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子どもたちの安全・育ちを保障して!
保育園支部要求書提出

保育園支部は2022年度要求書を保育企画課・指導課に提出

 7月14日、保育園支部は2022年度要求書を保育企画課・指導課に提出しました。同日は急な悪天候のため、参加者は予定より少なかったものの37名が市役所講堂に集まりました。

命を守るために人員配置基準の見直しを

 塩見委員長は西区の公立保育園での事故に触れ「フェンスを作れば子どもが逃げないかもしれないが、専門性をもった職員集団で事故を回避していくことが大事」「ハード面を整えるだけでなく、ソフト面(人的配置)を局としてもっと検討してほしい」と訴えました。
 畑野支部長は配置基準や安全対策について「他都市では国の基準を上回って職員を配置されているところもある」「限られた財政とはいえ、財源をどこに使うのか。保育の現場や子どもたちに無理を強いている状況は変えてもらいたい」「重大事故の再発防止対策としても配置基準の見直しを考えてほしい」と訴えました。

37名が市役所講堂に集まり

会計年度職員制度のひずみ様々

 調理員については、正規不在園は会計年度任用調理員同士での運営が難しい現状に触れ、全園に正規調理員を配置することを求めました。また、会計年度任用職員ついて、「正規の補佐であるはずが、正規同様の職務を担っている」という声や処遇について「通年職員と日任用職員にさほど変わりはない」という声が出ていることに触れ、正規との役割分担や処遇改善を求めました。さらに会計年度任用職員の立場から、主任専任化について「園長不在時に主任がクラスを離れることが多く、子どもたちが不安になるため、全園の主任をフリーにしてほしい」と強く望む声があがりました。

「保育」の捉え方に差 現場見学を求める感想

 藤川保育企画課長は現場からの要望を受けて「検討していきたい」と述べましたが、参加者の感想からは「具体性に欠け、非常に残念」「行政と現場では『保育』のイメージに大きな差がある。是非、ジャージを着て子どもたちと関わってほしい」と率直な声が届きました。
 子どもたちの命を守り、豊かな保育・給食を行っていくために、今後も当局との懇談や協議を継続し、現場の声を届けていきます。

原水爆禁止2022世界大会
日程(国民平和大行進・世界大会関連行事含む)

原水爆禁止2022世界大会日程

かつてない核兵器使用の危機
平和関連行事に参加し
いっしょに考えましょう

 「ヒロシマ・ナガサキをくりかえすな!」「核兵器をなくせ!」と訴え続けてきた被爆者の声とそれを支えてきた原水爆禁止世界大会は、これまでも国際政治を動かしてきました。
 2021年1月22日には、核兵器禁止条約が発効し、いま署名国86か国、批准国66か国まで広がっています。核兵器は非人道的な兵器としてなくしていかなればなりません。そして、核兵器禁止条約の力がいまもとめられています。
 ロシアがウクライナ侵略とともに、核兵器の使用を世界に対しての脅しとして持ち出してきました。ロシアも合意した核拡散禁止条約の内容にも違反する暴挙です。しかし、このことは核抑止論が通用しないということも示しました。
 では、私たちはどうすればいいのか?私たちに一体何ができるのでしょうか?
 原水爆禁止世界大会や、関連する様々な行事に、どれか一つでも参加していただき、いっしょに考えましょう。

児総センター支部・全障研乳幼児部会
平和学習会開催
核兵器禁止条約に至るまでの道のり

児総センター支部と全障研乳幼児部会の共催で行われた平和学習会

 2022年7月9日に広島県健康福祉センター大研修室にて、児総センター支部と全障研乳幼児部会の共催で、平和学習会を行いました。早稲田大学社会科学部社会科学の高垣慶太さんとZOOMを繋ぎ、6月21日〜23日にオーストリア・ウィーンで行われた核兵器禁止条約締約国会議の話を始め、そこへ至るまでの話、核兵器禁止に向けた今の世界と日本についての話などを聞きました。

消えないどころか大きくなる核兵器の脅威

 今現在、世界には約1万3千発もの核兵器があるといわれています。1987年の冷戦時代には、7万発あったということを考えれば、数は減ったように感じるかもしれません。冷戦が終わってから、少しずつ数は減ってきてはいますが、近年の核兵器の減り具合は小さくなっているようです。また、広島と長崎に投下された核爆弾よりも、10倍、100倍、1000倍もの威力があるのが今の核兵器です。核兵器は、いまだに被爆者が公的に認められないことや、気候・環境などその時々で被害が変わってくることなど、普通の爆弾とは違う非人道的なものです。

