2025年広島県春闘共闘結成総会
春闘勝利に向けて「対話と話し合い」を拡げる
団結呼びかけ賃上げめざす
12月6日、広島ロードビルにおいて、2025年広島県春闘共闘結成総会が、オンライン併用で開催されました。
総会では、全労連の寺園事務局次長を講師に、「『対話と学び合い』を拡げ労働組合のバージョンアップと25春闘勝利に向けて」と題して記念講演が行なわれました。
ジェンダー平等の法整備 取り残される日本
寺園氏は、講演の前半で、今年10月の「国連女性差別撤廃委員会」の日本報告審議への参加報告など、ジェンダー平等に関する日本の状況を解説されました。日本政府に向けて同委員会からいくつもの是正勧告が示されるなかで、日本政府が改善に後ろ向きで停滞する一方、世界各国では法整備等の取り組みが進んでいるため、日本が取り残されているとのこと。与党の過半数割れの状況が、ジェンダー平等実現のチャンスだと行動を呼びかけました。
春闘に向けての賃上げ要求
2025春闘へ向けては「これまで財界の意向を汲んだ政治によって『新自由主義』的な政策が押し進められ、意図的に格差が生み出され、人々が競争を強いられ、分断が進んでいる」と指摘。労働者が団結し、賃上げ要求を確立し、団体交渉やストライキを配置して使用者に賃上げを迫ることが必要と呼びかけました。
また、「人手不足は賃金不足」とし、「非正規労働者を放置せず、賃金を上げることが労働意欲の改善につながる」「賃金不足の解消なしに、人手不足解消も、生活の改善も、ジェンダー平等も実現しない」と、賃上げの重要性を強調しました。
ストライキを構えての賃金交渉を旺盛に取り組むこと、制度的賃上げの柱として地域間格差を是正する全国一律最賃の確立など、春闘に向けての課題を全国各地の賃上げや要求実現の事例を紹介しながら、賃上げと仲間を増やす取り組みを両輪に、2025春闘での「対話と学び合い」を軸にした取り組みを呼びかけ、講演をまとめました。
各労働組合からの決意表明では、医療労働者のボーナス削減を押し返すたたかいや、学校教職員の働き方改革の矛盾など、現場の実態の報告や春闘への決意が語られました。
国民春闘方針案をかかげ 団結し奮闘しよう!
続いて広島県25国民春闘方針案を、植永県労連事務局長が
●最低賃金全国一律制を求めるキャンペーン
●非正規春闘
●ケア労働者、公務員賃金、公契約など社会的な賃金闘争
等をかかげて運動に取り組むことを柱に、「対話と学び合い」で
◇労働組合のバージョンアップ
◇低賃金と物価高騰から生活をまもる
◇大幅賃上げ・底上げを
◇軍拡・増税ではなく社会保障の充実
をかかげ、25春闘団結して奮闘しようと提起しました。
保育署名36953筆提出
安心して子どもを預けたい
保護者らが願いを届ける
12月3日、豊かな保育をすすめる会と広島市公立保育園保護者会連絡会とともに保育園支部は、「安心して子どもを生み育てられるように保育予算を増やし保育行政の充実を求める陳情書」に市民から集まった36953筆の署名を添えて広島市議会母谷議長に提出しました。各団体から12名が参加し、赤ちゃんを抱っこした保護者の姿もありました。
豊かな保育をすすめる会の兼松会長は「4・5歳児の配置基準が長年の要求により改善したが、日本は諸外国と比較しても貧しいまま」「他の年齢の配置基準の改善と職員の処遇改善のための財源確保を市が先行して行ってほしい」と述べました。
参加者からは「基準が改善されても、先生たちはいつも忙しそうで、親として不安になることがある」「子どもは大人が予想もしない動きをする。複数の保育士が必要」と訴えました。また、地権者の土地返還を理由とした八幡東保育園の閉園問題については「少子化を理由に八幡東を存続せず、保護者に転園を促すとさらに待機児が生じる。また、保育園がなくなれば地域が衰退することにもつながる」と言及しました。
2月に追加で署名提出を行いますので、ぜひ署名のご協力をお願いします。
障害の有無を超えて
こどもたちの笑顔があふれる場に
第43回障害児こどもまつり
12月15日に、第43回障害児こどもまつりが広島市心身障害者福祉センターで開催され、380名の参加がありました。
様々な催しでにぎわう子どもたち
