これまで福山JCは、福山のまちづくりをはじめ様々な分野に多様な提言をしてきました。今日では、事業の柱としてあげられている1.地球市民づくり、2.ローズマインドあふれる地域づくり、3.地域主権型社会の創造、としてまとめられ福山JCの行動の指針となっています。わけても「100万本のばらのまち」や「ばらの宅配」なども特筆すべき事業です。今後も継承すべき事業だと考えます。その他、環境問題、教育問題などどれもこれも優れたプロジェクトです。しかしこれらを継承するものの義務は、その内実を一層豊かにすることです。
そして、すでに多くが感じているように、行政主導のあり方、それらと私たちの関係のあり方の根本的な変革を求めよというサインだと思います。だから、荒れる教育現場を変革し、個性豊かな子供を育てる教育や、日常生活レベルでの環境問題に対する提言や実践のあり方も地域の人々と連携した積極的な見直しが求められているのです。
「ばらのまち」づくりについては、栽培に一定の困難が伴う花がテーマであるだけに全市民の参加が不可欠です。ばらの数を単に増やすのではなくばらを育てる心、ローズマインドの発信に全精力をそそぎ込む必要があります。花が咲いた結果ではなく水やりから堆肥、剪定、土壌保護、除虫など花を咲かせる過程にこそローズマインドは存在するのです。つまりばらを愛でる優しい心を育てることなくして、「100万本のばらのまち福山」はありえないのです。そして、この運動には、ささやかであってもメリットが示される必要があります。あくまでも私の夢物語で、技術的な問題の検討を無視して申しますと、例えば「ばらの市民税控除」を導入し、ばらの購入に対しては一定の水準をもうけ市民税の控除などがされるというシステムを大胆に提案することが考えられます。 そして地域主権型社会の創造のために全市民が容易に参加できるまちづくり運動の推進とその核となるNPOやボランティア団体の活動をサポートするNPOサポートセンターの設立を支援する必要があります。「ふれあい横丁」などのオープンネットワークステージへの参加はその実践への大切な一歩でしょう。JCのなかだけでは見えないことや経験できないことに真摯な態度で向かい合い地域とともにより多くの実り多い成果を作り上げる必要があります。
従って、福山JCは、先輩諸兄、現役会員とも協議しもっと大胆に地域の人々と協力しあって行政や政治の領域に働きかけ変革を実現する旗手たらんとすべきだと考えます。私たちの世代は会社や社会に大きな責任を負いはじめ、明確な目的意識をもつ最も行動的な世代です。この世代が、「心のスタンダード」などで築いてきた成果を活かすときがきているのです。美辞麗句ではなく、地域での実践力として人々に承認される必要があります。 このことを通して信頼されるJCが確立されるのです。
「オリンピックで栄冠を勝ち獲るのは、最も速く走り最も強い人間ではなく、参加リストに 名をつらねたものたちである。」(アリストテレスの言葉より)
ホームページへ戻る