広島市職労 オンライン旗開き
画面の向こう側で深める交流
今年も要求実現へ向け がんばろう
3年ぶりの旗開き オンラインで開催
1月14日、広島市職労の旗開きをオンラインで開催し、約50名が参加しました。
コロナ前、新年のスタートにあたり市職労の仲間の団結を固めるための恒例行事でしたが、飲食込みの集会ということもあり、コロナ禍の2年間は中止を余儀なくされてきました。この度、3年連続の中止は避けようと、オンラインでの開催となりました。
粘り強く要求を続けよう
冒頭、塩見委員長があいさつし、「コロナ禍が3年続き、職員応援など臨時的な対応では限界にきている。抜本的な人員体制の見直しが求められる。こうしたなか、学校調理員の正規採用を6年ぶりに認めさせたことは大きい。組合が粘り強く声をあげた成果だ。保育園の配置基準の見直しなど、安全な住民サービスの確保には人員が必要と引き続き訴えていきましょう」と呼びかけました。
各職場の盛り上げ役が登場 旗びらきらしく 楽しく交流
平野副委員長が乾杯の音頭をとり、画面越しで乾杯をし、リラックスした形で会を進行しました。
支部協議会からの決意表明では、歌や川柳、一芸披露など、各々が旗開きを盛り上げつつ、新年の抱負を語りました。
後半は、お楽しみ抽選会を抽選アプリを使って行い、賞品の当選に一喜一憂しました。
交流を増やしていきたい
コロナ禍の3年間、組合員同士の交流が少ない状況が続いています。画面越しでも、お互いの顔を見て話し、笑い合う機会は、日常を取り戻すステップという意味で、貴重だと改めて感じる企画となりました。今後も、いま可能な条件での交流の機会を設け、職員同士の助け合いの場としての、労働組合の役割を強化していける年にしていきたいと思います。
児総センター支部 回答交渉
働きやすいセンターづくり
要求実現の思いを再確認
12月26日、児総センター支部は18名が参加し、回答交渉に臨みました。
正規調理員 前倒し採用 しかし医師は欠員のまま
来年度の人員に関しては、6名の増員がありました。内訳としては、光町の新規発達障害児クラスの準備室開設に関して、保育士1名、作業療法士1名、言語聴覚療法士1名が令和5年10月から配属されます。二葉園に医療的ケア児対応のための正規看護師1名、北部こども療育センターに保育所等訪問支援に作業療法士1名、西部こども療育センターに正規調理員1名が引き継ぎ期間としての前倒し採用となります。欠員分については、順次募集をかけていくとの回答でした。また、電子カルテ医療事務に関して、市の派遣から事務員が配置されるとのことでした。
人材の確保については、事業団事務局やこども家庭支援課としても努力してもらっていることは説明の中でよく伝わりました。しかし、小児科医、精神科医の欠員については待ったなしです。障害児の診断、治療、支援につなげる専門的な医師の育成や確保が重要です。
療育の保障と職員の待遇改善
私たちからは、相談支援や計画相談の充実のための相談員の増員や肢体不自由児クラスの3歳児からの単独通園制度化、外出のできない医療的ケア児のための居宅訪問型児童発達支援の事業化、光町の建て替え工事、北部の外壁工事中の療育の保障を強く訴えました。
また、共に働く事業団職員については、嘱託職員の給与改善、プロパー職員の定年延長についての動きについても改善を求めました。
子どもたちの笑顔を守る療育を
山ア支部長からは「期ごとに自分たちの療育を振り返りながら、療育実践、親子療育の意義の大切さを改めて実感する時期に、世の中では全国の保育園児の虐待問題、世界ではウクライナをはじめ政治の責任で子どもたちが不安や危険な目に遭わされている。子どもたちの笑顔を守るために奮闘していきたい」と決意表明しながら、今後も広島の障害のある子たちの支援を充実させていくことを訴えました。
また、塩見執行委員長からは「市に要求を認めてもらうための《必要性》は現場の中にある」とし、現場の声を受け止め、今後も双方で力を尽くしていくことを確認しました。
子どもたちの笑顔のために支援の充実を
市職員の定年延長については決定していますが、未だに事業団職員についてははっきりしていません。児総センター支部として、今後も共に働く事業団労組と市に強く働きかけていきます。
広島市の障害児保育・療育全体を見据えながら、よりよいセンターになるよう保護者と共同で取り組んでいきます。
保育園支部 オンラインブロック集会開催
不安が残る保育現場
余裕のある職場環境を要求
保育園支部は1月10日、13日にオンラインブロック集会を開催し、2日間で58名が参加しました。
人権について学習
