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6年下「メートル法」第1時
 
   1999.1.14
 
 

                          広島県福山市立水呑小学校  教諭  粟村啓史

 1月13日(水)、「メートル法」第1時の授業を行った。
【大阪書籍6年下P.50〜P.51】
  
 

(指示1) 今日から新しい勉強をします。ノートに、1/13 メートル法と書きなさい。

(発問1) ここでは、m(メートル)を使った単位の仕組みを勉強します。
     1m はどのようにして決められているか、知っていますか?
 


 「知らない」という声。「勝手に決めた」という声。「分からん」という声。
 そこで、黒板に地球の絵を書きながら、1mは、かつては地球の子午線の4000万分の1の長さを基に定められていたという話をし、しかし今は光を使った方法で定められていることを伝えた。続いて、「次元」という話をした。

※実際はここで図を書きながら話を進めていくのだが、ここでは図に表せないので、話の内容@ABのみを書くことにする。

 @   ある点から線が延びています。線という長さだけの世界。これは1次元の世界
  です。
  単位はm(メートル)
              (と言いなから、横線を一本引く。)
 A   もう一本線を加えます。これで平面を表すことができ、面積を表すことができる
  世界になります。これが2次元の世界。
  単位はu(平方メートル)
              (と言いながら、@の横線の左端から上向きに縦線を一本
               引く。)
 B  もう一本線を加えると、立体を表すことができ、体積を表すことができる世界になります。これが3次元の世界です。
 
単位は、立方メートル
 (と言いながら、Aの2本の交点から左斜め手前に向けて 線を引く。一つの点から線が3本。そしてその点を隅とする箱を書く。ちょうど部屋の隅っこに箱が寄せてあるような感じに書くのである。)
 

(説明1) この単元では、m(メートル)を使った単位の仕組みを勉強し、このような「長
      さ」「面積」「体積」や「重さ」に関する単位の構造や単位間の関係について
      勉強します。
 

(指示1) 教科書P.50,P.51を開けなさい。そこにいろいろな計器の写真がありますが
      P.50の黄色の@Gはどの計器を使ってはかりますか。
      教科書に考えを書き込みなさい。
 


 1分半ほどで書かせ、その後全員で一つずつ確認した。



(指示2) ノートに、P.50 1  (1)と書きなさい。P.50 1  を全部ノートにやりなさい。
 


 3・4分時間を取り、その後全員で一つずつ確認した。
 その後P.50の下方に書いてある表に着目させ、1mを中心に、左に向かうほど10倍ずつ累乗され、右に行くほど1/10倍ずつ累乗されていることを確認させた。そして、これらの関係を覚えさせる目的で、次のような説明を行った。



 1000    100    10    1    1/10    1/100   1/1000
   k     h     D    m    d      c      mm
 

 覚え方は、
 右の通り。
 

キロキロと、ヘクト、デカけたメートルは
デシにおわれて、センチ ミリミリ
 


と、覚える。
 


 そして、kは1000倍、hは100倍、cは1/100倍、m(ミリ)は1/1000倍、dは1/10倍を意味していることを教えた。
 例えば、kmは「1mの1000倍」、mmは「1mの1/1000倍」、cmは「1mの1/100倍」、dl(デシリットル)は「1リットルの1/10倍」であることを、接頭文字と関連させながら確認させた。その後上記をノートに書かせ、覚えさせた。覚えた者から次の発問2を考えさせた。



(発問2) 80cmは何kmですか。自分の考えをノートに書きなさい。
 


 3分ほど待ち、その後、意見(考え)を言ってみようと思う者に発表させた。
 「0.008km」「0.0008km」「0.00008km」「1/1250km」といった意見(考え)が出された。



では、「キロチャッチャッメートルくん」で確かめてみましょう。
 


と言う。そうすると、「えっ、何、それ?」と必ず反応してくる。単位換算のスーパーテクニックであることを伝え、「ちょースーパーテク、キロチャッチャッメートルくん」と言いながら、次のように線を引く。




    km                 m             cm      mm
                   
   キロ   チャッ    チャッ   メートル    クン    センチ    ミリミリ

 


 つまり、「キロチャッチャッメートルくんセンチミリミリ」とは、目盛りの打ち方を覚えさせるための語呂合わせ的なものであると思えばよい。これをどう使うかというと、例えば「80cm」なら、上記の線の「cm」に合わせて「80」と書き込むのである。
  


       km                   m            cm     mm
 
             8   0    
       キロ    チャッ    チャッ  メートル    クン    センチ   ミリミリ


 ここで問われているのは「何kmですか?」であるから、上記の線のkmの後ろに小数点を書き、空いているところには全部「0」を書き込む。下記のようになる。
 

   km                  m            cm      mm
 0   0    0     0    8    0   0        
  キロ   チャッ    チャッ    メートル    クン     センチ   ミリミリ
 

これにより、80cmは0.0008kmであることが分かる。
 この「キロチャッチャッメートルくん」は、以前、明治図書の「教材開発」という雑誌の中で見かけて知ったような気がするが、記憶は定かではない。

※2001年5月29日、愛媛県今治市の阿部達也先生からのご一報により、この「キロチャッチャメートルくん」の源実践は、山口県の福山憲市先生のものだと分かりました。

 尚、「キロキロと、ヘクト、デカけたメートルは、デシにおわれて、センチ ミリミリ」の語呂合わせは、私の父親から教わったものである。
 その後チャイムが鳴るまで、P.51の「イルカ1」「イルカ2」「イルカ3」の練習問題をさせた。次時、それらの答え合わせから始める。




                                                        

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