広島市職労 第112回定期大会
職員の悩みに向き合い 声をあげていこう
広島市職労は7月21日、第112回定期大会をグリーンアリーナ中会議室にてオンライン併用で開催しました。
住民のくらし・命まもる
公務職場の人員体制強化を
大会の冒頭、塩見中央執行委員長があいさつに立ち、「自民党が長年にわたり裏金づくりを続けてきながら、岸田政権は政治資金の流れをさらに不透明化する法改悪を強行した。大型開発や法人税減税など裏金の資金源である財界の求める政策に重点を置いた政治が進められ、社会保障、教育、子育てや農業分野は後回しとなっている。企業団体献金が政治を歪めているのは明らか」と政治資金の問題を指摘しました。また、「災害が頻発する状況のもとで、応援体制で災害対応するには限界がきており、災害に備えた人員体制の構築が必要。欠員も年々深刻化している。労働組合として人手不足や多忙に悩む職員に向き合い、声をあげていこう」と呼びかけました。
幅広い課題に対し 活動のすそ野を広げる
木下書記長が、1年間の報告や、新年度の方針案を提案しました。
今年の人事院勧告には、「給与制度のアップデート」が盛り込まれる見込みで、地域手当の大くくり化や扶養手当の見直しなど、市職員にも影響が及ぶ懸念がある。確定交渉に向けて、組合要求をまとめて当局に訴えていきたいとしました。
また活動面では、「社会的関心が高まっている『カスハラ』対策や、社会情勢の変化が激しいなか、自治研活動や平和のとりくみ等、幅広い課題がある。組合員が興味ある分野で参加し、組合活動のすそ野を広げていきたい」と方針の特徴を示し、具体的な取り組みについて、当面の運動方針のなかで説明しました。
大会後半の討論の時間では、支部協議会から、以下の発言がありました。
〈女性部〉
女性部で要求していた孫休暇が実現し、学校行事でも取得できるようになった。しかし、子が出産する際に、上の子の面倒を見たいという要求の出発点が実現できていない。孫が産まれる場合にも使える休暇に改善していきたい。本庁での女性トイレの数を増やす改修計画が実現し、今年度工事が開始される。
〈環境局支部〉
定期大会を開催し、新規採用3名加入や「ふれあい収集」事業の導入、保育園での環境教育事業の再開など一年の活動を共有するとともに、今年度の運動方針を決定した。併せて交渉に向けて要求項目を協議した。8月2日に要求書を提出する予定。
〈学校給食調理協〉
全国で給食費無償化の流れが拡がっている。無償化のためにコストカットが優先され給食の質が落ちては本末転倒。子どもたちのために給食の質を守る声をあげていきたい。
安佐北区の大規模給食センター化では、計画当初時に比べて、現在は建設費や食材・人件費はかなり高騰している。費用対効果が理由だったが、状況の変化を踏まえて検証が必要ではないか。
給食まつりぷちぷちを7月28日に高陽公民館で開催する予定。
〈保育園支部〉
昨年、痛ましい死亡事故が起きているグリストラップの清掃を年複数回業者が行うこととなったが、広島市保育園等包括管理業務委託仕様書のなかでは、年1回だった。この経緯について、後日担当課から説明を受ける予定。
6H保育士の大幅な欠員が生じているが、8Hの加配保育士の欠員も深刻。
来年2月の自治体保育労働者の全国集会が広島での開催になった。みなさんの協力をお願いしたい。
〈児総センター支部〉
光町の建て替え工事が完了し、新センターでの療育が始まった。ところが、大雨の日に新しい施設で配管の不備から雨漏り、浸水が生じ、療育を中止する出来事が起きた。新施設になっても、問題があれば改善を訴えていく必要があると改めて感じた。事業団の嘱託職員は会計年度職員との格差が生じ、人材確保が困難になっている。待遇改善を強く要求していきたい。8月9日に要求書を提出する予定。
<学校業務協>
市の学校施設は81%が築30年以上、寿命延長し80年は使用できるとしているが、現場では不具合が多発しており、学校現場に業務員は不可欠。再雇用の60代70代の業務員が高所作業をする実態。正規職員が減り、ブロック体制の維持が困難な状況となっている。子ども・職員の安全を守るため、引き続き新規採用を要求していきたい。
討論の後、運動方針案、予算案などすべての議案を採択し、団結して要求前進を勝ち取とろうと、決意を固め合いました。
中央執行委員長交代
子どもたちの安全・安心守りたい
職場から問題・要求次々と
保育園支部要求書提出
7月24日、保育園支部2024年度要求書の提出に、75名の組合員が市役所講堂に集まりました。
保育園の施設管理の
すみやかな対応が望まれる
要求書提出後、5月末に提出した4本の要求書等の回答が幼保企画課からありました。広島市保育園等包括管理業務委託仕様書(たたき台)について、市職労柴野中央執行委員長は、「外部委託した際に予算を理由に修繕等が滞るケースがあるため、すみやかに対応するように指導すること」「調理員にグリストラップ清掃を行わせず、業者委託回数を増やすこと」など、広島市の管理責任について言及しました。
