今回は,各地のゴーストスポット編です。
決しておもしろ半分、興味本位だけで行かないでくださいな…。
「某旅館」〜長野県下諏訪町〜
と、ある旅館の浴場で、夫婦が心中し、それ以来、その浴場は閉鎖されて別の大浴場を使
用している。心中した浴場に夫婦の怨霊が出ると言われているためである。
ある女子大生のグループ3人がその旅館に泊まり、そのうちの一人が大浴場に降りていく
と、廊下の向こうにこじんまりとした浴場があったので、それにつかって部屋に戻ってき
た。戻ってきた女性の姿を見た部屋の二人は悲鳴をあげた。彼女の身体に無数の髪の毛が
からみついており、手ぬぐいは血で染まったように真っ赤になっていたからである。
すぐに旅館の主人を呼んで、さっきまで入っていた浴場へ降りていくと、浴場には湯がな
く、そればかりがもう何年も使ってないのが一目で分かるほど、蜘蛛の巣やほこりで一杯
だった。「この浴場は、過去に不幸な事があって、もう何年も湯をはってないんです。お、
お客さん…本当にここをお使いなさったんですか」という旅館の主人の言葉を聞いて、女
性は気を失ったという。
「八丁堀駅」〜東京都中央区〜
東京駅から、ディズニーランドのある舞浜、幕張メッセのある海浜幕張を通り、千葉県の
蘇我駅までの湾岸沿いを走るJR京葉線。東京駅の次の駅が八丁堀である。
この駅は地下にあり、工事中に人骨が何体も出た。江戸時代は同心屋敷が連なっていた地
域でもあり、刑を受けた罪人の白骨かもしれない。
工事中から今に至るまで、ホームで江戸時代の服装をした人を見たという話は絶えない。
霊感の強い人がホームに降りると、強い力で線路へ引っ張られるそうだ。あるサラリーマ
ンが電車がくるというのに、フラフラと線路へ降りようとしたのを、間一髪上司が引き止
めて命拾いしたという実話もある。
また、路線は違うが、同じ東京都内のJR常磐線の三河島駅は、戦後まもないころに国鉄
史上最悪の列車事故を起こした辺りにあり、かなり多数の死者を出した。何故か、JR東
日本の社員には、三河島駅勤務を嫌がる人がいるという。
「七代祟られた家」〜宮城県東和町〜
昔、刀の試し斬りのために、だまされて殺された按摩が、「七代祟ってやる」と呪いの言
葉を言い残してからというもの、斬った本人は怪死、その後も生まれてくる世継ぎは障害
を持ったり、精神に異常をきたしたりして、本当に七代目でその家は没落してしまった。
これは、KJの亡き祖母の実家付近で起こったことであり、祖母は最後の七代目を見たと
のこと。実話である。
「追い越していく子供」〜大分県国東半島〜
あるカップルが、国東半島の道を歩いていると、後ろから小学校低学年ぐらいの子供が勢
いよく走って追い越し、あっと言う間に見えなくなった。それからまたしばらくたつと、
また子供が走って追い越し、見えなくなる。それが何度か繰り返されるうちに、カップル
は、この道が一本道で、周りは見通しがよく、脇道がないこと。追い越されてからまた後
ろからやってくるのに、1分もないこと。それなのに、子供が後ろに回るような道もなけ
れば、戻っていく子供を見てもいないこと。そして追い越していく子供が同じ服、同じ背
格好、同じ顔…ということに気が付き、恐怖に襲われ、その場を逃げ出したという。
「北泉ヶ岳」〜宮城県仙台市・大和町〜
この山に登ると、いつのまにか前方を女性が歩いている。登山服に本格的な装備を背負っ
ているので、安心してついていくと、遭難してしまう。
ある人がこの山に登って、やはりこの亡霊に遭遇してしまった。初めは気が付かずについ
ていったが、途中でいくら声をかけても振り向かないこと、雰囲気が異様なことでやっと
気が付き、引き返そうとしたが、自分の意に反して足が勝手に亡霊についていったそうで
ある。彼の母がこの亡霊の話を知っていて、登山前に無理矢理お守りを持たせたことを思
い出して、リュックからお守りを取り出して必死に祈ったことで、何とか足が止まり、逃
