広島市職員労働組合

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しぶきバックナンバー

しぶき記事

定数交渉
来年度も定数増 様々な事業へ人員体制を一定確保
納得できない現業職の不採用

令和4年度職員増減員について

 1月25日、市職労は令和4年4月1日付け職員配置の見直しについて、人事当局と交渉を行いました。

全体として88人の増員

 人事課長が資料にもとづいて、増員、減員の内容を説明しました。増員の内訳としては保健・医療・福祉の充実で41人、都市基盤の整備で7人、教育行政の充実で2人、その他事務事業の充実で204人の計254人の増員。
 減員では、事務事業の縮小・廃止で150人、事務事業の委託で3人、執行体制の見直しで13人の計166人。増減の差は88人の定数増となりました。

育休代替が定数増の約半分

 この増減のうち、育児休業の代替要員については、今年度で育児休業から復職する職員による減と、来年度育児休業の取得見込の職員の増、増減の両方に数が示されて全体数を押し上げていますが、育休代替分だけで差し引き42人多くなっていて、定数増の約半分を占めている事が来年度の特徴となっています。
 非課税世帯の特別臨時給付金対応や黒い雨体験者の被爆者手帳交付体制強化、新型コロナウイルス感染症対策の強化では、今年度中に臨時で配置した職員の定数化も含めた増員数となっています。

区役所で災害要員配置

 その他、増員として特徴的なこととしては、区役所の災害対応業務応援要員の配置で、各区に1名ずつ。災害に限らず急な業務量増等に対応する職員を各区に1名置くという、従来にないポストの設置がありました。
 各区市民課はご遺族手続き支援コーナーの1年限りの増員を引き上げ、マイナンバーカード業務対応として配置し、実質増減なしとしています。
 また、次年度も時間外勤務削減に向けた執行体制の強化として5人増員しています。

保健師は増員追い付かず

 保健師については、新型コロナ感染症対応のため、非常に高い業務負荷がかかり、「保健師の声アンケート」にも人員増を求める意見が多く寄せられていました。
 人事は数人の増員を見込んだ採用計画を立てたようですが、退職者の見込みが想定を上回り、ほとんど増員とならない厳しい状態です。保健師の負担軽減が急務となっています。

正規職員不足で負担増

 減員では、依然として現業職場の退職不補充で、正規職員削減が進められています。これまで担当課が説明してきた執行体制の維持が困難となっています。しかし、正規職員を採用できないため、無理やりにも民間委託化や会計年度任用職員の置き換えで対応しようとし、職員に大きな負荷がかかっています。正規職員不補充方針は、もう破たんしています。
 市民と接する第一線で、コロナ禍でも感染リスクを自らも負いながら、住民サービスの低下をさせないよう「人が人を支える」現場で努力している職員に対し、当局としての位置付けの低さ、市の姿勢が現れていると言わざるを得ません。

核兵器廃絶の動きは止まらない
日本も流れに乗るべきとき
核兵器禁止条約発効1周年記念スタンディング

メルパルク広島前で行われた核兵器禁止条約発効1周年記念スタンディング宣伝行動

条約発効1周年で行動

 1月22日正午から、メルパルク広島前で、広島県原水協・広島県被団協などの団体が主催する「核兵器禁止条約発効1周年記念スタンディング宣伝行動」が行われました。
 新型コロナ感染症の急拡大を受け、「ドーム前集会」と「デモ行進」は中止となりました。宣伝行動は35名が参加。10人の代表が1分間スピーチし、みんなで横断幕やプラカードをかざして、市民に訴えました。

被爆者の声が届き できた条約

 核兵器禁止条約は、2017年に国連の場で、核兵器の開発・実験・生産・製造・取得・保有・貯蔵から移転・受領・使用・威嚇・配備・設置・展開と、考えられるあらゆる点において禁止しています。また、前文で「ヒバクシャの受け入れがたい苦痛とヒバクシャに留意」をうたい被爆者の悲願を真正面から受け止めたもので、歴史の上で画期的な条約です。
 この条約を122カ国の賛成で締結し、同年9月から署名・批准が始まり、2020年10月24日に50か国が批准(現在59カ国)して、90日後の2021年1月22日に発効となりました。