厳しさ増す職員の現状
その後、フロアから現場の状況を訴えました。
○人員問題について
・現場は今、技術の継承を行う余裕がなくなっており、多くの職員が保育・調理の質の低下を感じている。保育においては子どもの安全を最優先にするため、欠員の中では管理・監視をせざる得ない。このままでは保育は子守り、給食は空腹を満たすだけの食事になってしまう。
・支部で欠員アンケートを行った。86園中65園からの回答で、そのうち欠員なしは24園。主任の欠員も生じており、クラス担任の業務を終えてからの主任業務で疲弊しきっている。一刻も早く全園の総括主任のフリー化を望む。
○認定こども園化について
・日々の保育や行事に加え、時間外対応で認定こども園のカリキュラム作成に追われている。こども園化は広島市全体の保育にかかわる内容であるのに、該当園にのみ業務が偏っているのはいかがなものか。カリキュラム委員会を立ち上げ、全体で考えていく問題ではないか。
○こども誰でも通園制度(横川保育園)
・専任職員として主任保育士と再任用保育士が充てられているが、慣れない子どもは一日中抱っこやおんぶが必要で、再任用職員には体力的に厳しい。
・主任は1名しか配置されていないため、通常保育の主担任は1〜6年目の職員で頑張っている状況。職員配置は年齢分布を考慮し、さらに主任を増やしてほしい。
○災害対応・休園時の対応
・休校や交通インフラの運休など、社会は命を守る行動を速めているが、保育園は以前と同じ。大雨警報時に代替園での保育を行っている園がある。職員も保護者も子どもたちも代替園に向かうために、大雨が降って増水した危険な橋を渡っていかなければならい。全園で休園を含めた検討を。
安心できる保育・調理のために みんなで要求しよう
柴野中央執行委員長は「課題をひとつひとつ解決しておかないと、さらに深刻になる。現局から人事へ声を上げてもらったら、組合としても後押ししていく」と発言し、交渉を終えました。
現場の要求がさらにシビアな内容になっています。子どもの命・発達・人権を守り、職員が健康で安全・安心な保育・調理を行えるよう今後もみんなで声をあげていきます。
食肉市場支部 要求書提出
進む職員の高齢化と施設の老朽化
職員が安心して働ける職場とするために
食肉市場支部は7月11日、経済観光局に対し2024年度要求書を提出しました。
平成12年の法改正で年金受給年齢が引き上げられてから新規採用が5年間遅れています。それに伴い現場職員の高齢化も進み、現在では職員の半数以上が50歳以上となりました。基本的な作業習得に3年程度の期間を要するため、このまま新規採用が5年間遅れ続けると技術を継承していくことが、たいへん困難な状況となります。1年でも2年でも前倒しでの新規採用が必要だと訴えました。
年々60歳以上の職員が増えています。しかし軽作業的なポジションは限られており、65歳まで無理なく働ける環境が難しくなっています。高齢職員が安心して65歳まで無理なく働き続けられる環境を整えるよう要請しました。また、今年度で退職される再任用職員1名についても必ず正規職員で補充するよう強く訴えました。
開場して32年が経ち、施設の老朽化が進んでいます。牛豚の係留場では至る所で雨漏りや壁の断熱材の剥離が見られます。設備も古く、と畜解体室の温度管理もされていないので夏になると室温30℃以上、湿度100%にもなります。この問題を解決するには解体室全体が温度管理できる空調システムが必要ですが、老朽化した施設や設備の改修だけでも大変な費用が掛かります。しかし、年々暑さが増すなか、職員の健康を守るため後回しできない問題です。
食肉市場支部は、より安全安心で効率的な食肉生産へ向け、雇用形態に関わらず全ての職員が安心して働き続けられる職場とするため引き続き取り組みます。
夏のバザー 大成功!
お昼の合間にほっと一息
7月11日に女性部夏のバザーを行い、100人程度の方が足を運んでくださいました。
今回もパン、宝石、木の器、手づくり小物など、たくさんの品物が並び、皆さんが来られるのを待っていました。開場とともに来てくださり、木の器、小物など手にとって見てくださったり、パンコーナーには長蛇の列ができたりと、大盛況でした。他にも、木の器、玉ねぎ(今回特別)、コーヒーや豆、シフォンケーキ、クッキーなども買ってくださり、みなさんがほっと一息つけたのではないでしょうか。来てくださった方に、女性部のチラシを渡しました。チラシの中で今回要求した本庁の女性トイレの増築、子・孫休暇の内容の変更などをお知らせしました。
またみなさんがほっと一息つけるような冬のバザーを開催したいと思います。