胆石の知識

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胆石と一言でいっても、胆嚢結石、総胆管結石、肝内結石の3つにわけられます。それぞれ治療法が異なりますが、今回は胆嚢結石(いわゆる胆石)のお話です。

胆石の種類
 胆嚢結石は胆嚢内にできた石をいいます。胆石はその種類によってコレステロール胆石、色素胆石、その他の希な胆石に分類されます。それぞれ石の大きさ、数、溶けやすさ、壊れやすさに特徴があります。少ないもので1個、多いものでは1000個以上、大きさは2〜3mm大から5cm大くらいのものまであります。


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症状
胆石の痛みは、少し重い感じがするだけの場合から、みぞおちから右肋骨下、右の背中にかけての鈍い痛みや、脂汗を流し救急車を呼ばなくてはがまんできないようなお腹全体の痛み(胆石疝痛といいます)など様々で、人それぞれに異なります。
 胆石が胆嚢の出口につまった場合(胆石嵌頓といいます)、強い痛みと急性胆嚢炎、黄疸などを起こし、緊急手術や胆嚢ドレナージといった外科的処置が必要な場合もあります。

検査
 それぞれの胆石には、それぞれ適した治療法があるため、いろいろな検査によって胆石の種類を診断する必要があります。
その検査法には
  1.腹部単純X線写真、
  2.腹部X線CT
  3.腹部超音波(エコー)検査
  4.排泄性胆嚢造影検査(DIC)
  5.血液生化学的検査

などがあります。

治療
 胆石の治療法には
   1.経口胆石溶解療法(=溶かす)
   2.体外衝撃波胆石破砕療法(ESWL、=壊す)
   3.胆嚢摘出術(開腹下、腹腔鏡下、=切る)
   4.その他の治療
   5.経過観察(=様子を見る)
に分けられ、必ずしも手術を必要としません。

以下に主な胆石の治療法について簡単にその特徴を記します。
治療法
治療期間
効果(消失率)
副作用
特徴
経口胆石溶解剤
6〜36ヵ月 (入院不要)
10〜30%
胃痛、下痢(まれ)
胆嚢が温存されるが、再発の可能性がある。治療期間が長い。
体外衝撃波胆石破砕治療(ESWL)
3〜12ヵ月
(入院不要)
50〜60%
治療中、治療後の痛み(まれ)
胆嚢が温存されるが、再発の可能性がある。症例によっては効果高い 。
腹腔鏡下胆嚢摘出術
約10日間
(入院必要)
100%
全身麻酔が必要。術中、開腹式胆摘術への変更が約5%ある
短期間で確実な効果が得られる。胆嚢は無くなる。
経過観察
消失しない
いつ痛むかは予測不能
無症状で、胆嚢機能良好な場合によい。


******胆石患者さんの食事療法について******

・食事・・・・食物のカロリー、脂肪量を制限する。コレステロールにも注意。
・脂肪の多い食物(なるべくさける)・・・・うなぎ、マグロ、サバ、卵黄、豚肉、牛肉、ソーセージ、マーガリン、マヨネーズ、フレンチドレッシング、落花生、天ぷら、からあげ、などで胆嚢を収縮させ、痛みの原因になる。
・アルコール(なるべくさける)・・・・胃液分泌促進、過食の原因になり、胆嚢を収縮させ、痛みの原因になる。


胆石に関するFAQ (よくある質問を集めました)


正しい診断のもとで自分の胆石にあった治療法を選びましょう。




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