日本こそ批准すべき

 世界は核兵器廃絶へ大きく動いていますが、日本の政府はこの条約に署名も批准もしないと言います。理由は、アメリカが署名も批准もしないからというもので、恥ずべき態度というほかありません。唯一の戦争被爆国の日本だからこそ、核兵器廃絶の先頭に立って行動を起こすべきです。
 今年の3月22日〜24日の予定で核兵器禁止条約締約国会議がオーストリアのウィーンで開かれます。そこにはNATOの一員であるノルウェーとドイツがオブザーバー参加を表明しました。日本政府も核兵器廃絶の「橋渡し役」となるというのであれば、オブザーバー参加をするのが当然ではないでしょうか。

保育者と保護者が共に学ぶ
なぜ乳幼児期に性教育? 広島保育セミナー開催

オンラインでつながった第30回広島保育セミナー

 1月23日、豊かな保育をすすめる会が主催する第30回広島保育セミナーが開催されました。東京都の和光小学校・和光幼稚園校園長の北山ひと美氏と213名の保育士、保護者、学生がオンラインでつながりました。
 内容は「乳幼児期の性教育・ジェンダーについて〜なぜ乳幼児期に性教育が必要なのか〜」というテーマで、参加者は学びを深めました。保育園支部役員も実行委員として企画・運営に携わり、この日のために準備してきました。

性教育やジェンダーの学び

 実行委員会では、さまざまな意見が出ましたが、「赤ちゃんってどうやって産まれるの?という子どもの問いかけに『コウノトリが運んでくるんだよ』という返事でよかったのか?」という保護者からの相談の返答に困ったことや、「ピンクは女の子色よねー」という子どもの発言に、保育士がうまく答えられなかったという体験談を出し合うことで、乳幼児の性教育やジェンダーについて学ぼうという結論に至りました。

からだにかかわるということ

 北山氏は講演の中で、「自分のからだは自分のもの。『いのち』は『からだ』の中にある。からだを肯定的に受け止め、からだ・こころ・いのちを大切にできるようなかかわりが大切。」「からだ全体がプライベートなもの。幼児期からからだに触れることへの『同意』と『境界』の感覚を育むことが、性被害を防ぐことにつながる。」などのお話がありました。

学びを深めることの大切さ

 参加者からは「ひとくくりに性教育といっても、人権にかかわることがよく分かった。」「日々の保育の中で性教育にきちんと向き合えるように、学習が大切だと改めて感じた。」「まずは伝える大人、わたし自身のからだ観や性に対する感覚をみつめていきたい。」などの感想がありました。
 どのような状況でも、学ぶことは保育士にとって喜びです。
 子どもたちのためによりよい保育を提供することができるように、今後も学びを深めていきます。

正規職員の採用と学校施設の維持は必要不可欠
業務協回答交渉

学校業務員協議会が提出した要求書に対する回答交渉(9月30日)

 12月21日、学校業務員協議会は9月30日に提出した要求書に対する回答交渉を行いました。

職場の改善に向けて

 冒頭、福本議長は「ブロック体制が完成して3年になる。正規職員は減少し高齢化してきている。また、公募による会計年度任用職員の採用や再任用職員の拠点校配置など、人員配置については目まぐるしい変化があったにもかかわらず、処遇や職場環境の改善が進んでいない。改善に向けて誠意ある回答をお願いする。」と述べました。

学校施設の維持の必要性

 全国の学校施設では老朽化に起因する事故が毎年報告されています。広島市の学校施設も老朽化が顕著であり、いつ大きな事故が起こるか分かりません。令和3年2月に広島市学校施設長寿命化計画を策定したようですが、学校現場には全く説明がありません。学校施設は子どもたちが学習や生活をする場です。ごみの収集問題やごみ置き場(違法建築物)の問題など安心・安全な学校施設を維持するため、教育委員会と学校が緊密に協力していく必要性があることを改めて訴えました。

正規職員の減少とブロック体制の維持

 正規職員が減少している中、今後のブロック体制の方針について説明を求めました。当局からは「国から技能業務職の新規採用について指導があり、直営の必要性と民間委託の能否を問われている。将来的な業務のあり方について検討していく必要がある。」と回答がありました。 平成30年度以降、正規の学校業務員は採用されていません。また、今年度は1名、来年度は9名の方が退職されます。このまま正規職員が減少すれば、ブロック体制の維持は困難になり、会計年度任用職員の負担は増すばかりです。現状のブロック体制ではなく、正規職員が指導監督する新たな体制の構築が急務であり、その中で正規職員の必要性を見出し新規採用につなげていきたいと思います。

今後に必要な体制

 学校施設の維持には、学校業務員の存在と技術の継承は必須です。計画的な正規職員の採用と会計年度任用職員の処遇改善を求めるとともに、これまでの経験や知識が十分活かせる長期的な体制の構築のため、協議・交渉を重ねていきます。