―始まりは、いつもの謁見の間だった。 「ねえダーリン、なんであんな魔人の女なんかハーレムに入れたの?!」 いつものようにランスととりとめもない話をしていたリアが、そんな事を話した。 「何でと言っても、世界中の美女・美少女は俺様のものにならなければならないからだ。 たとえサテラの奴が魔人でもだ。」 ランスが(ランスにとっては)至ってまともな答えを返しても、リアは食い下がった。 「魔人は魔人よ。いつダーリンの敵になるか分からないのよ。 大体、前にダーリンを殺そうとしてたでしょ。」 「前は前、今は今だ。何だったら美樹ちゃんに言って、今後どんなことがあっても俺様達 人間を殺させないように命令してやれば、大丈夫だろう。」 「そういうこと言ってるんじゃないのに・・・。もういい、リアが直接話してくる!」 そういって、リアは謁見の間から出ていった。 「おい、リア!・・・ったく、しょうがない奴め。」 「ランス王、追わなくてよろしいのですか?」 「いい、いい。いつもの嫉妬だろう。もてすぎる男もつらいものだ。」 そう言ってランスは、軽くため息をついた。 「ここね・・・。」 やがてリアは、サテラの部屋の扉の前に立っていた。 「どうしよう。普通に呼んでもどうせ出てこないわね。・・・そうだ、こうしよ!」 そして、扉を軽くノックする。 (トントン) 「・・・誰だ。」 と、サテラが返事を返した。 「リーザス王国王女、リア・パラパラ・リーザスよ。魔人のあんたに伝言があってきたの。」 「・・・聞かない。返れ!」 「ダーリンからの伝言でも?」 「・・・ダーリンとはランスのことか?」 「そうよ。何でもあたしとあんたの仲直りをさせるため、3Pしたいんですって。 まったく、ダーリンらしいわね。」 といい、ため息をつくリア。 サテラは、訝しげにリアに聞いた。 「本当なのか、その話は?」 「本当に決まってるじゃない。じゃなきゃ、あたしがあんたの部屋なんかに来るわけ無い でしょ。」 「・・・では何故お前が直接伝言に来たんだ。」 「これも仲直りの一環ですって、まったくもう。」 「・・・分かった。」 ややあって、サテラが扉を開いた。 「あ、ガーディアンは連れてこないで欲しいって。Hするから当然よね。」 「・・・ああ。」 そして、二人は一緒に廊下を歩き始めた。 そのまましばらく歩いていたが、そのうちリアが城の外へ出る方角へ向かい始めた。 「おい、どこへ行く気だ。」 「外よ、外。分からないの?」 「そうじゃなく、何のために外へ行こうとしているのか聞いているんだ!」 「外でしたいんですって。開放的なHが、わだかまりから心を開放するだろう、って 行ってたけど、多分ダーリンがしたかっただけだと思うの。」 「・・・。」 やがて二人は外へ出て、少し歩き、中庭の隅の方へ着いた。 あたりは木々が茂り、周囲の様子は、かなりうかがいにくい。 ひそかにHするには、絶好の場所とも言えた。 「どうした、ランスはどこに居る。」 「おかしいわね、先に来て準備してるって聞いたけど・・・。もうすこし違う所なのかもね。」 そう言ってリアは、あたりをうろつき始めた。 サテラは所在無くあたりを見回していたが、不意に物が飛んでくる気配を後ろから感じた。 「おい、貴様っ!いったい何をっ・・・!」 その次の瞬間、サテラの体が白い物に覆われた。 ひそかに背後に回っていたリアが、サテラに向かいパラライズの粉を浴びせたのだ。 ランスが居ると聞いて、油断していたサテラは、その粉をもろに浴びてしまい、 地面に倒れ込んだ。 「うふふ、効いたでしょ。前にあんたが東の塔で浴びたのと同じ、魔人にも効く パラライズの粉よ。持続時間が短いのが欠点だけど・・」 そう言いつつ、リアは、まじまじとサテラの体を見つめた。 「色っぽくは・・・無いわね。どっちかと言うと、かわいいの部類に入るわね。」 「くっ・・・サテラをどうする気だ。」 「安心しなさい。殺したり封印したりはしないわ。ただ、ダーリンを取ろうという気を なくして貰いたいだけ。」 「!・・・サテラは・・・そんな・・・。」 「何も言わなくても、態度で分かるわよ。