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市労連 人事委員会に申し入れ
人手不足に悩む 職場の実態を見てほしい
賃上げ・職場環境改善に 役割発揮を期待

広島市労連は、4月18日、市人委員会に対し申入れ書を提出

職員の生活まもる勧告を

 市関連労組7組合で構成する広島市労連は、4月18日、市人委員会に対し申入れ書を提出しました。
 市労連の山田議長は、「人事院が示している『給与制度のアップデート』の具体化の一つとして、60歳前後の給料のフラット化が出てくることが懸念され、今年度の課題と認識している。一方で、今年の民間春闘では例年にない大幅な賃上げ回答となっており、市人事委員会として市職員の生活を守る立場での勧告をお願いしたい」と考えを示しました。

全ての世代に賃上げを

 木下事務局長が申し入れ項目について説明しました。「物価高騰のなかで、4月から調査が始まり、その結果が反映されるまで賃金が上がらず周回遅れになっている。社会的に賃上げが求められる状況を受け、官民比較から一歩踏み込んだ積極的な賃上げ勧告が必要ではないか」と、人事委員会に対応を求めました。
 賃金について、「初任給の引上げに比べて、高年齢層の職員はほぼ据え置きとなっており、物価上昇のなかでは実質賃下げの厳しい状況がある。全世代に賃上げが波及する勧告と、再任用職員の一時金の引上げを」と賃上げについて組合の立場を伝えました。
 また、労働者の価値観が変化し、ワークライフバランスを重視して仕事を選択する傾向が強まっており、広島市の早期退職者も増えている。新規採用の人材確保だけでなく、人材流出を防ぐためにも、勤務環境改善は重要な課題だと訴えました。

人手不足で職場環境に悪影響
職場に足を運び実態把握を

 市職労からは塩見委員長が発言し、「正規職員から非正規への実質的な置き換えが拡大し、会計年度任用職員の仕事の分担や職の設定が必要にもかかわらず、職員が少ないためにしわよせが現場にきている。6時間のパートタイム保育士は70人を超えて欠員があり、保育士の配置基準の見直しがあったが、職場の改善が進まない厳しい実態となっている。職場に足を運んで実態を把握してもらいたい」と訴えました。

 人事委員会事務局からは、「今年度の民間調査も、昨年同様のスケジュールを見込んでいる。給与制度のアップデートについては、今後、具体化を協議している検討会の中間報告が出てくる見込みで、国や他都市の状況を踏まえ検討したい」など、申し入れを受けて、今後に向けての見解等の回答がありました。

2024春闘アンケート@
「収入増えた」人が増
でも生活実感変わらず

 今年1〜2月に市職員及び関連職場のみなさんにお願いしました、2024春闘アンケート(職場アンケート)、今年は約2700通の回答をいただきました。ご協力誠にありがとうございました。
 例年のことになりますが、今年も第1回目は賃上げ要求額を中心に報告します。
 紙面の都合で、回答者プロフィールや生活実感の質問等を後にし、先に質問4、賃上げ要求額についての回答をお示ししています。

質問4(1)ー2) あなたは月額いくらの賃上げを要求しますか
月額いくらの賃上げを要求しますか

賃上げ要求額は3万4千円

 質問4(1)ー2)の賃上げ要求額(月額)では、平均額が昨年と比較し400円ちょっと上がりました。社会の賃上げムードと比べると上がり幅が微妙ですが、世間の機運に乗じて、2024年度要求書の賃上げ要求額は昨年から千円上げて3万4千円としました。物価上昇や賃上げ機運から要求額を上げた人と、昨年度、若い世代や会計年度任用職員の層では一定賃上げが実現したため、これを受けて要求額を控え目にした人と、両方いたのではと推測しています。3万円や5万円といったまとまった賃上げ額を選択した人が若干増えた点が平均を押し上げています。

 質問4の(2)では、月額制ではない方の賃上げ要求額について、時間額の平均値は昨年より7円アップの207円の賃上げ要求額となりました。6時間パート換算で月額2万4千円アップの水準です。
 人材獲得競争が激しくなるなかで、初任給の引上げが民間企業でも顕著です。しかし、物価が上昇しているなかで、30歳台後半以上の年齢層の職員が据え置きに近い水準になっており、厳しい状況が続いています。全世代にいき渡る賃上げが求められます。

生活実感はほとんど変わらず

 質問1「あなたの生活実感は、どれに該当しますか」は、「かなり苦しい」が前年から微減の12%、「やや苦しい」36%、「まあまあだ」42%は前年度とほぼ同率で、全体の分布も昨年度とほとんど変化がありません。

質問1
あなたの生活実感は、どれに該当しますか
「かなり苦しい」12%、「やや苦しい」36%、「まあまあだ」42%、「ややゆとりがある」8%
質問2
あなたの収入(年間)は、前年に比べてどうなりましたか?
「増えた」46%、「変わらない」41%、「減った」13%、ややゆとりがある8%
質問3
あなたの家庭では月額あといくらくらい必要ですか?
月額あといくらくらい必要ですか?

賃上げが影響し収入「増えた」人は増加

 質問2の「あなたの収入(年間)は、前年に比べてどうなりましたか?」では、昨年度の給料表改定によって、若年層職員や会計年度任用職員では一定の賃上げと、それに伴う差額支給があったことが反映していると思われ、「増えた」が46%と15%増となっています。
 質問3の「あなたの家庭では月額あといくらくらい必要ですか?」では、全体の傾向にあまり変化はありませんが、賃上げ要求と同様、「5万円」や「10万円以上」といったまとまった金額が昨年よりやや増え、その分「余っている」、「ちょうどいい」が減少しています。

2024春闘アンケート 回答状況
2024春闘アンケート 回答状況

2024年 新規採用ウェルカムパーティー
組合の魅力を伝え 加入の呼びかけ!

ウェルカムパーティーの記念写真

 4月12日、広島市職労主催の新規採用職員歓迎会「ウェルカムパーティー」を広島駅北のスズカフェヒロシマにて開催しました。新規採用者18人、先輩組合員17人、合計35人が参加しました。体調不良等で当日キャンセルがあったものの、新規採用者や先輩組合員が身近な人を誘っての飛び入り参加もありました。
 コロナ禍以降、オンライン開催やボウリング大会など方法を工夫して行ってきましたが、今回は4年ぶりの対面開催となりました。
 パーティーでは、塩見委員長の挨拶からはじまり、自己紹介ゲームで各自自分の好きなものを紙に書き、参加者同士で紙を交換してお互いに質問し合うことで、交流を深めました。ビンゴゲームも行い、当たった参加者には、一人暮らしに役立つアイテムをプレゼント。
 また、執行委員による組合説明をパワーポイントを使って行い、昨年度組合が交渉で1万円以上賃金を上げた(初任給)こと、組合があるから安心して働けること、さまざまな交流活動もあること、共済など経済的なメリットなどについて話し、組合加入を呼びかけました。
 終了後は、新採職員同士でラインを交換し合うなど、同期のつながりを深めることができた歓迎会となりました。