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嘱託連絡会 要求書提出
会計年度任用職員
人手が足らず 負担増す職場
制度導入3年 矛盾がひろがる

嘱託連絡会が要求書提出

 5月17日、広島市嘱託連絡会の4労組(広島市職労、留守家庭子ども会労組、児童館労組、会計年度任用職員労組)は今年度の「賃金・労働条件の改善に関する要求書」を児玉人事部長に提出しました。

欠員が埋まらず退職年齢の職員をつなぎとめ

 はじめに、嘱託連絡会平松会長は、どの職場も会計年度6H職員の欠員が続き、65歳を超えた再雇用職員に無理を言ってお願いしている状況を伝えるとともに、「度々募集があるのはブラック職場だという印象を与える」「欠員解消の近道は基本給の大幅改善」とあいさつしました。
 サービス向上策のために有料化された留守家庭子ども会では、鍵が壊れていても予算がなく修繕されず、南京錠で対応しているというありえない状況が浮き彫りとなり、早急に対策をとるように求めました。
 会計労組からは、認定調査員の業務内容の複雑化や学校給食調理員の責任について訴え、格付けや処遇改善を要求しました。

正規職員削減のしわよせ 業務負担は年々増えている

 市職労平田書記次長は初任給の引き上げについては一定の評価をしつつも、1級1号の大幅引き上げに連動し、昇給間差額が小さくなっており、そもそもの格付けの改善や2号昇給等の対策をとるように求めました。また、正規職員が削減されたことにより会計年度任用職員に強い負担がのしかかり、本来業務から逸脱している現状を指摘しました。市民課業務推進員やマイナカード推進員においては専門的な知識をもって市民対応の矢面になっている現状を伝え、格付け等の改善を要求しました。
 さらに、保育園では6H保育士が過去最大の66人の欠員に加え、調理員、事務員すべての職種に欠員が生じているため、国基準ではなくゆとりのある職員配置を訴えました。
 着任し初めての交渉に参加した児玉人事部長はそれぞれの職場の訴えを聞き、「強い思いを聞かせていただいた。情報を整理し、関係課と連絡をとりながら、今後の交渉を行いたい」と返答しました。次回、一時金に対する回答交渉が6月7日に行われます。さらに各単組や職場から現場の実態・要求を伝えていきます。

結婚休暇
取得可能期間延長が終了
今年度から分割取得可

 特別休暇のひとつ、結婚休暇について、今年度からの変更点等があるので、お知らせします。

@取得可能期間の延長が終わります

 結婚休暇の取得期間(1年間)については、新型コロナウイルス感染症拡大による行動制限などが始まった時期から、移動ができないこと等を考慮し、2020年2月1日から2023年3月31日までの間を「結婚休暇が取得しにくい期間」として、取得可能期間がその間に含まれる場合は最長で2024年3月31日まで延長されることとなりました。
 このため、2020年2月1日から2023年3月31日までの間に結婚された当事者の方は、認識されていると思いますが、今年度内に取得する必要があります。
 例えば、2019年8月1日に結婚された方は、本来であれば、2020年7月31日までの1年間が取得可能期間となりますが、2020年2月1日から2023年3月31日までの間を延長するので、2023年9月30日までが取得可能期間となります。
 2019年2月2日〜2020年1月31日までに対象となった方は、対象期間の最初の日から1年+3年2か月を足した期間までが取得可能期間。2020年2月1日〜2023年3月31日の間に結婚休暇の対象となった方は、2024年3月31日までが取得可能期間となります。

A分割取得が可能に

 これまで原則として、土日祝を含む8日間(連続取得のみ)という取得期間となっていました。
 昨今の結婚の形態の多様化を踏まえ、2023年4月1日から分割取得可となりました。これまで土日祝を除いた実質の休暇日数は6日でしたので、分割して6日の取得が可能となります。
 分割取得は、今年4月1日以降に新たに結婚休暇を取得する方が、可能となります。

結婚休暇の取得可能期間の延長の具体例(表)

