2022年春闘アンケートその@
賃上げの声を大きくし 景気の好循環を
今年1〜2月に職員のみなさんにお願いしました、2022春闘アンケート(職場アンケート)の結果について、順次報告をしていきます。
今年は例年より多く2800通を超える回答をいただきました。ご協力誠にありがとうございました。
紙面構成の関係で、回答者のプロフィールや生活実感の質問等を裏面にし、先に質問4、賃上げ要求額についての回答をお示ししています。
賃上げ要求額は 月3万円
質問4(1)ー2)の賃上げ要求額(月額)では、平均額が昨年と比較して2千円上がり、3万円弱となりました。
物価が上がるなかで賃上げを望む気持ちと、コロナ禍で遠慮する気持ちとが交錯する状況で、昨年に比べると賃上げに傾いたというところでしょうか。
質問4の(2)では、月額制ではない方の賃上げ要求額について、時間額の平均値を出しています。
平均で時給184円の賃上げ要求となりました。6時間パート換算で月額2万1千円アップの水準です。
賃上げ 労働者が声あげてこそ
民間春闘でも、賃上げが社会的な課題となるなか、昨年よりも賃上げ額が多くなっています。ただ、政府が急きょ実施した、ケア労働者への処遇改善策による賃上げ効果は、波及しているとは言い難いところです。
民間春闘への波及を狙い、3月までと期限を切ったことで、かえって労働者の賃上げを実施した事業所が限定的となりました。自治体も対象となりましたが、職員の賃上げができなかった自治体も多数あり、明暗が分かれています。
この間、政府も賃上げを課題としていますが、物価上昇に見合う賃上げはもとより、景気の好循環につながる大幅賃上げを、労働者自身が声を上げていくことが大切です。
質問1「あなたの生活実感は、どれに該当しますか」は、「かなり苦しい」と「やや苦しい」の合計が41%、「まあまあだ」が同48%。残りの方は「ゆとりがある」との回答です。各割合は前年とほとんど変化がありません。
質問2の「あなたの収入(年間)は、前年に比べてどうなりましたか?」では、昨年度の回答と比較して「増えた」が8%減り、「変わらない」がその分増えています。昨年は2020年度から会計年度任用職員制度が導入されたことによる処遇改善による収入増が反映され「増えた」が増加したものが、今回はそれ以前に戻ったようです。
質問3の「あなたの家庭では月額あといくらくらい必要ですか?」では、物価上昇を反映してか、「余っている」や「ちょうどいい」が減り、「5万円」が2%増えています。全体としては、変化は小さいものの金額が多い方に比率がシフトしています。
同期のつながり 深めよう
新入職員オンライン交流会開催
4月16日に広島市職労主催新入職員オンライン交流会を開催しました。
新入職員14名が参加し、クイズ大会やフリートーク通して親睦を深めました。
現評春闘要求書提出
人を増やすだけでなく
経験と専門性も重要
広島市職労現業評議会は3月22日に2022年度春闘要求書を提出しました。
なかなか行われない業務員と調理員の新規採用
組合側から毎年、退職補充のための新規採用など人員面について要求を伝えまています。環境事業所には、昨年に続き新規採用が行われ、2名が配置されました。食肉市場では1名の新規採用が行われました。
しかしながら学校調理・学校業務・保育園給食では新規採用が行われなかったことが非常に残念でなりません。
専門性を発揮するためには技術の蓄積が必要
現業職場には経験値が必要で仮に採用があったとしても、すぐに仕事がこなせるわけではありません。
また、教える側の職員の経験が浅く、職場が成り立つとは考えにくいという課題が引き続き残ります。
私たち現業労働者のもつ専門性は、学校や保育園の子どもたちの健やかな成長や安全安心な市民生活において、欠かすことはできないものと考えています。
専門性を発揮するための技術の蓄積は、継続する雇用と安心して働き続けることのできる賃金と労働条件が絶対に必要です。引き続き、現業職場への正規労働者による必要な人員配置と賃金の大幅な引き上げ、非正規労働者の均等待遇の実現を訴えていきます。
事業を継続していくうえで採用について考える
人事部長は、「採用の話は初めて聞く話ではなく、ずっと要求されているので認識している。目を見張るような結果が出ていないので軽んじているという言葉を聞いて心苦しい。一方、市全体で経営改革に取り組んでおり、その中で採用が止まっている職種がいくつかある。しかし、それを聞く耳を持たず一切採用をしないとは考えていない。事業の継続のため、採用についての方針を緩めることもやっている」と発言しました。今回の要求書については夏の要求書と合わせて対応を熟考していくとのことでした。
今後も労働者の採用や同一賃金同一労働を訴えていきます。
さあ、メーデーに行こう!
―生活と権利を守るために―
今年も5月1日のメーデーが近づいてきました。今年のメーデーは、新型コロナウイルスの感染防止を十分に行いながら、集会、デモ行進は実施することになりました。
広島市職労は、午前10時に平和公園噴水前からハノーバー庭園までデモ行進、11時から集会が始まります。今年は日曜日のため家族連れで気軽に参加しましょう。
そもそもメーデーって何?
メーデーは、1886年5月1日、長時間労働に苦しむアメリカの労働者が「8時間労働」を要求してストライキに立ち上がったことが起源です。日本においても1920年、上野公園での第1回を皮切りに、戦争でメーデーが禁止された時期をのぞき、今回で93回目のメーデーとなります。
かつて「女工哀史」で知られる製糸工場で働く女工たちは、一日のほとんどを工場で働き、病気になれば医療を受けることなく放置され、20歳前に結核で死んでいく状況でした。資本主義社会の中で労働者は「労働力を売る(働くこと)」ことでしか生きていけません。先人たちが、資本家(大企業を経営する富裕層)からたたかいの中で労働時間の制限や生活できる賃金、社会保障を勝ち取ってきたのです。社会保障は、労働者が生きていけるよう生活を保障するための制度です。
安心して生活できる社会を求めて
今、私たちが働いている環境は、「8時間働いても生活できない」「8時間で仕事が終わらない」状況がまん延しており、「女工哀史」の時代に逆戻りしたような実態が少なくありません。また、新型コロナウイルス拡大防止による休業要請が続き、経営悪化となっている中小企業や自営業の営業補償、収入が得られない非正規労働者の生活補償が切実です。
市職労は、
○新型コロナウイルスの検査体制の強化と医療現場への財政支援
○経営悪化となっている中小企業や自営業の財政支援
○非正規労働者の労働条件の改善
○職場で安心して働くことができる職場環境づくり
をアピールし、あらゆる人と連帯し奮闘していきます。