特別決議 2021年2月27日
コロナにも対応できる教育条件と勤務条件を求め
仲間づくりで組合を強く大きくしよう。
新型コロナウイルス感染症は、私たちの教育活動や組合運動に大きな制約を与えました。同時にコロナ禍は、これまでの教育条件や勤務条件の不十分さを浮き彫りにしました。
「40人学級で、感染を防止しながら、ゆきとどいた教育を保障することは不可能」という世論が大きく広がり、政府・文科省はついに、小学校での35人学級に踏み出しました。これは、長年にわたって少人数学級の実現を求め続けてきた、私たちの運動の大きな成果です。引き続き、中学校や高等学校での少人数学級の実現と教職員定数の改善を求めていきましょう。
県教委は1人1台端末の整備に前のめりですが、生徒に端末の個人購入を求め、十分な人員配置もなく教職員に対応を求めるなど、生徒や教職員に負担を強いる形で進められています。中教審答申は「ICTは必要不可欠」としていますが、「その活用自体が目的でないことに留意が必要」とも述べています。学校教育の主体は児童生徒であり、教育をつかさどるのは私たち教職員です。1人1台端末の性急な導入が、学校現場に混乱を招くことのないよう、声をあげていきましょう。
コロナ禍による臨時休業や部活動の制約により、時間外勤務はやや減少しましたが、依然として、3人に1人が月45時間の上限を超えているような状況です。教職員の働き方をますます不規則にする、1年単位の変形労働時間制を導入できるような条件はまったくありません。そもそも変形労働時間制は、閑散期の労働時間を繁忙期に割り振ることで、使用者が残業代を支払わずに労働者を働かせることができるという制度であり、労働時間の短縮を目的としたものではありません。1年単位の変形労働時間制の問題点を職場で話題にし、「導入反対」の声を広げていきましょう。
2021年1月22日、核兵器禁止条約が発効しました。2020年度はコロナ禍のため、平和行進も原水爆禁止世界大会もオンラインになってしまいましたが、私たちの長年の運動が、ついに核兵器の違法化を実現しました。日々の教育活動や組合運動は、地味で目立たたないとりくみの連続ですが、長い目で見ると、私たちの願いや運動が確実に情勢を変えていきます。一人ひとりの力は小さいようでも、当事者の声が組織されることで、社会を大きく動かします。職場の仲間に声をかけ、「支えあい、助けあい、高めあう」高教組を強く大きくしていきましょう。
以上決議します。
2021年2月27日
岡山県高等学校教職員組合第242回評議員会