ミドリガオカ哀詩




好きだった

好きかもしれなかった

甥が

年上の 甥が

凛々しい瞳

逞しい腕

そして 温かい心

伯母でなければ

子供でなければ

すぐにでも

心を告げたのに

死んでも

殺されても

彼とは結ばれぬものなのか

たとえ結ばれる夢を見ても

所詮 夢は夢

夢が幸せであったほど

現実は 容赦なく

襲ってくる


好きだった

好きかもしれなかった


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