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物価高騰で家計は大変
職員の立場に立った 勧告を
市労連 人事委員会へ要請書提出

広島市労連は広島市人事委員会へ要請書を提出

 毎年9月に実施されている市人事委員会勧告に向け、職場の声を届けようと8月31日、広島市労連(7単組)は広島市人事委員会へ要請書を提出しました。
 要請書では「人事委員会が地方公務員の労働基本権を一部制約した代償措置として設立されている趣旨を踏まえ、労使合意や組合の意見を十分に尊重し、勧告にあたっては、政府・総務省の不当な干渉に屈することなく、第三者機関としての独立性を守り、公平・公正な立場で勧告を行うこと」など16項目を申し入れました。

物価上昇に見合う賃上げを

 国の人事院勧告では、官民較差月例給が3869円(0.96%)で初任給を高卒1万2千円、大卒1万1千円を中心とした引上げ、一時金を0.1月(期末・勤勉手当を0.05月分ずつ均等に配分)増額するプラス勧告となっています。
 山田市労連議長は要請書の提出に際し、人事院勧告に触れ、「プラス勧告となったものの物価高騰にも春闘の到達にも及ばない改定率で、公務員の生活改善につながるものと言えない。職員の奮闘と苦労に報いるものとはほど遠い」と指摘しました。
 木下事務局長が、要求項目について説明し、「昨年の<人事管理の報告>では勤務環境改善の取組がより具体的に示されていた。職員採用のため職場環境が重要になっている現れだが、実効性のある取組となるものとしてほしい」と訴えました。また、国の人事院勧告では成績主義強化が含まれていることに触れ「成績主義でモチベーションが上がることを前提としているが、実態は自分の評価に不満を感じる者の方が多く、全体としてはモチベーションが下がる」と国に追随しないよう求めました。

職員が働き続けられる実効ある改善を

 市職労からは塩見委員長が発言し、〇来年度から定年延長が実施されるが、職員が働き続け、これまでの経験が生かすことのできる余裕のある実施体制への改善
〇会計年度任用職員の尋常でない慢性的な欠員状態を解決するため、抜本的な改善
〇障害者職員への合理的配慮を実効あるものにするための仕組みづくり
等の課題を人事委員会に伝えました。
 人事委員会からは、「9月の勧告に向けて民間調査結果の集計中であるが、物価高騰など職員の厳しい状況は把握しており適切に対応したい。人事管理の課題については、労働組合の意見も踏まえ検討したい」と応じました。

すべての現業職場に新規採用を
現業評議会要求書提出

市職労現業評議会は市当局に2023年度要求書を提出

 市職労現業評議会は8月30日、市当局に「2023年度要求書」を提出しました。

コロナ禍を乗り切った現場の力は
かけがえのないもの

 冒頭、平野現業評議長は、「ようやくコロナ禍前の生活を取り戻そうとしている現在ですが、今思えば、コロナ禍での市民生活の混乱は、官から民へといううたい文句のもと進められた自治体職員の削減も原因の一つであったと言っても過言ではない。病院・保健所はもとより、現業の現場においても慢性的に人員不足の中、何とか乗り切りました。給食の現場でも、欠員になった日もなんとか給食を作り、何とか片付けて一日を終わる綱渡りの状態が何日も続いたことや、すべての現業職場において、学校も、保育園も、給食の提供が途切れなかった、ごみの収集も滞らなかった、学校業務も食肉市場も同様です。そこには、一朝一夕では培えない大きな現場力の存在があり、市民生活に直結する現業の仕事は、自治体の仕事から淘汰されるべきものではない」と訴えました。

職員を育て業務を維持するため 正規職員の採用が不可欠

 基本要求では、「必要なところに必要な人とお金を」「これ以上、公共を手放すべきでないこと」また、人員要求では、「採用は、現業職すべての職場で切実なことだ」と訴えました。
 今回の保育園調理員の死亡事故で、応援対応がとられており、9月から兼務発令がされると聞きました。速やかな正規の採用が必要と考えます。
 学校給食においては、正規が病休に入った場合、主任が支援に入ることになります。毎日は難しいので、主任が行けない日は会計6Hが責任を担うことになる。それが長期に渡る事例もあり、現場は疲弊しています。現在もそうした職場があり、対応が急がれています。また、臨時的任用職員についても、臨時はあくまで正規の欠員対応。正規としての登用が急がれます。加えて、学校も保育園も、多くの会計フルが本来なら正規のポジションを任されている。こちらも、正規への登用、あるいは昇給が必要です。

定年延長の対応も重要

 定年延長問題については、「それぞれの職場で定年延長について協議が持たれていると思う。体力勝負の現業職。現場の声をしっかり聞いて、柔軟に対応していただきたい。新規採用と定年延長は、両輪であると考える。財政を理由に、定年延長対応を後回しにせず、新規採用と合わせて手厚い対応をお願いしたい。人事部長においては、担当課に対して、進言いただくようお願いしたい」と強く要求しました。
 引き続き市職労現業評議会はすべての現業職場での正規職員による新規採用と組合が要求している同一労働同一賃金を重点課題とし要求していきます。

