KSC:ソードカトラス




漫画「ブラックラグーン」に登場する、ベレッタM92Fのロングバレル・ロングスライドカスタムを、既存品のM9をベースに製品化したもの。

特徴的な6.5inバレル、6inスライドを新規金型で製作、さらにブローバックメカを前作のP226Rと同構造のシンプルなものに変更、あわせて新規構造のインナーバレル&チャンバー、全亜鉛合金製マガジンの新規製作で、動作性能の向上も図っている。

その他の外観上の変更として、フロントサイト形状、ハンマーピン形状、デコッキングレバー右側の固定ネジの数など、M92F(FSにあらず)の特徴をいくつか再現している。

刻印はレーザーによるもので、繊細だが浅い。
刻印部分が薄茶色く焦げているため「汚れている」という悪評があるが、個人的には好みだ。

グリップパネルはアイボリー調のABS樹脂製、中央には金属製のクロスソードスカルのエンブレムを装着している。
(既存の金型を利用しているので、裏側の形状はM92FSにも対応)

バレルサイド、リアサイト前側のパーティングラインは未処理でメッキを施してある。
パーツ製造の成功率(歩止まり)を上げるための処置と思われる。
変な話、前人気が低く、製造数が絞られていればもっと丁寧な仕上げになっていたであろうと思う。

マガジンの仕上げはいまひとつで、地肌の荒れが目立っている。
本体色とのマッチングでマット仕上げになったと思われるが、購買層の嗜好を考えればマルイ製品の様なギラギラしたメッキでも良かったと思う。

システムが変更された事でマガジンリップの保持力が強化され、マガジンスプリングが強化された事で同社の製品にあったスライドストップの半掛りが解消されていると思われる。

動作性は非常に良く、低気温には弱いが、条件が充分な時は壊れそうな勢いで動作する。
個人的には旧型メカ程度の動作でも、構造を維持して欲しかった所だが。

実射性能はすこぶる良く、5m先のドッグタグプレート(3x5cm程)を外す気がしない集弾性で、遠距離でも左右のブレが無い安定した弾道となっている。
ロングバレルと負圧バルブ式の発射ガスカット構造のおかげで、0.2gBB弾で75〜90m/s程度の初速が出ており、高集弾性の理由となっているのだろう。


キャラクターアイテムの印象が強い製品だが、撃って楽しい高性能も有している。
コレクション目的でなく、実射用としてもお奨めだ。
他社には真似の出来ないこれだけの仕様で定価\26,000(税抜)というのは、お買い得だと思う。


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