嘱託連絡会 賃金確定交渉
会計年度任用職員も一時金引上げを
報酬以上の仕事で市役所を支えている
第1回賃金確定交渉
会計年度任用職員の勤務条件を交渉する嘱託連絡会(市職労、留守家庭労組、児童館労組、市会計労組)は10月18日、第1回賃金確定交渉を行いました。
「会計年度任用職員の賃金労働条件改善を求める要請署名」(団結署名)1245筆を人事部長に提出し、正規職員と同等に一時金を引き上げることや基本報酬の大幅引き上げ、欠員の解消など11項目の重点要求を申し入れました。
会計年度職員の処遇改善が人員確保につながる
組合側からは、嘱託連絡会を代表して留守家庭労組の平松氏が発言し、「現場は本当に職員不足だと実感している。会計年度任用職員の処遇改善が人員確保のための重要課題であり、ぜひ、前向きな回答をお願いしたい」と訴えました。
その後、各単組・各職場組織から、要求や切実な職場実態を訴えました。
市職労からは木下書記長が発言し、「職員の欠員により、会計年度任用職員の業務負担や責任が増し、それらに応じた「職」を設定し給料表の格付をしているとの説明では、実態が合わなくなっている。正規不在や欠員で一時的に増えた業務が既成事実化し、業務拡大・負担増が危惧される」と問題点を指摘しました。
給料表の改定で初任給引上げ
11月7日は、第2回の確定交渉があり、団結署名1336筆を追加提出しました。その後、11月1日に市労連交渉での第一次回答について、当局から説明がありました。
人事委員会勧告にもとづき給料表の改定を実施し、高卒初任給で4700円、大卒初任給で3400円引上げる。事務補助員の初任給となる1級1号は8300円の引上げで、パートタイムの報酬月額で6700円増額になるとの説明がありました。また、一時金の引上げについては検討しており、次回交渉で回答するとしました。
回答を受けて木下書記長が発言し、「思い切って引上げていただいたことは、大変感謝している。一時金についても、次回良い回答をお願いしたい」と応じました。
危機感持って改善してほしい
また、各職場からの職場実態についての発言を受け、「あらためて職場の現状を聞くと、いつ重大な事故やトラブルが起きても不思議はない危険な状況と感じる。当局にはその危機感をもって、職場が改善されるよう対応していただきたい」と、訴えました。
会計労組の亀井事務局長は、「消費生活センター相談員など格付(号給)の高い職種での引上げ幅が少なく、明暗が分かれている。同じような処遇改善となるよう、格付の引上げをしてほしい」と要求しました。
保育園支部要請行動
悲鳴上がる保育現場
子どもたちのために適切な人員配置を
保育園支部は11月4日に調理員要請行動、11月8日に保育園支部要請行動を行いました。
コロナ感染による欠員
職員の負担は増すばかり
第7波の影響で、保育園では職員のコロナ陽性者や濃厚接触者が爆発的に増え、欠員やそれに近い状態で保育・調理に当たらざるを得ない状態でした。
保育園支部で無記名のオンラインアンケートを行ったところ、一週間足らずで300件以上の回答が寄せられました。「職員が陽性になっても、クラスで流行しない限りすぐにクラス閉鎖にならない為、子どもは普段通り登園するのに職員の数が足りなかった」「毎日、休みや出勤時間の変更といったシフト調整が必要で、変更後にさらに変更しなければならないことが続いた」「家族が感染し、濃厚接触者になった時に、早期解除のための抗原検査キットを自費で用意するのは金銭負担も大きい」という回答を伝え、ひっ迫した状況を訴えました。
また、主担任である正規保育士が各クラス1人の配置が原則となったことにより、正規保育士の中途異動が続いていることについても言及。異動となる保育士は子どもや保護者と突然の別れを強いられている現状を、畑野支部長が痛切な表情で訴えました。
保育園の日常を伝え 職員の待遇改善を訴える
愛知の「子どもたちにもう1人保育士を!実行委員会」が作成したアニメや四コマ漫画を用いて、人事部やこども未来局に対して、保育園の日常を説明しました。3歳児の子ども20人に対し、保育士1人の配置では、子どもたちの安全を守ることが精いっぱいで、気持ちに十分に寄り添えないことや保護者と話すことも難しい状況を伝えました。
