市民サービス支える会計年度任用職員
「働き続けたい」と思える仕事に
嘱託連絡会 夏季一時金交渉
<当局回答要旨>
6月の一時金については、正規職員の期末手当と同様の取り扱いを基本としたまま、労使協議により令和3年度については、正規職員の一時金の支給月数の引下げ率に併せ、期末手当の引下げ幅を0.05月緩和した。令和4年度については、正規職員の一時金の引上げ率にもとづき、特例的に期末手当を0.05月引上げた。
一時金の引上げは秋の交渉で協議することとし、条例どおり夏季一時金1.05月を6月30日に支給する。
夏期休暇は6月15日から9月末の間で5日、併せて年休3日以上を計画的に取得するよう通知する。
5月8日に、会計年度任用職員にも勤勉手当が支給できる地方公務員法の改正案が成立しました。具体的取扱いについては、追って通知が示されると思われる。
その他要求項目は、例年どおり秋の交渉で協議していきたい。
6月9日、広島市職労、留守家庭子ども会労組、児童館労組、市会計年度職員労組の4単組は、5月17日に提出した要求書に基づき、一時金と夏期休暇の交渉を行いました。
各職場の実情を訴える
秋の交渉に向け、各単組から職場実態についての発言を行い、当局に伝えました。
■市民課出張所
嘱託制度の導入当初の証明発行のみから、戸籍の受付・入力、住所異動の受付・入力など、広範な業務に拡大している。処遇は導入時の格付から若干の改善があったのみ。経験や知識が必要な業務だが、より待遇のよい会計年度の職の採用に応募し、定着しなくなっている。
■マイナンバーカード業務
会計年度制度導入から3年間、ずっと日任用の雇用を繰り返すという本来のルールからは逸脱した任用の継続が続いており、通年への切り替えが必要。
■学校調理員
国が実施した処遇改善により保育園調理員には加算が付いたが、同じ待遇で採用試験も同じだった学校給食調理員には加算がついていない。この間、最重点の課題として訴えており、ぜひ改善を実現してもらいたい。
■保育園支部
会計年度任用職員制度になり、6時間職員の給与はほとんど上がっていない。正規の担任が休めば、担任の代わりとして保育に当たっている。3歳以上児の正規保育士が休めば、6時間保育士が担任の代わりとして、1人で1日の保育に当たらなければならない。欠員もなかなか埋まらない。処遇の引き上げが必要。
■消費生活センター相談員
定年退職により新年度に新規採用者が雇用されたものの、年齢層が高く、後進への知識・技能の継承が不安な状況。広島市の消費生活センターが、土日祝も開所している上、時間も長く、シフト勤務となっていることで、人材が他の自治体へ取られている。
保育園支部 第54定期大会
子どもの最善の利益のために
公的保育を守ろう!
6月16日、保育園支部は第54回定期大会をグリーンアリーナにて開催しました。職員会議と重なっている園が多く、参加者は例年より少なかったものの、現場の状況を訴えようと54名が集まりました。
子どもたちのためにお金を投じるべき
塩見委員長は挨拶の中で「コロナ禍の保育に加え、正規保育士のフルタイムの置き替え、正規調理員不在園の増加、会計年度任用職員の欠員のなかで業務にあたっているみなさんには本当に感謝している」「政府は45兆円もの軍事費に充てているが子どもの予算を増やそうとしない。このような政府や大型開発ばかりにお金を投じる広島市に対しモノ申していかなければならない」「子どもの最善利益を守るために、発達保障を追求するとともに働く者の労働条件の改善をするために奮闘していきましょう」と参加者に呼びかけました。
財政難を理由とした公的保育の縮小は許されない
活動報告では、広島市幼児教育・保育ビジョンによる公的保育縮小の計画により廃園方針が発表されている高南保育園の園児が、白木公民館と三田保育園で二重保育が行われている現状を報告。「少人数であっても、等しく保育を受ける権利があり、財政難や少子化を理由にして廃園を行うことについてどう感じるか」と、公的保育の在り方を参加者に投げかけました。また、鈴峰園保育園と可部東保育園では認定こども園化の予算措置がされていることを報告。「当局は箱もののスケジュールありきですすめており、保育内容について全く議論しない。保育園支部は財政難や少子化を理由にした認定こども園化には反対の立場ではあるが、保育行政小委員会で認定こども園の保育内容について議論するようにと当局に申し伝えている」と加えました。
全国の基準では職員が足りない
参加者からは、「高南保育園の二重保育については相当ショックだった」「今の配置基準では職員の週休を入れるだけで精一杯。G7の登園自粛でやっと年休が入れられた」「長時間保育の子どもさんが増え、毎日超過勤務で保育に当たっている」「主任がフリー化されていない園では、園長不在時も総括主任も保育から抜けられず、何かあったときに対応ができない」など、公的保育についての感想や依然として厳しい職場状況が報告されました。
定期大会に来られなかった人たちにも7月の要求書提出に参加してもらい、現場の状況を伝え、保育条件・労働条件の改善に向けて今後も奮闘していくことを確認しあい、大会を終えました。
生命を生み出す母親は
生命を育て生命を守ることをのぞみます
2023広島県母親大会
2023年6月11日、広島県母親大会が広島市南区民文化センターで開催され、会場、オンライン合わせて450名が参加しました。
南区を巡り学ぶ 平和と憲法
午前中は4つの分科会で、南区の陸軍墓地、被服支廠、宇品港周辺などをめぐり、日本は戦争で被害者でもあり、加害者でもあったことを学びました。
中央図書館移転・二葉山トンネル工事 誰のため?何のため?
