KSC:sig pro




KSC:SP2340/2009/etc
発表・発売当時は「イマイチかな?」といった印象で、あまり気になってはいなかった。
正直言って、Gun誌のターク高野氏のレポートでの不調ぶりの影響である。

世間の評判もスッパリと「良くない」「悪い」となっており、安ければ買うかな…といった程度の存在感のまま時間が過ぎ、ファーストコンタクトは、カスタムモデルである「GSG-9」の発売まで持ち越しとなった。

このカスタムモデルは、はっきり言ってプレミア目的での購入であった。
が、ヘビーウェイトモデルの割りに思いのほか動きが良く、すぐに気に入ってしまった。
すぐさまABSモデルのSP2340、カスタム第二弾の[トライアルカスタム]も購入、現在6挺のsig pro系が手元にある。

動作感は、ABSモデルの場合、スライドが軽いためリコイルショックが弱く、HWモデルの場合はスライドスプリングが弱いため戻りのスピードが遅く、なるほど不評が出る訳だと納得した。
ただ、後のカスタムモデルではスプリングレートが変更されたらしく、バシッとした鋭い動きとなっている。
スライド内部の「身」があまり詰まっていないためか、妙な軽さは残るものの、納得のいくレベルに落ち着いたと思う。

実射性能は、バレル長が非常に短いために劣っているような先入観があったが、実際は平均的なレベルであった。 S2S製0.27gBB弾でキッチリと直進するセッティングが得られた。
軽量弾では急上昇してしまうセッティングとなっているので、改良版のホップパッキンを導入したい所だ。


ウィークポイントについて少々触れてこう。
まず、スライドストップのノッチが欠けやすい。
SP2009ではスライドストップ先端が奥まで深くかかるように、改良されており、既存の製品も部品購入とフレームの小加工で対策可能だ。
それでも、レバーを押し下げてのホールドオープン解除は厳禁となるので注意。

次に、スライド後部のレール溝部分に亀裂が入りやすい。
これは何とも防ぎがたい事で、とりあえず、フレーム側のレールの当たり面を削って幅を狭めておくと良いかもしれない。

次に、ホップ調整によるアウターバレル先端部の変形。
これは、ホップ調整時の最大・最小時に強く捻らない事で変形を最小限にとどめる事が出来る。

最後に、ローディングノズル部のインナーピストンの変形等。
インナーピストンが非常に長く突き出しているため、やや変形しやすいようだ。
また、インナーピストンの周囲に汚れがたまりやすく、動きが悪くなっている場合はブローバックの勢いとBB弾の初速が落ちる。
そんな場合は、クリーナーをひとふきして解消してやろう。

なんだかんだ言って気に入ってしまったので、実銃ではフランス警察制式採用となった改良版もモデルアップして欲しいところだ。

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