Canon PIXUS MP630を買ってみた　- 印刷品質比較編 -

写真印刷で品質を比較してみよう
Canon PIXUS MP630はインクカートリッジが4色しかありません。
「手軽に使えるインクコストを考えて印刷品質は多少犠牲になっても良いと割り切って」と書きましたが、どの程度劣るのかというのは気になるところです。
手元に同じキャノン製のCanon BJ F9000という6色機があるので、なるべく条件を揃えて印刷し、比較してみます。

印刷する素材は、管理人が撮影したシチュエーションの違う2種のデジカメ写真。やはり一般的ニーズを考えるとデジカメプリントの結果が気になると思うので・・・。
ちなみに著作権フリー素材ではないので、勝手にアチコチで使わないようにお願いします。

なるべく条件を合わせて比較します
Canon EOS Kiss X2でjpg撮影した同じデータを、FUJIFILM 画彩写真仕上げPro超光沢/厚手/はがきサイズにプリントしています

［Canon PIXUS MP630の印刷設定］
同梱のアプリケーション［Solution Menu］から「簡単ステップで写真を印刷」を選び、起動した［Easy-PhotoPrint EX］から、はがき→写真用紙光沢プロフェッショナルを選択し、カラープロファイルをMP630標準で印刷。
［Canon BJ F9000の印刷設定］
［Canon ImageBrowser］から写真を選び、フォトモード→プロフォトペーパー、印刷品位：高品位、ハーフトーン：誤差拡散、色補正：ColorSyncで印刷。

同条件で乾燥させたあと、EPSON ES-2000にて一括スキャンし、PhotoShop上のレベル補正で白レベルだけ合わせてあります。


Canon PIXUS MP630	Canon BJ F9000

詳しく解説するまでもなく、Canon PIXUS MP630で印刷したものは明るめで、中間調の濃淡があまり豊かではありません。Canon BJ F9000で印刷したものに比べるとメリハリに欠ける印象があります。
真ん中の猫が、左側は背景と一体化していますが、右側は浮き出て見えます。

Canon PIXUS MP630

Canon BJ F9000

夕陽や山際の色調にはさほど違いを感じませんが、雲の濃淡や青空の色調が大きく異なります。
Canon BJ F9000のダイナミックな夕空に比べると、Canon PIXUS MP630のものは軽い感じに見えます。

やはり多色インクには意味がある
Canon PIXUS MP630でプリントした物だけを見た時はキレイに感じたのですが、Canon BJ F9000でプリントした物と比較してみると、やはり表現力には大きな差があると言わざるを得ません。
キャノン製のプリンターでよく言われる粒状感というのは低減しているように感じましたが、フォトシアンやフォトマゼンタといった特殊色が印刷結果に大きな影響を与えていることがわかります。インクの最小粒が小さくなりドット数が増えても、階調表現にはあまり影響がないということなのでしょうか？
ここまで違うと、写真印刷目的には6色機のCanon PIXUS MP980の方がオススメかも知れません。

HOME