第3章
楽勝!ハイパード・・・・・・じゃなかった矢倉三人衆
翌日、1回戦、2回戦と一人だけ苦労した私は3回戦、今度こそ楽をしようと考えていた。次は「東北学院大」チーム。最近の学院大にはそれほどの強敵はいないはずであった。−−−が、私の幻想を打ち砕く強敵が私の目の前に座ろうとしていた。元東北学生将棋連盟理事長、佐々木氏である。実力もさることながら、ソフトで柔軟な指し回しの氏は、私にとって最もいやなタイプである。
幸いなことに、佐々木氏の位置は実は先鋒でほっとしたが、彼が出てきた以上一敗する公算が強く、私も是が非でも勝たなければならなくなった。
確実に勝ちにいくため選んだのはやはり居飛車風車であった。
相風車となって不毛な展開かと思われたが、あっさり仕掛けが成功し角香交換の駒得、必勝形となった。しかしながら、調子にのって飛車で横歩を取ったのが悪く、逆転模様となってしまった。
ここで一手の緩手に、長考して捻りだした、歩頭にでる5五銀から飛車切りという強襲が辛うじて決まり再逆転、一手緩むと負けという危うい橋を渡ったものの辛勝することができた。
先鋒の鈴木はやはり勝てなかったものの、太田は勝ちきりチーム自体も辛勝であった。
解説:
期待に反して苦戦の連続であった。でも、このとき佐々木氏って何回生だったんだろう?
第4章
矢倉三人衆の誤算
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