あんなにきつかったのに、ダーリンとHしたら どんどんダーリンになついちゃって・・・。もしかして今は 『ダーリンが魔人だったらよかったのに』なんて思ったりしてない?」 「・・・。」 「ふふっ、図星みたいね。でも、ダーリンは魔人じゃない・・・人間よ。」 「・・・人間が魔人になれる方法はある。サテラはランスを魔人に・・・いや、魔王にして みせる。」 「無理よ。そんな事できっこないわよ。」 「魔王を殺し、その血を飲めば、魔王になれる。何も知らない人間のくせに、 知ったような口を聞くな。」 「ふーん、ダーリンにそんな事したかったんだ。しゃべってくれてありがと。」 「しまっ・・・くっ・・・!」 「魔王ってあの美樹ちゃんのことよね。あの子、リアからみてもかわいいわ。魔王じゃ なきゃ、リアがペットにしてたかもね。そんな子をダーリンが殺すと思う?」 「・・・。」 「絶対に、ダーリンならあの子を殺さない。魔王には絶対にならないわけよ。分かった? それに、ダーリンに求めるんじゃなくて、ダーリンに合わせるくらいじゃないと、 ほんとに好きとは言えないわ。」 「くっ・・・」 「リアは、ダーリンとだったらどこへでも行ける。何だってできる。二人で一緒なら、 おじいちゃんとおばあちゃんになって、死んでいくのだって怖くない。 ―――でも、あなたはどうなの? ダーリンは、どんなに長生きしても、人間よ。魔人のあなたより先に老い、死ぬわ。 それにあなた、耐えられる?一緒に老いる?一緒に死ぬ?それとも・・・今、心中する?」 「サテラは・・・サテラは・・・ひっく・・・うっうっ・・・くっ・・・。」 厳しく、そして真実をついたリアの言葉に、サテラはとうとう泣きだしてしまった。 その様子を見たリアは、少し表情を和らげると、こう言った。 「ま、あなたが人間になったりしたら、大丈夫かもね。ダーリンは渡さないけど。」 「サテラが・・・人間に・・・?」 「前にダーリンに聞いたことがあるわ。モンスターから人間になった奴が居る、って。 だから、似たようなことも結構簡単かもね。人間から魔人になれるんだし。」 「・・・。」 「ま、今は、あんたの体を可愛がっておくわ。」 「ちょ、ちょっと待て、なにをしている!」 「言ったでしょ。ダーリンを取る気を無くさせる、って。リアにHされたら、少なくとも リアに逆らおうなんて気は起こらないでしょうからね。」 そう言った直後、リアはサテラの唇に、自分のそれを重ねた。 「んむっ・・・んっ・・・んんぅ・・・」 過去色々女の子をおもちゃにしてきたリアのテクに、ランスしか知らないサテラは、なす術 もなかった。 「んっ・・・ぷはっ・・・」 唇を離したときは、もうサテラの秘所は濡れていた。 「あら、本当。ダーリンの言ってた通り、敏感過ぎね。もうぐちょぐちょ。」 「・・・っ!」 呪文により拘束されているため、身動きできないサテラは、リアの視線を受けても、 秘所を隠すことができない。 「やめろぉ・・・見るなぁ・・・。」 「くすくす。そうしていれば結構かわいいのに。大丈夫よ。リアが気持ち良くしてあげる。」 そう言うと、リアは、サテラが身につけているスーツを、双丘と秘所の周辺だけ破り、 露にした。 「ふふ・・・凄いHな格好ね。ダーリンが見たらなんて思うかしら。」 「いっ・・・いや・・・やめて・・・お願い・・・。」 「だーめ。せっかくリアが気持ち良くしてあげようって言うのに、それを断っちゃいけないわ。 ほんとは、欲しくて欲しくてたまらないんでしょ。ほら、どうなの。」 言うなりリアは、サテラの胸の突端をつねりあげた。 その刺激に、サテラは早くも絶頂に達する。 「んあっ・・・あっ、はっ、あああああーーーーっ!」 「本当に敏感なのね、これだけでイっちゃうなんて。でも、本番はこれからよ。」 「もうだめぇ・・・だめぇ・・・いやぁ・・・」 「なに言ってんの。いっぱいイけるなんて、女の子としては幸せなことよ。」 そういいつつリアは、左手でサテラの右胸を揉みしだき、乳首を舐める。 さらにその右手は、秘所をやんわりとさすっている。 