北山 茂樹さん (35歳/広島市)
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検査までの間、健康には気を使った。
「ドナーになるのを家族に話すと、賛否が分かれましてねえ…」。
テレビで骨髄バンクをテーマにしたドラマを見て「ぼくにもできるだろうか」と問い合わせをしたのが、登録のきっかけだった。それまでは、骨髄移植についてはまったく聞いたこともなかった。
骨髄液提供が決まった時、姉の一人は「いいことね」と賛成してくれたが、母ともう一人の姉は、内容がよく分かっていなか ったせいか、相次いで反対した。説得の結果、最終的には同意してくれた。
三次検査から実際の検査までの間、相手先のことも考えて「もし、万一のことが…」と健康には気を使った。最終検査の後、重いかぜをひいて心配したが、幸い、提供当日までには回復した。提供のため入院するこ とには不安はなく、「目がさめたら終わっていた、という感じだった」という。
ただ、勤める会社には内緒で登録し、忙しい仕事の合間をぬって休暇を取った。それだけに、「もう少し、提供までの手続きを短縮できないか」との不満はある。
それでも「また機会があれば提供したい」という思いはある。「多くの人に、もっと登録してほしい」と感じている。
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