はじめに、2月に研修会を予定している現役保育士の光本豊治氏の手記「一人ひとり、違ってあたりまえ」の読み合わせをしました。性的少数者である同氏は「みんな違うということは、他者の価値観や善し悪しで分別されるのではなく、みんなが違ってあたりまえという認識が大事」と、髪の長短や好きな服装等を例に挙げて述べています。読み合わせを通して人権について触れ、研修会の参加を呼びかけました。
人員不足を物語る年度途中での保育士の異動
次に情勢学習として来年度4月から安佐北区の高南保育園で三田保育園との合同保育が行われる計画や佐伯区鈴峰園保育園の認定こども園化に伴う募集停止について報告しました。公立保育園全体の問題として検討されることなく、個々の保育園の問題として扱われ、水面下で進められようとしていることが問題であることを伝えました。
また、会計年度任用職員制度の開始以降、正規保育士の産休に伴う年度中途での正規保育士の異動が後を絶たないことに加え、正規保育士確保ができないために、フリーとして配置されるべき総括主任がクラス担任をもたざるを得ないケースが増えていることを報告しました。
昨年4月の公立保育園の死亡事故の検証委員会が終了し、当局に報告書が提出されました。提言として3歳児の配置基準の引き上げや主任の専任化、加配保育士の8時間化等が挙げられていますが、保育園の実態はコロナ対応等で業務量や職員体制の確保に翻弄され、提言とは真逆の方向に進んでいることに、不安感が募るばかりです。
休めない職場 保育士の心身ともにギリギリ
最後に参加者をグループに分けてブレイクアウトルームを使い、各園の様子や今の心境について語り合いました。実際に年度中途で異動となった保育士は、異動と決まったときに、心身ともに大きなショックを受けたことについて涙をこらえながら話しました。また、正規保育士2年目から主担任となることへの不安や休憩がほとんど取れないことなどが報告されました。
子どもが午睡している間にしか休憩、事務仕事、カンファレンス等は行えず、事務が終わらなければ、時間外でせざるを得ません。時間外が付けやすい雰囲気になったとは言え、残業が続けば職員の心身の状況が悪くなることは明らかです。
今後もブロック集会の中で、保育内容・情勢についての学習や各園の状況を情報交換し、保育条件・労働条件の改善の必要性を共有していきます。
第12次広島市政白書発刊
広島市の財政問題を読み解き
仕事のあり方・市政のあり方について考えよう
「命・くらし・平和守るヒロシマ」に第12次広島市政白書が発刊されました。
1978年から刊行された広島市政白書は、広島市長選にむけての政策提言として活用してもらうために毎回、広島市職労を中心に労働組合や民主団体などに協力し合い、広島自治体問題研究所が編集し、広島市職労が発行しています。
市民の負担大きい広島市の財政状況
今回は、松井広島市政の3期を総括し、総論として「松井広島市政の基本的姿勢と財政運営」が記述されています。
広島市の財政状況をみると、市民1人当たりの実質的な市債残高は政令市の中で3番目に高く、将来負担比率は政令市で負担が2番目に高い財政状況にありながら、大型公共事業への投資を続けようとしています(広電路面電車の高架による広島駅南口2階への乗り入れ、アストラムライン西広島延伸と西広島駅周辺の開発、広島県との共同事業である広島高速二葉山トンネル工事の受注業者JVとの不可解な契約、度重なるシールドマシン故障・工事中断など)。
一方で社会保障・福祉の分野では「自助」「共助」「公助」を適切に組み合わせることを基本とする方針で市民向け事業は、「事務事業の見直し」「事業改善」として事業の廃止や民間委託、受益者・市民負担が強められています。
新型コロナウイルス感染が広がる中で市民や市内の中小・零細事業者は厳しい暮らしや営業を強いられています。国や地方自治体は国民、住民の社会保障・福祉、公衆衛生の向上の責務を負っています。とりわけ地方自治体は住民の身近な存在であり、安全・安心を確保すべき立場にあります。そのために自治体財政を駆使して住民のために活用すべきと指摘しています。
市民の関心・要求が高い子どもにかかわる課題
各論で、子育ての課題では公立保育園の維持・拡充や学童保育の有料化、指導員の欠員問題、福祉医療の課題では子ども医療費補助制度の拡充や障害児支援、学校・社会教育の課題では小中学校の35人学級、学校給食センター化と自校給食、広島市立図書館における現状と課題が提言されています。
今回の第12次「広島市政白書」を多くの人の手に取っていただき、広島市政のあり方、職場で自治体職員としての仕事のあり方を考えていただくきっかけとなることを願っています。