被害者のための禁止条約

 1970年に批准された核拡散防止条約は、『核不拡散・核軍縮・原子力の平和利用』を謳っています。しかし、核保有を認められた国が核兵器をなかなか減らさないこと、他国でも核兵器を保有し始めたことなどから、ほとんど効力を失ったようでした。2021年に発効された核兵器禁止条約は、『核兵器を作る』『実験する』『保有する』『威嚇に使う』『他国に渡す』など核兵器に関する行動のすべてを禁止しています。すべてを禁止した条約はこれが初めてでした。被害者援助、被害者を救済するための内容、汚染された地域を戻すための内容など、核兵器による被害についても取り上げられた条約になっています。

原爆の被害について知らなければならない

 「広島や長崎の原爆投下についての話を聞くことはたくさんあるけれど、世界にも核実験の被害を受けている人たちがいることについても知っていかなければならない」と高垣さんはおっしゃられました。世界中に核兵器の被害者はおり、その被害はどんなものなのかを考えると同時に、広島と長崎の被害についても再考することにつながります。

正しい平和学習 子どもたちにとって大切なこと

 小学校以前での平和教育について高垣さんは「幼児期の子どもたちは感性が豊かで、いろいろなことを吸収しやすい時期。だからこそ怖いと感じて見たがらなかったり、トラウマになったりすることもある。平和について知る機会をつくることがその子どもにとって何に繋がるのかは分からないし、焦って行う必要はない。何よりも大切なことはきちんと正しい歴史を伝えていくこと。人は無意識のうちに偏見を作ってしまうけれど、自由に自分の意見を言い合える環境や、なんでも情報だけを与えるのではなく、自分なりに考えを膨らませる時間をつくることが大切ではないか」と話されました。

平和とはなにか向き合うことが大切

 今ある自分たちの暮らし、生活はどのように成り立っているのか、世界にはどんな人たち、暮らしがあるのか。平和≠ニはいったいどういうことなのか。小さなことでも考えることが平和への第一歩です。平和でなければ療育もできない、平和について一人の人間としても常に自分なりに向き合っていくことが大切だと、心に響いた学習会でした。

職員の定年が65歳に
制度はどう変わる?A

60歳に達した職員の給与等について

 定年延長制度の解説そのAです。今回は退職手当についてです。

退職手当は70%にはなりません

 今回の定年延長での変更点の一つが退職手当です。定年年齢の引き上げに伴い、退職手当も引上げられた定年にならないと支給されなくなります。ただ、その時点では給料が70%になっているため、支給率にそのまま70%の基本給をかけてしまうと、退職手当が大幅減になってしまいます。
 このため、退職手当については、ピーク時特例制度が導入され、70%に減額される《特定日=60歳に達した日後の最初の4月1日》の前の退職手当の支給額が最も高くなることから、その時点の支給額が引き上げられた定年の際に支給される仕組みです。

勤続年数によってはメリットも

 勤続35年で支給率が上限に達するため、特定日前にこの上限に達している職員は、定年時にこのときの支給額が適用されます。
 60歳時に勤続35年に達しない場合は、定年までの勤続年数に応じて支給率は上がっていきます。この場合、60歳になった際の退職手当の支給額に加え、その後の定年までの支給率の増加月数(定年時支給率ー60歳時支給率)と、給料月額に70%を掛けた分が上積みされる仕組みが導入されます。
 勤続年数が60歳時に35年に達しない方にとっては、定年延長によって支給月数が増えるメリットがあります。
 また、60歳を超えて、定年より早く退職した場合ー例えば定年年齢が63歳で、61歳の年度で退職した場合は、自己都合退職ですが、定年退職と同じ支給率となる規定も設けられています。

定年前の退職も選択肢

 短時間再任用として働きたい場合や、退職手当を定年より早く受け取りたい場合は、定年前に退職し、定年前短時間再任用職員として任用されます。ただし、年度中途で退職した場合は、再任用ポストがないため、次年度4月1日まで任用されない可能性があると、当局から見解が示されています。