哲学の小路

行く川の流れは絶えずしてしかも元の水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは かつ消えかつむすびて久しく留まるためしなし。人の世もまたかくの如し。

これは方丈記の私が暗誦している部分である。たまたま先月、祖母の葬式の時、 キタロウのバックグラウンドミュージックと共に、司会者が述べる言葉で出て きたので、ああ、やはり日本人だなあと感慨した次第である。いわゆる「あはれ」(あわれと呼ぶ)の文化である。無常ともいう。この無常観というのは仏教に 通じているものでもあるが、これは西洋ではまったくみられない考え方でもある。 (と私は個人的に断言したい。)それはともかく私の祖母は94才で大往生したので、 みんなで一日中、久しぶりに会う親戚達と共に酒を飲んで弔ったのであった。(7月15日)

5年後の追記 : 葬式とは