このまつりは「どんな障害があっても子どもたちに豊かな遊びや文化を」という願いのもと、1980年から開催されてきました。しかし、感染症の流行で5年ぶりとなったまつりは規模を縮小しながらも、充実した内容になるように「遊びのコーナー」「コンサート」「作品展」の3部で構成しました。実行委員会で構成された障害者団体や療育の保護者・職員で「プラバン」「たこづくり」、広島市職労児総センター支部と社会福祉事業団労組とともに運営した「ボールプール」など8カ所の遊びのコーナーは子どもたちでにぎわいました。体育館のステージ発表には4団体が参加し、太鼓やダンス、キーボード演奏で盛り上がりました。
また作品展では、絵や作品が並び、日頃の制作活動にも楽しく取り組んでいる様子が思い浮かぶような芸術作品でした。
子どもたちがつながりを取り戻し楽しめる場をつくっていきたい
まつりの中で、アピール文が読まれ、「この5年間、感染拡大防止の名のもと、マスクで友だちや先生の顔を見ることや、ふれあい遊びができず、また黙食などの日常の活動制限だけでなく、運動会や修学旅行などの子どもたちが楽しみにしていた多くの行事が中止になりました。さらに、子どもたち同士、親同士のつながりも難しくなりました。多くの制限が取り払われた今、もう一度つながりを取り戻し、障害の有無や程度を超えて、すべての子どもたちが参加でき、思いきり楽しめる『こどもまつり』をみんなで作っていきましょう」と参加者がまつりの開催を喜び合いました。
以前のように広島市立特別支援学校を会場にした規模のあそびの広場を展開することは難しかったですが、このような形で、障害児こどもまつりを継続させることができました。これをきっかけにまた、障害の有無などを超えての交流の場となりますように、障害児の豊かな遊びや文化を楽しめる機会や場所が拡がっていくことを願います。
食肉市場支部 回答交渉
技術継承を行うために新規採用の前倒しを求める
7月24日に提出した2024年度要求書に基づき、食肉市場支部は11月8日、経済観光局と回答交渉を行いました。
今年度から段階的な定年延長が始まりました。しかし、高齢になると健康面や肘・肩・腰など様々な所に支障を抱えている職員が大半です。支部では65歳まで無理なく働けるよう配置などに配慮することを要求しました。 当局は「現状のポジションは限られているため、本人とよく相談し、慣れているポジションについてもらうこと、体力面ではある程度の時間で交代して技術指導をしてもらうなど対策を考えている」と回答がありました。
もう一つ定年延長で危惧することは、新規採用が5年間遅れることです。5年あれば基礎的な作業ができる職員を育てることができます。しかし新規採用が延びれば指導者は高齢化し、体力や集中力が落ちていき、新人の指導にも影響を及ぼします。支部では少しでも、この問題が緩和されるよう1年でも2年でも前倒しでの採用を要求しました。「この件に関しては、人件費がかかる問題なので簡単ではありませんが、そういった問題があるということは認識しています。市全体の状況とか関係部局の調整もしながら前向きに取り組んでいきたいと思っています」との回答でした。
そのほかにも老朽化した施設の改修、過酷な夏の暑さ対策など問題は山積みですが、一つでも要求を実現し職員が安心して働き続けられる職場とするため引き続き、要求していきます。
最後に、今年度も再任用職員1名の退職補充は、必ず正規で採用をするよう強く申し入れをしました。
ほっと一息つけた
女性部冬のバザー
12月10日、女性部は市労連室で冬のバザーを開催し、約80名の方が足を運んでくださいました。
今回もパン、野菜、木の器、手作り小物など、たくさんの品物が並びました。開場とともに多くの方が来てくださり、みなさん、木の器や小物などを手にとって見ていらっしゃいました。人気のパンコーナーには列ができたりと大盛況でした。ほかにもコーヒー、シフォンケーキ、クッキーなども買ってくださり、ほっと一息つけたのではないでしょうか。
来てくださった方には女性部のチラシを配布。人事部長と交渉を行っている「『ハラスメントのない職場』というチラシを作って!」「本庁の女性トイレを増やして!」「生理休暇」等の交渉内容を掲載。また、実現したこと(女性トイレの改修開始、休暇の名称の変更(2025年度より))をお知らせしました。まだまだ、多くのことを要求しています。
女性部は夏と冬時季にバザーを行っています。また、みなさんがほっと一息つけるようなバザーを開催したいと思います。