環境局支部第50回定期大会
市民生活支える大切な仕事 直営体制守ろう

環境局支部は第50回定期大会を開催

 8月23日、環境局支部は第50回定期大会を開催し、この一年間の取り組みの報告や、これからの運動方針についての議論がなされました。
 当面の課題では、今年度から導入される定年延長制度の下での働き方や職員間の交流方法、車両更新などが提起されました。さらに、南工場の建て替え問題や人員配置の改善、指導啓発業務の充実などを局次長交渉や確定交渉に向けて、重点課題で申し入れていくことを参加者らで確認しました。
 私たちが日々従事する収集運搬業務や適正な処理体制は、住民が安全で安心して生活を営むうえで欠かすことのできないライフラインの一つです。竹本支部長からは、今後も労働条件の向上を目指して、直営体制を守り発展させる運動を進めていく決意が述べられました。

最低賃金引上げ
人口減少 強まる地方の危機感

2023年度最低賃金(10月から発効※)
ランク最低賃金
(改定後)
引上額単位:円
(上乗せ分)
広島970円40(0)
鳥取900円46(7)
島根904円47(7)
岡山932円40(0)
山口928円40(0)
東京1113円41(0)
大阪1064円41(0)
岩手893円39(0)
佐賀900円47(8)
沖縄896円43(4)

※発効日が10月1日ではない地域もあります

10月1日から広島県は970円に

 広島県最低賃金審議会が最賃を中央最賃審が示した目安額と同じ40円引き上げることを決定しました。
 10月1日から広島県の最低賃金は時間額970円となります。最低賃金とは、この金額を下回る賃金で労働者を働かせてはならないという最低賃金法で定められた基準額です。東京都が41円引上げの1113円になったことなど、全国の加重平均は1004円になり、初めて千円を超えました。
 地方から是正の声が上がっている地域間格差については、岩手県の最賃が最も低くなり893円で、東京との差は220円となっています。岩手県は目安額と同額の39円の引上げにとどまりましたが、人口減少や人手不足の地方への危機感が地方最賃審議会での上乗せに現れています。中央最賃審議会での引上目安額が岩手県と同じCランク39円の地域では、佐賀県の8円上乗せ(47円引上げ)など、これまでになく目安額を上回る最賃引上げを決め、格差を少しでも縮めようとの動きとなっています。

公務員の賃金底上げにつながる最賃引き上げ

 物価上昇率も前年比3〜4%の指標が出ており、この引上げをしてもなお、十分な賃上げとは言えない状況ですが、公務員の初任給押し上げにもつながっています。
 最賃が高い都道府県では、公務員の給料表や会計年度任用職員の報酬が最賃を下回る現象が起きており、自治労連では最賃を下回る自治体職員の賃上げを迫り、自治体によっては最賃を下回らないための是正措置を実施するなど、最賃引上げが公務員賃金の底上げにもつながっています。
 最低賃金の引上げと併せ、中小企業への支援も大切です。社会保険料の減額措置など、経済全体の好循環に向け、政治の役割が問われています。

繋いでいきたい広島市の給食
ひろしま給食まつり 知る・学ぶin安佐北

ひろしま給食まつり 知る・学ぶin安佐北

 広島市の素晴らしい給食を、もっと市民のみなさんに伝えたいと、初めての試みとして、「ひろしま給食まつり 知る・学ぶin安佐北」を、真亀公民館において開催しました。

みんな大満足な調理講習

 調理講習では、給食のサラダに使ってあるドレッシングの美味しさの秘密・せんちゃんそぼろご飯の調理実演・ご家庭でもすぐに作れる味噌玉(ひろしまっこ汁バージョン)、さらに、みんな大好き揚げパンも登場。参加者は、揚げたてのパンに、好みの3種類のフレーバー(きなこ・ココア・シナモン)をまぶして大満足の様子でした。

調理の様子や使われた器具の展示

 試食会場に併設した展示コーナー・なんでも質問コーナーでは、たくさんの写真や実際に日々使用している調理器具、紙で作ったミニチュア給食、保育園給食の様子などを展示、実際に学校給食で使われていた大きな釜を使った釜混ぜ体験コーナーも設置しました。講習会に参加した人だけでなく、たまたま公民館を訪れた方が、見学される姿もみられました。

参加者からのコメント

 調理講習に参加した方からは、「給食の『いま』を、作っている立場の人から聞くことができて良かった」「質問にも丁寧に応えてもらえた」と、とても好評を博しました。小学生の参加者からは「いろいろな人と関わって美味しい料理を食べられた。これからも給食の先生が作った給食を食べたいな」とうれしいコメントをもらいました。

もっと知ってほしい 調理協の企画

 また、まつりの開催を知らずに公民館を訪れた市民の方からは、「こんな良い企画、もっと多くの人に知ってもらえばいいのに!」「調理員さんとお話しできて、今の給食の様子がよく分かった」「ぜひ次は参加したいからまた企画してほしい」と、リクエストをいただきました。
 次はいよいよ、第18回ひろしま給食まつり。11月19日の開催に向けて、本格的な準備が始まります。ぜひ、みなさん!ご参加、ご協力をよろしくお願いします。