時こくと時間 第3時
 
    2000.4.19実践

 


 第2学年の「時こくと時間」の第3時である。 

 
 大阪書籍「しょうがくさんすう」2年上 P.7


 最初に、学習用提示時計を持って、時刻の読みをさせる。テンポよく5問ほど出し、テンポよく答えさせる。
 次に、時計で9時を示しておき、


(発問1) 10分前の時刻は?
 


と問う。子ども達、「8時50分」と答える。学習用提示時計を使って確認する。

 次は、8時50分を示したそのままの状態から、



(発問2) 15分あとの時刻は?
 


と問う。しばらくして子ども達、「9時5分」と答える。学習用提示時計を使って確認する。
 次、9時5分を示したそのままの状態から、



(発問3) 30分前の時刻は?
 


と問う。しばらくして子ども達、「8時35分」と答える。学習用提示時計を使って確認する。
 次、8時35分を示したそのままの状態から、



(発問4) 40分あとの時刻は?
 


と問う。しばらくして子ども達、「9時15分」と答える。学習用提示時計を使って確認する。
 次、9時15分を示したそのままの状態から、



(発問5) 1時間前の時刻は?
 


と問う。しばらくして子ども達、「8時15分」と答える。学習用提示時計を使って確認する。
 次、8時15分を示したそのままの状態から、



(発問6) 2時間あとの時刻は?
 


と問う。しばらくして子ども達、「10時15分」と答える。学習用提示時計を使って確認する。
 ここまできて、イルカの2番の問題である。今日はこの問題だけで1時間かかってしまった。
 

(指示1) イルカの2番、指で押さえなさい。先生が読みます。目で追いましょう。
     「右のとけいを見て、こたえましょう。」はい、「右の時計」とはどれですか。
      指で押さえてご覧なさい。
 


 まずしっかり「見る」ということを徹底させる。



(指示2) その時計の時刻を読みましょう。午前、午後をつけて言いなさい。
 


 午前10時10分であることを確認する。



(指示3) @を読みましょう。
      教科書、@の下に、自分の考えを書きなさい。
 


 大体の子が書けた頃、「言ってみようと思う人」と言って、発表したいものに発表させる。学習用提示時計を使って、10時50分であることを確認する。



(指示4) 合ってた人は赤鉛筆で丸をしなさい。違ってた人は直しなさい。直した人は
      赤鉛筆で丸をしていいですよ。書いてなかった人はキチンと書いておきなさ       い。キチンと書いた人も赤鉛筆で丸をしていいですよ。

(指示5) 次、Aを読みましょう。
      教科書、Aの下に、自分の考えを書きなさい。
 


 大体の子が書けた頃、「言ってみようと思う人」と言って、発表したいものに発表させる。そこからがおもしろかった。Aでは5種類の意見が出たのである。



 

(1)午前12時10分  (2)午前9時15分  (3)午前1時50分
(4)午前1時10分   (5)午後1時10分
 

(発問7) この中で、絶対違うというのはどれですか。絶対違うというのを言ってご覧
      なさい。
 


 多数の子が立って意見を言った。結局、(1)〜(5)全てに、何人かずつが「違う」と言った。このままでは収拾がつかない。そこで、



(指示6) 言える人は「理由」も一緒に言ってご覧なさい。
 


と指示した。(1)(2)については上手に理由を言えた子もいたが、何ともあやふやなのもあったし、忘れましたというのもあった。うまく伝えられずもどかしげにしている様子もあった。やっぱりこのままでは収拾がつかない。発問を変えることにした。



(発問8) では、正しいのはどれなのですか。1つだけ正しいのがあります。それは
      どれですか。理由も一緒に言えたらとっても素晴らしいよ。
 


 違うものではなく正しいものを言わせるようにした。
 理由はうまく表現できない子もいたが、





 

・10時10分から3時間経ったら1時10分で、昼の12時過ぎたら午後
 だから(5)の午後1時10分が正しい。
 


という類の理由を述べた子が5〜6人いた。クラスの1/6〜1/5である。これで決まりかな、とも思ったが、念のためである。挙手によって調べた。3人ほどがあやふやな態度だったが、あとの子は全員(5)であると挙手した。さらに念のためである。学習用提示時計を使って確認した。子ども達は「ヤッター」と言って喜んだ。
 発表の練習、発言の練習、と思い、とにかく「言わせる」ように心がけた。いい練習ができたように感じた。