げ帰ることができたという。
「やっと足が自分で動かせるようになった瞬間、前を歩いてた女が初めて振り向いたんだ。
悔しそうな顔で睨んでたよ。あんな恐ろしい表情、見たこともない」
「江北橋」〜東京都足立区〜
環状七号線が荒川を越えるところに、江北橋がかかっている。
この橋は、昔から幽霊が出ると言われ、また、不可解な交通事故も多い。橋そのものは見
通しもよく、平坦なのであるが、突然ハンドルをとられて欄干に激突する車が多数出たそ
うである。
これなら、ありたきりの話であるが、この江北橋に近い場所に一軒家がある。
貸し家なのであるが、ある時、貸して入居したばかりの一家の主人が、紹介してくれた不
動産屋に血相を変えてやってきて、「あの家は出るじゃないか!代わりの家を無償で紹介
しろ!」と怒鳴った。不動産屋は言いがかりと思い、「私が少しの間泊り込んでやる。そ
れで何ともなかったら、その話は聞き入れられない」と啖呵を切って、早速泊り込んだ。
そして2、3日目の夜、不動産屋はその家から転がるように逃げ出した。
二階の階段から、犬を連れた老人の男性がゆっくりと降りてきて、呆然とする不動産屋を
見ていないかのように、不動産屋の脇を摺り抜けて消えたのであった。
不動産屋はすぐその家を手放し、他の不動産屋が斡旋するようになった。
不動産屋が前のその家の住人の焼き鳥屋に会って聞いたところ、その老人は焼き鳥屋の前
の住人ではないかとのこと。人相風貌が不動産屋が見たのと、ほぼ一致することから間違
いないようだった。
今でも、不動産屋は、他の不動産屋が件の家を紹介する広告チラシを見るたびに、あの無
表情な老人の顔を思い出し、寒気がするという。
「東京近郊区間の出る駅」
先述の「八丁堀」「三河島」の両駅の他にも、亡霊の出る駅はいくつかある。
〇「北松戸」〜JR常磐線、千葉県松戸市〜
北松戸駅は、松戸競輪場の最寄り駅である。かつては、駅の周りはまだ人家もそれほどな
く、終電後のホームは真っ暗であった。今はもうないが、水飲み場もホーム上にあった。
その水飲み場に、赤鉛筆を耳に挟んだ中年男の亡霊が出た。真っ暗なホームに青白く、ボ
ーッと浮かんで見えたそうである。今は通勤路線と化し、昔と違って辺りも明るくなった
せいか、出なくなったらしい。
〇「入谷」〜JR相模線、神奈川県座間市〜
相模線は今は、全区間電化し、通勤路線となっているが、かつては1〜2両編成のディー
ゼル車がカタコト走っているローカル線であった。東海道線茅ヶ崎駅から、厚木駅までは
それなりに人が乗っていたが、厚木から先、JR横浜線・京王線と接続する橋本駅までの
間は、運転手と車掌しか乗らない回送列車のような場面もしばしば見られた。この区間で、
雨の日、終電乗務を嫌がる運転手と車掌が結構いたという。厚木から二つ目の入谷駅辺り
で、女性が乗車し、いつのまにか消えてしまう現象が続出したためである。
〇「池袋」〜JR山手線・埼京線、東京都豊島区〜
JRの他にも、西武、東武、営団地下鉄が集中する新宿と並ぶ一大ターミナルが池袋駅で
あるが、このJR構内で何年か前、痛ましい事件が起きた。男子大学生が酒に酔ったらし
きサラリーマン風の男と喧嘩になり、男に殴られて転倒し、そのまま死亡してしまった。
男は逃走し、その後、両親がサラリーマンの似顔絵を公開して、必死に情報を求めていた
のが、首都圏在住の人には記憶に新しい。未だに男は見つかっていない。大学生も浮かば
れないのか、自分が死んだことが信じられないのか、事件現場のホームへ上がる階段にし
ばしば出没するそうである。時効になる前に、一刻も早く犯人が逮捕されることと、学生
の魂が安らかに眠ることを願ってやまない。
創さんのこめんと
いやいや、今回の作品がいままでのなかで一番恐かったす…。
駅の周辺というのはいろいろとあるようですねぇ…。
ペンペンの足跡
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