アンネ平和賞
「伝えたい、わたしの平和メッセージ」
〜21世紀をになう子どもたちから〜
- 「みなさんがアンネたちの悲劇的な死に同情を寄せるだけでなく、実際に平和をつくりだすために何かをする人になって欲しいのです。」
- アンネ・フランクの父であり、ご自身ホロコーストからの生還者である、オットー・フランク氏のこの言葉を受けて、1995年広島県福山市にホロコースト記念館は設立されました。
- この記念館は、ホロコーストで犠牲となった600万人、特に150万人の子ども達のことを通して、日本の青少年に「差別と偏見」のことを伝え、共に学ぶ教育センターとして活動してきました。すでに入館者数2万2千人、学校数にして約250校の子どもたちが記念館を訪れ、ホロコーストを学んでいます。
- 昨今「心の教育」の大切さが叫ばれている中、見学した子ども達は「広い視野をもたなければならない」、「他者の立場に立ってものを考えるべき」、「弱い人たちに手をさしのべよう」などのメッセージを残しています。
- 私たちは、これら子ども達のいだいている平和への願いにふれ、大きな感動を受けました。21世紀に向けて、子ども達のメッセージを受けとめ、日本の各方面や世界に発信し、子ども達と共に学んでいきたく願っています。
- 今回ホロコースト記念館では、このような願いをもとに「アンネ平和賞」を設立し、子どもたちの「伝えたい、わたしの平和メッセージ 〜21世紀をになう子どもたちから〜」を広く内外の小、中学生から募集することになりました。
- 寄せられたすべてのメッセージは、記念館で製本の上永く保存され、一般にも公開されます。また代表的な作品150点には、平和のために貢献しておられる、国際的にも著名なピース・アドバイザーの方々のひとことを加え、冊子としてまとめられます。冊子には参加者全員の名前が記されます。また、ユニークなメッセージは新聞紙上、テレビ、ラジオ等でも紹介され、さらに記念館発行のニューズレターやインターネットで世界に広くアピールされます。
- 多くの子どもたちが奮ってご応募していただけるよう、ご関係の皆様にご案内いただければ幸いです。
1998年3月17日
ホロコースト記念館ピース・アドバイザー
- エリ・ヴィーゼルさん(ホロコースト生還者・ノーベル平和賞受賞者)
- 黒柳徹子さん(ユニセフ親善大使)
- 大牟田稔さん(広島平和文化センター理事長)他
- 大槻 勝(ホロコースト記念館理事長)
後 援:朝日新聞社、NHK広島放送局、日本ユネスコ協会連盟
協 力:アンネ・フランクの会
協 賛:(社)日本図書館協会、(財)広島平和文化センター、広島平和教育研究所
アンネ平和賞
「伝えたい、わたしの平和メッセージ」
21世紀をになう子どもたちから
<応募要領>
1998年アンネ平和賞 授与式開催
ホロコースト記念館が昨年4月から9月まで募集した、アンネ平和賞「つたえたい、わたしの平和メッセージ」に、国内外の小・中学生から1635通の応募がありました。みなさんの平和への願い、思いを書いてくださったすべての作文は、250人以上の中・高校生や、先生方、記念館のスタッフが読ませていただきました。ホロコースト記念館は、皆さんの平和への強いあこがれに感動し、また大切に受けとめなければならないと思っています。
その中から、世界中の多くの人に読んでほしい作文、またユニークなアイデアが書かれた作品が推薦され、1998年アンネ平和賞受賞作文150編が決まりました。
アンネ平和賞は、差別や偏見によって起こされたホロコーストが再び起こらないように、みなさんが中心になって、この世界に平和を創るために行動してほしい、というホロコースト記念館の願いが込められています。1998年アンネ平和賞受賞作文を書いて下さった方々には、ホロコースト記念館より「1998年アンネ平和賞記念メダル」をお贈りします。また、応募して下さった皆さんには記念のしおりをお送りいたします。
2月27日(土)に広島県福山市のホロコースト記念館、3月13日(土)に東京都新宿区のホロコースト教育資料センターで、下記の通り記念メダルの授与式を行います。
ホロコースト記念館ではすべての応募作文を展示し、皆さんに読んでいたけるようにします。またアンネ平和賞受賞作品150編を中心に、ホームページ、新聞、ラジオなどで世界に広く公開し皆さんの意見をアピールしていきます。
今年の7月から8月にかけては「ホロコースト・日本こども会議'99〜平和、いま私にできること〜」を福山、岡山、京都、東京で開催いたします。アメリカより、ホロコーストからの生還者ヤッファ・エリアフさんをお招きして、お話を聞いたり、私たちの意見を述べて平和について語り合いたいと思います。このこども会議にもぜひ参加して下さい。また運営スタッフも募集していますので、協力できる方は申し込んで下さい。
「平和をつくりだそう、小さな手で」ホロコースト記念館は、皆さんと一緒に前進していきたいと願っています。