オールド・ノリタケ関連書籍
16ヶ月ぶりの更新
2001年2月4日更新
昨年からノリタケに関する本が、日米両国で、いくつか新たに出版されている。それに、アメリカの専門書や古書もご紹介します。
最近出版された本のおかげて、オールド・ノリタケ愛好家の環境はずっと良くなった!
何といっても、これほどノリタケが身近になったんですから!
日本語版解説書
オールド・ノリタケ、100年を経て里帰りした陶磁器
平凡社・コロナブックス編集部編。
定価:本体1,524円 ISBN4-582-63329-3
オールド・ノリタケ・ファン待望の格好の入門書がついに98年発刊!。
大賀弓子氏らの解説とともに
オールド・ノリタケの素晴しい陶磁器が所狭しと紹介されている。
編集が素晴しい。
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オールド・ノリタケ、コレクターズガイド1891-1945
トンボ出版・木村一彦&葵航太郎 著
定価:本体4,600円 ISBN4-88716-162-X
裏印(Backstamp)について詳細に書かれていて、日本語で読めるのが嬉しい。また、国内向けオールド・ノリタケを紹介したり、作家の署名に関する記載もあり、特徴のある解説書である。
EARLY NORITAKE「オールドノリタケの世界」
現在の株式会社ノリタケカンパニーリミテドが発刊
定価3,000円で通信販売している。
EarlyNoritake
Premium Collection1 オールドノリタケ
アールデコ・ボーンチャイナ
トンボ出版・木村一彦&葵航太郎 著
2001年1月発刊!!
定価:本体2,800円 ISBN4-88716-191-3
木村・葵の名コンビによる第二段。まさに「デコづくし」!
わがファンクラブのコレクション二点を収載して貰ったので、
是非ご覧下さい。
今後もシリーズとして
出版されるものと期待される。
オールドノリタケの美
アールデコ・ボーンチャイナ
東洋出版・井谷善恵 著
2000年11月発刊!!
定価:本体1,500円 ISBN4-8096-7761-8
著者は関西出身と聞いているが、
独自の視点でオールドノリタケを縦横無尽に論じている。
まさに、愛好家が記した「手作りの一冊」である。
アメリカの解説書
たとえオールド・ノリタケが名古屋のノリタケの製品であっても、オールド・ノリタケに対するわが国の愛好と収集の歴史はアメリカのそれと比べることができないくらい、まだ貧弱である。
だから、オールド・ノリタケの専門書はアメリカのものに限る!みっつの代表的な解説書を紹介!
Collector's Encyclopedia of Nippon Porcelain,
1st to 5th series
Schroeder Publishing Co., Inc. Joan F. Van Patten著
International Nippon Collectors' Club(INCC)のホームページでも紹介されている。
オールド・ノリタケに限らず、概ね1920年頃までのNipponと銘打たれたものを対象としている。著者Patten女史は、INCCの中心メンバーでもある。英語ができなくても、眺めるだけでも勉強になる。見ているだけで、Nipponものやオールド・ノリタケのファンになってしまう本!。そのうえ、偽物についても丁寧な解説が全巻に掲載されている。
どの巻にも必ず共通の裏印(backstamp)の解説がある。コレクターどうしの会話でも、Patten分類の◯番、というように表現するくらいバイブル的な本なのである。
PattenBook
最近Patten女史の第6シリーズが刊行された。
まだ、わがファンクラブでは写真を用意できていません
The Wonderful World of Nippon Porcelain 1891-1921,
Schiffer Publishing Ltd., Kathy Wojciechowski著、
1992年刊、ISBN 0-88740-377-8
上述のPatten女史と同様にWojciechowski女史もINCCの活動的なメンバーであり、この本はタイトルにもあるように1891年から1920年頃までに輸入されたNipponと銘打たれたものだけを対象としている。
まずはPattenの本だけで十分であるが、やはり収集に熱が入ってくるとこの本も揃えたくなる。自分のコレクションがPatten本だけでなくWojciechowski本でどのように評価されているのか気になるものだ。
この本にも、裏印や偽物についての解説がある。
INCC推薦書のひとつである。
WojciechowskiBook
Collecting Noritake A to Z
, Art Deco & More,
Schiffer Publishing Ltd., David Spain著
これらの本は、1921年以降のオールド・ノリタケ、それも特にアール・デコに的を絞った内容である。やはり、裏印(backstamp)の解説があるが、Pattenの分類と共通ではない。
アメリカでは、Nipponファンと、ノリタケファンの間に明瞭な違いがあるようだが、わが国では、わざわざNipponとして区別することは通常ない。本場のアメリカ人と話しするときには注意して区別するのがベター。
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The Collector's Encyclopedia of Noritake
, 1st and 2nd series,
Collector Books, Schroeder Publishing Co., Inc. Joan F. Van Patten著
上に紹介したNipponの解説書の著者PattenがNoritakeもの(アメリカでの区別)に的を絞って発刊。Spainの本と似ているので、購入を急ぐ必要はない。
一般にPattenの本と言うと、上記のNipponのシリーズを差す。
ここでの、裏印(backstamp)の解説も、Spainの本や自著Nipponの分類と共通ではないのが残念だ。
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アメリカの古書
以下の古書は、決して入手しにくいものではない。
現地の古書店やInternet Auctionできっと手に入れることができる。
The Colorful World of Nippon
写真左
Wallace-Homestead Book Company, Inc. Florence E. Meyer著
The Enchantment of Hand Painted Nippon Porcelain
写真左と中央
Silverado Studio, Inc. Paul &Candy Lima著
二つの本はともにSpiral風の装丁でB6判のコンパクトサイズ、
発行時期もともに1971年。
当時のNipponものの相場が現在の1/10程度だったことや、
Moriageなどの表現が当時はなかったことが分かり、興味深い。
まだ贋作に対する警鐘も見当たらない。
後者では、Occupied Japanものも紹介されている。
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Noritake Azalea China
-a reference in color for collectors-
James & Florence Melvin and Rodney & Wilma Bourdeau著
1975年刊
66種類のノリタケのアザレア・アイテムを紹介。
アメリカではOld Noritakeのアザレア(Azalea)に、
もの凄い人気がある。
(私にはちょっと理解しにくいほどである)
99年9月のオークションでも、こんな古書が$100以上にもなった。
ノリタケや森村関係者の伝記Biography of the Frontiers of Nippon/Noritake
森村市左衛門の無欲の生涯
Biography of Mr Ichizaemon Morimura
草思社・砂川幸雄著
定価:2、000円
製陶王国をきずいた父と子
大倉孫兵衛と大倉和親
Biography of Mr Magobei Ookura and Kazuchika Ookura
晶文社・砂川幸雄著
定価:1、800円
NipponものもNoritakeものもアメリカにまだ一歩及ばぬ(?)が、
こと伝記ものだけは、日本の勝ち!!
わが国の愛好家の増加とともに、
色々な研究がどんどん広がりますように!
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