食肉目 ハイエナ科 分布:アフリカ
池田動物園では、2009年6月9日に埼玉県大宮公園小動物園より初めてブチハイエナがやってきました。はじめにいたハイエナのレイ君はとても人懐っこい性格でもあり、飼育係には檻越しに体を触らせてくれるほどでもありました。そんな、レイ君も大人になっており、お嫁さんを探していたのですが、なかなか見つかりませんでした。しかし、大阪の天王寺動物園でも、飼育しているメスのハイエナのお婿を探していたため、レイ君が天王寺動物園に行くことになりました。そして、天王寺動物園でもう1頭飼育しているレイ君と同じ年齢であるオスのレン君が、当園に来ることになりました。(動物園では、血統の入れ替えのために、全国の動物園同士で様々な動物たちの移動を行っています。) 来たばかりのレンくんは、移動の疲れや、驚きにより、部屋の奥のほうでじっとしていることも多く、飼育係が近づいていってみても、警戒して逃げていってしまうことが多かったですが、徐々に警戒もなくなり、レイ君とは、少し違った感じで、人懐っこく、飼育係のほうに近づいてくることも多くなりました。普段は、おとなしい性格ですが、餌の鶏肉や、牛の骨などを食べる際は、ガリガリ?バリバリ?という音を立てながら豪快に食べていきます。餌は週に4回ですが、豪快な食べっぷりをぜひ見に来てみてください! また、ハイエナのイメージとは違いとてもかわいらしい顔をしていますので、ハイエナのことが少し好きになると思いますので、是非、1度会いに来て見てください(^_^)
ブチハイエナ
学名 Crocuta crocuta
英名 Spotted Hyena
・ハイエナについて
ハイエナ科には、現在、ブチハイエナ、シマハイエナ、カッショクハイエナ、アードウルフの4種類のハイエナがいます。なかでも、本やテレビなどでよく見られるのがブチハイエナになります。ブチハイエナは、ハイエナ科の中で最も体が大きくなり、約40~80㎏程の大きさにもなります。メスは、オスよりも体が大きくなります。体には、名前の由来でもある、黒いぶち模様がありますが、生まれた頃の子どもたちの体の色は、全身真っ黒い色をしています。一般的に、ハイエナは、他の動物の獲物を横取りするなどのイメージが強いと思いますが、実は、食べる餌のほとんどが、自分たちで狩りをしたものを食べて生きています。また、ハイエナは顎の力がとても強く、骨砕歯と呼ばれる歯を使い、ライオンなどが残した動物の骨なども噛み砕き食べてしまいます。そのため、「サバンナの掃除屋」とも呼ばれています。ハイエナは、持久力にも優れているため、狩りの仕方も、ライオンなどのように一発で仕留めるのではなく、獲物の体力がなくなるまで、ずっと追いかけていくという狩りをおこないます。狩りの成功率もライオンなどと比べても、とても高くなっています。クランと呼ばれるメスを中心とした群れをつくっており、また、オスはどのメスよりも順位が低くなっています。生まれた子どもは順位があらかじめ決まっており、リーダーの子ども(メス)は次のリーダーになり、反対に順位の低いハイエナの子どもは、ずっと順位が低いまま生きていきます。ハイエナの群れには順位争いがなく、これは、群れの中の無駄な争いをなくすためと考えられています。