Toeic test
受付は11時20分からだった。
受験番号表を見ながら、自分の受験教室に行く。
教室の前に受付の人がいて、
身分証明書と受験票を見せて本人の確認。
名前のリストと写真に蛍光ペンで、線を引く。
教室というのは、大概大学の大教室だ。
100人ぐらい1つの教室に詰め込んでいる。
受験番号と席順が、黒板に書かれている。
昔は、試験時間まで、何かやっていた。
CD聞いたり、テスト用の参考書を見たり、
今はぼーとしている。
大教室の机は基本的に狭くて小さい。
あと、イスが固定式でうごかない。
後ろの方になると、少し上がっていて、
黒板を見下ろす様な形になる。
さすがに、きちきちには詰められないので、
1つの机は、空間として開けられる。
僕は、幸運にも、通路側のいちばん後ろだった。
ふつうこの手の大教室は、バリアフリーで、スロープなんだけど、
ここは階段だった。階段につまずいてやっと。
『あ、階段なんだ・・・』と思ってしまった。
11月もすえになると、少し寒いので、暖房とか入れる。
僕は、基本的に、暖房とか不必要な人なので、
すこし、暑い感じだった。
太陽の光とかがはいってくると、暑くなるので、
カーテンとかで遮っている。
それでも、すこしあたたかいので、上着は着ていない。
あと、かなりの時間歩いたので、汗をかいていた。
Tシャツ1枚になって、シーブリーズをかける。
清涼感があって、気分が少し上向きになる。
試験官をぼんやり見ると、
かわいいなと思った。
今回の試験官は、3人いて、男1人、女2人だった。
メインの試験官教卓について、いろいろしゃべる人は
女の人で、少し派手目だった。
髪の毛が長くて、少し薄い色で、
はきはきとものを言う感じの人だった。
すごい苦手なタイプ。
その横に補助のように、”彼女”(柚香*)がいた。
一応絵にしてみたけど、イメージとして、活字で補完
背は160cmぐらい、
がりがり、ぐれーのスーツにタイトスカートだった。
かなり低いヒールみたいな靴。
Toiecの腕章を腕にまいて、胸には、シールをはっていた。
少しうつむきかげんで歩く。
極端ではないけど、少しがに股気味。
ほとんど笑うことはないけど、笑顔はかわいいかった。
すぐ、鼻眼鏡になって、しょっちゅう、眼鏡をあげる動作をする。
本当はそのしぐさを絵にしたかったけど、
画力が無いので、あしからず。
12時20分ごろ、諸注意。
メインの女の人がしゃべる。補助の柚香は、
前を見てぼんやりしていた。
テープの指示。
試験官はやることがないので、手持ちぶさただった。
携帯電話の注意。
listening testをするのだから仕方ないけど、
この神経質さには、かなり閉口している。
(僕は、携帯電話が嫌いな人だから)
試験官が近くまで行って、1人1人、電源が切れているか確認して、
電源の切れたまま、バックにしまわせる。
その時、写真のついた受験票を回収する。
当然僕の前にも柚香は来た。
遠くから見て感じたように、かなり動作がぎこちない。
緊張しているのだと思う。
もちろん化粧はしているのだけれど、肌はかなりきれいに見えた。
でも、髪は無造作で、服も、一応着てみましたと言う感じで、
かなり、不自然な印象をうけた。
柚香「携帯電話は?」
僕「ありません。」
柚香「そうですか」
少し意外そうな顔をした。
そのまま、とっとと立ち去っていった。
そのまま10分間休憩。
柚香は、試験官と最終の打ち合わせをしたり、していた。
12時45分休憩終了。
あとは、問題用紙配付。
これも試験官が、机の近くまできて、1人1人に配った。
僕は、ずっと柚香の行動をみていた。
柚香はたぶん、僕が、ずっと見ていることには、気づかなかったと思う。
ひさしぶりに、innocentな女の子を見たような気がする。
1時試験開始。15時終了。
試験なので、一応集中して、柚香のことは、頭の中から、追い出した。
*僕が勝手に付けた名前。
元ネタは桐原小鳥の漫画。
yuzukaという音の響きが好きです。
柚というものの、印象も好きです。
漫画のキャラクターとはいっさい関係がありません。