。
Dアイマスクをつけて紙を折り、時間を計る。
Eアイマスクをつけて紙を折った感想を言う。
 
である。
@まず、B4版4分の1大の紙を配り、紙を2回折るよう指示した。「ヨーイ、ドン」 で折り始めさせ、ストップウォッチで秒を読んでいった。大体10秒ほどで全員 できた。
A次に、画用紙に印刷したアイマスクを、一人2部ずつ作らせた。一つは自分(子 ども本人)用で、もう一つは参観日に保護者に渡すためのものである。
Bアイマスクのできた子から、隣の教室(4の1)に設定した「アイマスク歩行体験 用スペース」を歩かせた。前の人とくっつかないように注意を促した。この教室 での「アイマスク歩行体験用スペース」は、下記のようにした。










 



 ン
 チ
 ル








 ↓



 ↓




 ↓
 

 
←       ←      ←      ←




  ↑



  ↑



  ↑
 ム
 



 
    児童用机を
    中央に集め
    た
 


 
  ロッカーが置いてある
 ドア 出口     入り口  ドア
    ドア        ろ  う  か
   
 4の1の教室では、児童用の机を中央に集め、その周りが歩けるようにスペースをつくっておいた。教室の前方から入り、左手で机を触りながらグルッと教室内を一回りする。出口付近では机から手が離れるため、恐る恐る物に触ろうとする姿が見られた。出口付近にはスチールロッカーと木の本棚があるので、それらに触ろうとするように促した。入り口付近では集うので、前の人が最初の直線を行ききったところで次の人が出るように指示した。また、廊下ではアイマスクをつけず、教室の中を確認して教室の入り口でアイマスクをつけるように指示した。
Cアイマスクの歩行体験をした子からランチルームに戻り、たった今体験したばか りのホカホカの感想を書かせた。感激のさめないうちに、即書かせるのである。 感想を書かせる紙は、B4版4分の1大の紙である。
Dランチルームに全員がそろったところで再びB4版4分の1大の紙を配り、アイ マスクをつけた状態で紙を2回折るよう指示した。「ヨーイ、ドン」で折り始め させ、ストップウォッチで秒を読んでいった。この時は子ども達に速く折ろうと する意識が働いたようで、10秒以内で「できました」と言う子もいたが、あま り丁寧な折り方ではなかった。
E子ども達に、「アイマスクをつけないで折ったときとアイマスクをつけて折った ときとではどう違ったか」を尋ねた。子ども達からは、
  ・アイマスクをつけたら時間がかかった。
  ・アイマスクをつけたら丁寧におれなかった。
  ・アイマスクをつけたらうまくいかなかった。
 などの発表があった。(4の1は5名、4の2は5名、4の3は10名の発表)
 

児童の感想文
(ア)ぼくは、アイマスクをつけてしてみたらこわかったです。目の不自由な人も目が見えないからあぶないです。これ  からは目の不自由な人を守りたいです。
(イ)とてもふあんで、すこしこわかったです。目が見えないってふべんだなあと思いました。目の見えない人にあった  ら、たすけてあげたいです。
(ウ)目が見えなかったら、すごく歩くのがこわかった。ぼくははやく歩けなかった。目がふじゆうな人は、すごくふべん  だと思う。ぼくは目が見えるけど、目が見  えない人は、こんなんだと感じました。
(エ)ぼくは、もし目が見えなかったら歩くのがこわいと思った。つくえにぶつかったりして、目が見えない人は苦労し   たんだと思いました。
(オ)どこにつくえがあるかロッカーがあるかわからなくてドキドキしました。目の見えない人はもっとドキドキしているん  だなぁと、わたしは思いました。
(カ)アイマスクをつけてたいけんしたら、一しゅうぐらいみじかいと思っていたら、あんなにあったなんて思いもしませ   んでした。目が見えないからぶつかったり  して、こわかったです。
(キ)アイマスクをつけて教室を一しゅう回るときいて、こわくてこわくてたまりませんでした。私が回るばんになって、   あたまがしめつけられるようにいたくてこわかったです。目の見えない人はこんなにこわい思いをしていることが  わかりました。しかし目の見えない人は毎日こんな生活をしていることもわかった。(ク)目が見えない人のたいけ  んをしてこわかったです。こけそうになったり、足がつくえにあたったりしていたかったです。目が見えない人のき  もちがだいぶわかってきました。もう少しわからないことがあるのでしりたいです。
(ケ)わたしは目の見えない人のたいけんをして、目の見えない人は自分がさわった物でわかるんだなぁとかんじまし  た。こわいかんじがして、どこにいけばいいのかわからなかったです。





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