「あん・・・・あっはぁぁ・・・・んっ・・・んんっ・・・」 その刺激だけで達しそうになるサテラ。だが、なんとかこらえる。 しかしそれは、単に快楽の時間を長引かせただけに過ぎなかった。 リアの唇が胸の突端をついばむ。左手は丘の麓をうごめき、右手は秘洞への侵略を開始する。 唇が、舌が、手が、指が、それぞれ別の生き物のように動き、サテラの性感を果てしなく刺激 する。 「ひっ・・・いやっ・・・いやっ・・・んはあぁっ・・・・んあっ、ああああぁぁぁぁーーーっ!」 そして、またもやサテラは達した。 「あら、またぁ?敏感過ぎるのも、面白くないわね。うーん、どうしようかな。」 少し思案顔のリア。 サテラは、息も絶え絶えに横たわっている。 「そうね、どうせなら、一気に失神させちゃった方が、お互いいいかもね。」 「えっ・・・いっ、いやあぁぁぁっ!」 リアは、サテラへの攻めを一気に強くした。 サテラの左胸に舌を這わせ、その周囲をなぞるように舐めあげていく。 丘の頂に達すると、それをねぶり、吸い上げ、時折歯を立ててもみる。 右胸の左手は、形が変わるほど、ふくらみを揉みしだいていた。 時折突端をつねり、引っ掻き、さらに激しい快感を引きだたせる。 右手は、秘裂にあった。 秘洞に入れられた中指は、激しく出し入れされ、その動きに合わせて、 粘液が絡まる音が軽快なメロディーを奏でている。 薬指と人さし指は、中指の律動に合わせつつも、秘裂を優しく撫で、 少しでも快感をひき出そうとしていた。 秘珠は親指にもてあそばれ、嬲られ、痛々しいほど充血し、 その役割を十二分に果たそうとしていた。 ちょっとした責めで達するサテラが、リアの本気の責めに耐えられるはずもなく、 激しいあえぎ声とともにサテラは絶頂を迎えた。 「あああっ・・・んふぅ・・・そんなっ・・・はぅんっ・・・あぁっ・・・くあっ・・・ はぅっ・・・ふうぅっ・・・だっ、だめぇ・・・はぁっ、あっ、んぁっ、ああぁぁぁぁぁぁっっ!」 サテラは、びくんびくんと数回体を痙攣させたあと、失神し、動かなくなった。 「ふう・・・。なかなかかわいかったわよ。ちょっとだけ、あんたのこと、 好きになったかもね。」 リアはそう言って、サテラの頬に軽い接吻をした。 数日後、謁見の間―。 「ダーリン、早くこんな女、死刑にしてよ。魔人なのよ。怖いのよ。」 ランスと話をするために呼ばれたサテラを見て、リアがそんなことを口走る。 「そうだな・・・確かにカオスがあるから、魔人でも殺せるが・・・。 おい、カオス。お前はどうなんだ。サテラを殺したいか?」 リアの言葉を聞いたランスは、やれやれといった顔をしながら、脇においてある剣へ話しか けた。 「そうじゃのう、わしは殺すこと自体はかまわんが、お前さんは嫌じゃろ? お前さんが嫌じゃったら、わしは殺すのには反対じゃ。 後悔してやる気のないお前さんのそばにいても、わしの心のちんちんを満足させるような いい女と出会えそうに無いからのう。」 「何が心のちんちんだ。お前なんかにいい女なんぞ見せてやるものか。」 「そうよそうよ、この変態剣。ダーリンに頼ってばかりでないで、自分でなんとかしなさいよ。 せっかくダーリンが封印の間から引き抜いてやったのに、生意気なのよ。」 「何を言うか。わしが居らなんだらアイゼルやノスは倒せんかったぞ。」 「だが、剣を持つ奴が居なければ、なんにもできないだろうが。 ノスの奴に、あんなに綺麗にポッキリと折られていたくせに。」 「そうよそうよ、この貧弱剣。」 「折られてもすぐ復活したじゃろうが。心のちんちんを満足させる女がいれば、 すぐにパワー100倍じゃ。」 「そのセルさんを抱けたのは、誰のおかげだと思ってるんだ。」 「それはわしを所有する者の義務みたいなもんじゃ。大体・・・」 いつまでも続きそうな3人の言い争いを見て、サテラは呆然としていたが、 やがてクスッと小さく笑い、思った。 (人間・・・魔人・・・死ぬ定め・・・死なぬ定め・・・そして私は・・・) なおも口げんかを続けている3人を後にして、サテラは、 少しだけ晴れやかな顔をして、玉座を去った。 |