人狼戦線

平井和正

 シリーズ中最も読者の評価の高い作品といって良いであろう。
 不死身が売り物の主人公が、その力を喪失してしまう。他の 作家なら、例えばスーパーマンのように、再び力を得て戦うとい うストーリーになるところだが、犬神明はその力を失ってもなお 前進をやめようとはしないのだ。
 犬神明は、不死身であるから素晴らしいのではなく、犬神明であ るから素晴らしいのである。

(文責:FUJITA)


前のページに戻る