ガンや慢性病をつくる食べ物
病気の実体は血液の汚れ
健康な私達の腸の中には、乳酸菌を中心として、嫌気性連鎖球菌とか腸球菌、バクテロイデスなどいろいろな種類の細菌が活動しています。
乳酸菌などが多い場合は、血液はあまり汚れませんが、嫌気性連鎖球菌などの有害菌が腸内常在菌の大半をしめるようになると、有害な毒素が製造され、血液が汚れてきます。すると、それが体のいろいろな場所に炎症を起こさせる。それが病気の実体なのです。
それでは、なぜ血液が汚れるのか、それを知っていただくには、腸の働きについて述べなくてはなりません。
赤血球は腸の壁でつくられ、体細胞に変る
私達の体を流れる血液の中の赤血球は、食物を材料につくられており、それが全身の血液の中を循環して、全ての細胞に接触し、体のいろいろな組織細胞に変っていくのです。すなわち、「細胞は細胞からできる」のではなく「細胞は赤血球が姿を変えてできる」のです。
口から取り入れられた食物が、いろいろな作用によって腸まで送り込まれくることは、ご存知の通りです。腸の粘膜に取り入れられた食物は、腸の壁と見分けがつかなくなるまでに同化され、腸粘膜の固有の細胞(絨毛上皮組織)に変ってしまいます。そして、さらに変化し続け、赤血球母細胞にまでなります。
これは、細胞の中に数十個の赤血球を持った細胞で、この赤血球が血管の中に放出され、これが寄り集まって、体細胞になっていきます。したがって、「腸造血」のメカニズムでつくりだされる赤血球は、結局は食物だということがわかります。つまり、食物が赤血球になり、その赤血球が体細胞になるのですから、私達が毎日摂る食物によって私達の血液の性状が左右され、体細胞の質も左右されることになるのです。
動物性蛋白質はそのまま人間の蛋白質にならない
腸の粘膜が食物を取り込んで同化していることを話しましたが、食物を同化することは、食物の中に含まれている素材をいろいろとうまく関連づけて、自分自身の体をこしらえることです。したがって、私達の腸内で行われていることは、一般的に考えられている解体作業というより、むしろ組立作業なのです。私達の体をつくっている蛋白質は、植物性の炭水化物の中から必要な素材を取り出し、それを組み合わせてつくられます。食物として取り入れられた牛や豚の蛋白質は、いったん炭水化物にされてから腸壁の中に送り込まれ、そこで始めて体の蛋白につくられるのです。
ですから、動物性蛋白は、余分な行程を行わせることになるのです。
そればかりではありません。こうした動物性蛋白は、腸内の酵素(生体の体内で起こる各種の化学反応を助ける有機化合物)の働きで、炭水化物にかわるのですが、腸の中にその酵素が十分にないときは、炭水化物に転化されないので、腸の中に入っていけず、そのまま腸内で腐敗してしまい、体に非常に害のあるものに分解されてしまいます。
これらが腸内細菌の性状を狂わせ、血液を汚し、ガンをはじめ、いろいろな慢性病を引き起こさせる原因となっているわけです。
ガンの正体が「血液の汚れ」だということはわかりましたが、血液が汚れるとなぜこのようにウィークポイントに炎症が現れるのでしょうか? これは、体がつくりだした「血液浄化装置」なのです。つまり血液が汚れに汚れてしまい、このままでは命も危なくなるというときに、このガン腫ができて、血液をきれいにしてくれる働きをするのです。このように、体内より浄血を図り、病気の毒素を中和してくれているのがガン腫なのです。
腸を腐らせる肉・卵・牛乳
「動物性蛋白の摂取はガンを招く」と言うことを話しましたが、典型的な動物性蛋白食品である肉・卵・牛乳は強力な発ガン食品と言えます。動物性蛋白食品は、腸内の腐敗菌をわんさとつくりだし、いわば、腸を腐らせてしまう張本人なのです。人間はもともと穀物菜食性の動物ですから、肉はスムーズに処理されません。しかも、肉には繊維がないので、特に腸内に停滞しやすく、したがって腐りやすく、腸の中で強烈な毒素を生み出します。
穀物菜食動物である人間は、体の中で炭水化物を基にして体蛋白を合成する能力を持っています。この能力が高いほど、バイタリティの有る体、スタミナの有る体といえます。ですから生理にあわない肉・卵・牛乳を常食し多食してしまうと、生理機能が狂い、体蛋白合成能力も落ちてしまうわけです。
肉食の害
肉はアミノ酸という化合物が集まってできています。このアミノ酸を構成している一部分であるカルボキシル基が除かれると、アミンというものになり、さらにここからアミノ基という部分が抜けると、アンモニア、その他いろいろな毒素ができるのです。これらが腸内有害細菌を盛大に繁殖させ、血液を汚すのです。
また、この動物性蛋白質は消化管の中で、いったん炭水化物に還元されてから利用されていますので、この還元作業が、胃腸をひどく疲れさせ、血液を酸毒化させるだけでなく、病的なビールスを招く原因にもなってくるわけです。したがって「肉食はスタミナ食である」と言うことが、とんでもない誤りであることがわかります。
卵の害
毎朝、かならず卵を摂る方も多いようですが、卵も肉に劣らず有害な食品なのです。卵の蛋白質も肉と同様、消化管の中でスムーズに処理されず、胃腸に著しく負担をかけるうえに、腸壁をすりぬけて血液の中にはいりやすく、それによってアレルギー体質をつくりだします。アレルギー体質とはガン体質なので、卵も有害な発ガン食品なのです。
また、卵のコレステロール含有量はたいへん多いうえ、卵には消化酵素の一つ、トリプシンの働きを阻害する作用があり、さらに、ビオチンという一種のビタミンの欠乏を引き起こす物質も入っています。
牛乳の害
牛乳の蛋白も卵の場合と同じく、胃腸にひどく負担をかけるうえに、消化管でスムーズに処理されず、いろいろな毒素をだし、血液を汚します。特に、牛乳の蛋白質カゼインは、粒子が小さいために、腸の機能が弱っている時には、腸の壁を素通りして、血液の中に入ってしまいます。すると、異種の蛋白をむかえた人間の体には、アレルギー反応が起こります。
いま日本では、アレルギー疾患がふえていますが、これは牛乳や卵のとりすぎが、その主要原因と考えられます。子供のアレルギー体質や、そのための小児喘息・慢性湿疹などは、ほとんど100%そうです。
また牛乳は、カタラーゼの活性を低下させる働きがあります。カタラーゼ活性が弱まれば、体組織では過酸化水素が過剰になり、病的なビールスを生みます。したがって牛乳も申し分のない発ガン食品なのです。
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