調理員からは絵本スイミーを題材にした調理員の要求ボードを当局に手渡し、正規調理員の採用や正規不在園からの悲痛な声、会計年度任用職員の増額について訴えました。
今後も、子どもたちの豊かな育ちを保障するために、また、保育・調理の技術を継承していくために、正規職員の増員や、会計年度任用職員の待遇改善を柱に運動を続けていきます。
こどもパレード 3年ぶりの開催
子どもたちを大切にする広島市に 市民にアピール
子どもの健やかな育ちのために 久々のパレード開催
11月6日、第18回こどもパレードが開催されました。「すべてのこどもたちに健やかな育ちを」というスローガンのもと、保育・学童保育・児童館・療育・教育、学校給食において、子どもをめぐる問題や、参加団体の取り組みを、多くの市民に知ってもらう行動です。
コロナ禍の2年間は感染拡大防止のため、開催を見送っていましたが、3年ぶりに開催することができました。
例年より人数は少ないものの、職員や保護者、子どもを合わせて300人以上が集まり、「子どもたちにもう1人保育士を!」「放課後児童クラブを有料化しないで」などの幟や横断幕をもって元安橋からアリスガーデン前まで歩きました。
「保育士増やして」「給食守ろう」
街ゆく人にアピール
広島市公立保育園保護者会連絡会や市職労保育園支部は「保育士を増やして」「保育士の配置基準を見直して」などが書かれたプラカードを掲げながら、マイクコールに続けて鳴子を鳴らし、公的保育や保育士増員の必要性などを市民に呼びかけました。
今年度は調理協も参加し、「給食を守ろう」「大規模センター反対!」とマイクでアピールを行い、市民に学校給食の現状を訴えました。
保育問題へ関心 署名で手ごたえ
パレード後は保育の街頭署名を行い、通行人の方々に保育の現状を伝えながら署名にご協力を頂きました。30分で120筆以上の署名があつまり、保育士の配置基準について関心が高まっていることがうかがえました。
今後も子どもたちの豊かな育ちのために、各団体と共に運動を続けていきます。
調理協申し入れ行動
川柳で 届けた要求 ストレート
11月4日、学校給食調理員協議会(調理協)は、保育園調理員と共に、「申し入れ行動」を行いました。切実で重たい要求を、ユーモアに包んで訴えるのが調理協の申し入れ行動です。
広島の給食を川柳で表現
今年は、TV番組で人気の川柳のコーナーを模して、調理協役員が考えた川柳を披露しました。お題は広島市の給食≠ニし、
『猛暑日は 調理員が ドライ化し』『センター化 美味しい匂いは 山の中』
など、クスっと笑えるが、実は厳しい内容の句を披露しました。
その後、川柳の講師に扮した調理協松本事務局長が添削し、
『臨時的 毎年増えて 正規減る』→『正規雇用 毎年増えて 離職減る』に。正規が増えれば、6H調理員も責任が軽くなり、離職も解消されるはず。
『老朽化 それを理由に センター化』→『老朽化 修繕重ね 直℃轤驕x直営を守りたい、子どもたちの安全な食≠守るという大切な意味が込めました。
そして最後に『団結し あきらめません 調理協』と、全員で声を合わせて強く詠みました。
職員800人の思い詰まったカレンダーを手渡し
その後、各職場から届いた約800人分の思いを貼り付けたカレンダー5冊を、人事部長、給与課長、教職員課長、健康教育課長、総務課長に手渡しました。
調理協平野議長の「調理員の思いを、心にチクチク痛みを感じながら、聞いてください」という言葉を受けて秋田人事部長は「あらためて調理員の生の声を聞き、心がチクチクした。それは、まだできることがあるからだと思う」と感想を述べました。また教職員課小田調整担当課長は、「要請と おでんの秋が 身に染みて」と句を返しました。
五七五に思いを詰め込んだ要求
応援に駆け付けた市職労塩見委員長は、「歴史ある申し入れ行動。広島市として、ソフト面・ハード面(老朽化など)しっかり受け止めて改善していただきたい」と発言。
平野議長は「正規調理員の新規採用、自校調理の存続、会計年度任用職員の一時金の引き上げを含む待遇改善、この3点について、要求実現に向けてご尽力いただきたい」と力強く締めくくりました。
今回、五七五という文字数の中に思いや現状を詰めこむことで、逆に印象的にストレートに、私たちの要求を伝えることができました。