広島の文化の未来を考える教職員の会の藤川晴美さんは「広島市の中央図書館移転問題について他県の事例を出しながら平和都市である広島市も緑豊かで行ってみたくなる、通いたくなる図書館であってほしい。しかし、わずか1年で多くの市民の反対の声に耳を傾けることなく中古の商業施設エールエールA館移転に決められてしまいました。まだまだ、諦めることなく他の市民団体と共に声を上げ続けていきたい」と熱い報告がありました。
また双葉山トンネルを考える市民の会に越智秀二さんは、「完成予定の2020年7月を2年以上過ぎても完成のメドが立たないまま、新たに『異常隆起問題』が起きて、昨年12月から現在もまだ工事は止まったままになっています。当初予算700億も現在では1471億円に達しています。大型開発には湯水のごとく金を注ぎ込む一方で、県民・市民向けの予算はどんどん削られています。大企業の失敗のツケさえ、住民に支払わせる、このような市政・県政で良いのでしょうか」と指摘しました。
どの地で生まれても 大切な命
記念講演はフォトジャーナリストの安田菜津紀さんが「共に生きるとは何かー難民の声 家族の歴史から考えた多様性について」と題して講演しました。
同氏は「G7サミットで平和公園を歩いた各国首相は何を感じながら歩かれたのか?」「私たちが望んだ核兵器廃絶への道は見えないままである」と訴えました。
また、自身のルーツを探る旅を語りながら難民問題を取材されており、「カンボジアの国境なき子どもたちやトラフィックチルドレン(値段をつけられる子どもたち)が虐待されながら働かされている」「戦争が終わった地で子どもが『これ何?』と拾ったものは不発弾で持った瞬間爆発」など、子どもたちが置かれている悲惨な状況を語られました。どの地で生まれても大切な命は守られなければならないということが身に染みるお話でした。
私たちの願いは共に生きる社会の実現です。平和と人権が守られる社会です。生活の中に憲法が守られ、生かされることです。今こそ、戦争の準備ではなく、平和への準備が求められています。核戦争から子どもを守ろうと始まった母親大会の原点にかえり、共に声を上げ行動していきましょうとアピール文で締めくくられました。
学校業務員協議会 第52回定期総会
「学校の安全を守る技術」継承のため
正規職員の採用を
6月2日、学校業務員協議会は第52回定期総会を開催しました。
福本議長は開会にあたり、「学校業務員は6年前から正規職員の新規採用がない。会計年度任用職員の待遇改善など学校業務員職場にはたくさんの課題がある」、また新型コロナウイルス感染症が5類になり、3年前の生活を取り戻しつつある現状に「これからより活発な議論や意見交換をしていきたい」とあいさつをしました。
学校の安全を守るのは『人』の仕事 正規職員を増やし技術の継承を
昨年度、本市の小学校で教室内の天井のモルタルが剥離する事故が発生しました。また、北九州市では校舎4階の軒から剥落したモルタル片が児童に直撃をして骨折する事故がありました。
本市の学校施設の老朽化は進むばかりで、学校施設長寿命化計画の具体的な整備計画も分からない状態です。そのような中、学校業務員はこれまでの経験で培ってきた知識や技術をフル活用して崖っぷちで凌いできている状況です。
点検や修理補修は、『人』が行うことです。知識や技術のない『人』が点検や修理補修をしても事故や災害は防げません。新規採用がない中、正規職員は減少し、非正規職員は増え、高齢化も問題となっています。今一度『人』の重要性を認識し、学校業務員の存在意義と正規職員採用による技術の継承の必要性を訴えていかなければいけないことを活動方針の重要項目としました。
職員の待遇を改善し安心して働ける職場を
その他にも、会計年度任用職員の処遇改善や正規職員の職責の過重などの課題をあげ、労働災害のない、活気に満ちた学校業務職場を目指すことを決定しました。
今年度も様々な問題や課題がありますが、児童生徒の安心・安全な学習環境と安心して働き続けられる学校業務員職場を築けるよう、頑張って活動していきます。