職員の苦悩がわからず
進んでいく認定こども園化
保育園支部 オンラインブロック集会

オンラインで行われた保育園支部のブロック集会

 5月11日、保育園支部はオンラインブロック集会を開催し、70名が参加しました。
 現在「広島市幼児教育・保育ビジョン」による公的保育の縮小が進んでいます。高南保育園の園児が白木公民館と三田保育園での二重保育が行われていること、鈴峰園保育園と可部東保育園が認定こども園に移行するための予算措置がされたことなどを共有しました。
 その後、ブレイクアウトルーム機能を用いて、少人数に分かれ各園の状況交流を行いました。
 参加者からは「認定こども園化のスケジュールは当局から全く降りてこないにも関わらず、保育ビジョンの取り組みの一つである公開実践は行われている。保育の質向上のためというが実感がなく、負担感がぬぐえない」などの声があがりました。また、他都市の認定こども園の新聞記事を読み合わせしました。その内容は「幼稚園児と保育園児が混在することで一人一人の把握が難しくなり、過ごし方に差が出る」「幼稚園出身の職員はかなりの時間を費やして指導計画を立てる。一方、保育園側 はずっと子どもがいて、話し合う時間がない」など、職員の苦悩が多いというものでした。
 保育企画課は「幼稚園と保育園を一緒にしたらよりよくなる」と主張していますが、幼稚園と保育園の成り立ちがそもそも違うため、先行して認定こども園化した自治体では先述のような苦悩が絶えません。保育園支部はこのように課題だらけの認定こども園化には反対の立場ですが、子どもの最善の利益を保障したものとなるよう、こども未来局に協議を求めていきます。

調理を通して 園の枠を超えた交流
保育園支部 調理員実技講習会

5月12日に行われた調理員実技講習会

 5月12日、調理員実技講習会を行いました。園の枠を超えてつどい、技術の継承や交流を目的として、新型コロナウイルス感染症が5類に移行したタイミングで行いました。事前に参加者からアンケートをとり、子どもたちに大人気の献立である「まりあげ」「千草焼き」、それらの献立のアレルギー対応食、離乳食などを実際に作りました。正規調理員の役員が各ブースをまわり、作り方のコツや食材の切り方等のアドバイスを行いながら、参加者全員でチームワークよく調理しました。保育士の参加もあり、離乳食初期から完了期までの食形態を見比べることができました。
 最後にみんなで試食をしながら交流を行い、会話に花が咲き、「次回もぜひ行ってほしい」という声が多くありました。次回は秋ごろに計画したいと思います。

作って食べてしゃべろうや!
Welcome スクールランチの集い

お好み焼きの焼き方教室

 学校給食調理員協議会(調理協)は、5月13日、新人歓迎会を兼ねた学習懇親会を開催しました。新規採用者の皆さんに同期の繋がりを持ってもらい、先輩調理員との交流の場にもなればと、今年度初めて企画し、新規採用者8名を含む、28名が参加しました。

きれいなお好み焼きとともにはじまる交流会

 会の前半は、お好み焼きの焼き方教室。インストラクターに、上手なお好み焼きの焼き方を教えてもらい、皆さん見様見真似で楽しく、自分のお好み焼きを作りました。さすが調理員、どれもきれいに、おいしそうに焼けていました。調理協平野議長が、「皆さんの良き出会いと、学校給食の発展を願い乾杯しましょう!」と挨拶し、それぞれ焼きたてのお好み焼きをほおばりながら、和気あいあいと大変盛り上がりました。

好評で終わった交流会

色々な話をして好評で終わった交流会

 この後、会場を移し、ゆったりとした雰囲気の中、仕事の悩みや質問など、色々な話を持ち寄り、交流を深めました。
 参加者からは「知り合いがいないので、不安だったが、参加してよかった」「楽しかったので、元気が出た」と好評でした。話は尽きませんでしたが、最後に、広島市職労塩見執行委員長が「困った事があれば、調理協に相談してください。現場の気持ちを伝えてほしい」と声をかけ、締めくくりました。
 調理協は、今後もこのような情報交換の場や交流を深められるような場を企画し、現場の声を交渉に繋げていきたいと思います。