虫歯とは何んなのだ


 小生は虫歯が一本も無い、最近人に言ったら全然本気にしない、馬鹿みたいと言うのだ。1934年生まれの70歳近い。
 親しい人にだけ、たまに口を開けて見せるが半分以上の人は総入れ歯と言って信じない。本物と信じた人も異口同音に
       いったい何を食べて生きて来たのか
    
そんなに貧しかったのか
    
必死に歯を磨いてきたのか、どこの歯磨き粉か
    歯磨きのコツは何だ、一日何回磨くのか
    
間食はどれくらいか、酒は、タバコはと
 と怪訝そうに聞いて来る。私は最初の頃は一瞬戸惑って終戦間際の子供の頃の哀れな生活を思い出して居たが、最近になって冷静に考えると、どれも該当しない事に気付いて来た。
 先ず、小学生の頃の戦争中は食糧不足なんてもんじゃない事は、誰でも知っている。当時住んでいた田舎と言えども、悲惨な状況だったのだ。戦後間もなく、裁判官が法律違反とヤミ米を買わず餓死した事は有名な話である。しかし、庶民の母親はそんな中で『芋』、『麦』、等々を庭や縁の下にまで植えて育て、唯一の贅沢として『アメ』を造って我が子を励まし、平和な未来を夢見て必死に努力をしたのだ。つまり、『アメ』をなめながら僕らは頑張ったのだ。歯ブラシも、歯磨き粉も満足に有る筈が無い、現在の子供に比べようもない、歯学上甚だしく状況が悪るかったのだ。
 取り敢えず、体質論で逃げないで小生の歯生活を総括して見よう


 歯医者に行った事は覚えている、二十歳ぐらいの時で、『おやしらず』でした。後にも先にも歯科医院はこれが一回です。歯痛の認識は覚えていない。
 好き嫌いで無く、習慣で(家風かも)朝食に『梅干しと納豆に牛乳』、夕食の魚は『頭から骨』まで食べる(犬や猫みたいで嫌だったが、そうしないと、次からは食わしてもらえない)。サンマ、イワシ、アジ、アユ等は勿論の事、焼きカレイ位は未だに頭から内蔵尻尾まで食べないと食べた感じがしない(人は此を野獣食と言って下品に感じるらしい)
 食べ方ついては、これまたお恥ずかしいが、この機会に全部白状して楽になろう。先ず食卓を見回して、食べる順序を決める。順番は堅いものから食べて行く、つまりあっちつつきこっちつつく式の食べ方はしない、当然の事として、途中で水とかお茶とかは飲まない事になる。水やお茶は一番柔らかいから最後になる。この方法で食事が終わったときは、ハギクに食べかすが無い事になっている。なれれば、結構楽しい食事になる。
 つまり小生は余程の事がない限り、歯を磨かない。間食もしない、タバコは三十代で止めている。ある歯科医さんは、歯ブラシでハギクに傷が付かないので虫歯に成らないのかもしれないと言っていた、十年ぐらい前の話である。歯磨きは逆効果と言うことになる、最近出ているガム等で口臭を取る事などの方が、虫歯予防に成るのではないでしょうか。つまり口臭取りと歯の清掃とは別問題である。
 若い女性の一番嫌いな事は中年以上の男性がツマヨウジをくわえて口をチュウチュウ鳴らす事らしい。小生も隣のテーブルでチュウチュウやられると何となく食事がまずくなる様な気がする、気を付けましょう。一度食事の順序(食物の食べ方の順序)を試してください。
 プロのスポーツ選手は歯がガタガタだと言う、これは歯を喰いしばるからである。奥歯をグット噛むと、いわゆるコメ噛みが緊張するのを感じる、よし!やるか!と成って来る。
歯ッ!、はッ!、ハッ!
世の中には色んなのが居るもんだね!!!
平成9年6月1日謹製


平成14年02月10日  全歯いまだ健全なり
平成15年10月        
全歯いまだ健全なり       
突然歯が痛くなり、西区観音本町の”ナリサダ”歯科医院で見てもらう、寄る年波かと諦めていたら、一本歯が多いと言う。何の事は無い。親知らずで有った。初めての歯医者に医師も吃驚り、小生も吃驚り、全歯健全を確認する。
               
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       謹製(H09.06.01)   r