カプセット(カプセル用ピンセット)開発の経緯
カプセットは2002年(平成14年)に開発されました。このころ、粉薬や漢方薬のエキス顆粒が苦手なお年寄りや子供でも、これらの薬を簡単に飲むことができる方法はないかと考えていましたが、ある時、切手用のピンセットが目につきました。その先端を曲げてカプセルをつかみやすくできないかと考えてみたのが始まりです。この方法で確かにカプセルはつかみやすくなりましたが、粉薬を入れてキャップをしようとすると、カプセルがすべってしまい、うまくいきません。そこで、カプセルを下から支える構造を考えたわけです。このアイデアを、当時、幸和ピンセットの専務だった鈴木正弘氏(現社長)に相談し、メールのやり取りを繰り返しながら、現在の形に近づけていきました。最初は、今までにない特殊な形状であったため、大変苦労されたようでしたが、何とか最終完成品にたどり着くことができました。鈴木社長の熱意と職人技によって生み出されたピンセットということができると思います。最近、日本の町工場の持つ底力と職人技が世界的に評価されていますが、まさにこの典型例と言えるでしょう。18-8ステンレス製のカプセル用ピンセットは幸和ピンセット以外では作ることができません。製品の詳細については以下の説明をご覧ください。
近頃、プラスチック製の類似品を見かけるようになりましたが、これらに比べると、18-8ステンレス製ピンセットのレベルの高さに驚かされることと思います。
カプセットは簡易カプセル充填装置として考案されたカプセル保持用ピンセットです。従来とは全く異なる方法で、簡単にカプセルを充填できます。粉薬や漢方薬の服用、粉末健康食品の摂取等に使います。
■説明:
カプセットはピンセット製作では最も信頼されている専門メーカー(幸和ピンセット)の全面協力により開発されたピンセットです。
材質はSUS304(18-8ステンレス)、先端部にずれが生じないよう、2枚を接合する併式で精密に製作されています。先端部は特殊技術により、カプセルの形に合わせて成型されています。わずかなずれがあっても、小さいカプセルはつかみにくくなりますので、高度な技術が求められる作業です。また、洗った後、高温で乾燥させても、全く変形しないことが重要です。
仕上げには雑菌の繁殖を防ぐために電解研磨処理・バブ研磨を施し、医療用(オペ室用)と全く同じ研磨にしてあります。
材質から仕上げに至るまで徹底的にこだわり、日本が誇る職人技で一本一本丁寧に仕上げられています。
#0、#1、#2、#3号カプセルで使用することができますが、最も使いやすいのは、#3号カプセルです。
2002年 東京リトルガリバーで紹介されました。
2015年2月 タモリ倶楽部で紹介されました。
ご希望の方にお送りします。
■税込み価格:3500円 (2本目以降からは3,000円)
「ヤマト運輸の代引きのみ」に変更になりました。
(送料・代引き手数料は当院で負担します )
申し訳ありませんが、できればメールでご注文ください。
必要項目
1.郵便番号
2.住所
3.氏名
4.電話番号
5.メールアドレス
6.注文本数
7.配達希望時間等
使用方法
A.自分用に作る場合
1.鉛筆を持つようにしてカプセットを持ってください。
2.空カプセル(#0、#1、#2、#3いずれでも可)を用意し、カプセットでこれをつかみます。
3.カプセルのキャップをはずします。
4.そのまま粉末をすくいあげます。
5.キャップをします。
6.できあがりです。
B.他の人が飲むようにする場合
カプセルを持つ手に手袋をはめるか、カプセットを2本使います。
やり方はyou tubeにアップした動画をご覧ください。
カプセット使用例
カプセット使用例1 漢方薬や粉薬を飲む
特に子供は薬を飲みたがらないため、薬を飲ませるのに苦労します。ジュースに溶かしたり、ヨーグルトに混ぜたりして飲ませることが多いようですが、味が変わってしまうので長続きしません。このような時、カプセルに入れてあげるという方法があります。カプセルに入れると数が多くなりますが、味も臭いもなくなりますから飲みやすくなります。3号カプセルがよいと思います(4号カプセルはさらに小さいのですが、数が多くなりすぎます)。
カプセットはこれ一本で、0号、1号、2号、3号いずれのカプセルもつかむことができますから、適当な大きさを選んで使います。ただし、
最も使いやすいのは、#3号カプセルです。
10歳の男の子で、扁桃腺炎のため、1〜2か月ごとに発熱を繰り返していました。高熱が出ると、幻覚や異常行動が出現するとのことでした。
父親は扁桃腺摘出術を受けています。その都度、解熱剤と抗生剤でしのいでいましたが、自分でカプセルに入れてみると言うので、カプセットを貸し出し、小柴胡湯加桔梗石膏5gを処方してみました。1回8カプセルを1日3回、3週間内服しましたが、それ以降、全く熱がでなくなり、学校を休むこともなくなりました。
漢方薬のエキス顆粒は成分の調節ができませんが、生薬を粉末にして特定の成分を増量することも可能です。
また、柑橘類の皮に含まれるヘスペリジンは、ビタミンCの腎排出閾値を上昇させますので、血中ビタミンC濃度を高く維持したい場合には、ビタミンCに陳皮カプセルを併用します。
カプセット使用例2 粉末健康食品を飲む
粉末茶(フードカッターで粉末にします)、抹茶、粉末ビール酵母、粉末納豆、粉末根昆布、粉末カルシウム、粉末アロエ、発芽玄米、野菜パウダー、ビタミンCなどをカプセルに入れて飲むことができます。
カプセットを使って自宅で作れば、簡単にカプセルを作ることができます。どんなに好きな食品でも、毎日とるということになると、飽きてしまうことも多いので、とりたい時だけカプセルで補うというやり方もよいと思います。どんなによいものでも続けなければ意味がありませんが、カプセルにすると、毎日一定量を確実にとることができるメリットがあります。
ピルケース
このようにピルケースに入れて、自分の飲みたい物を粉末にして持ち歩くことができます。
カプセット使用例3 動物に薬を飲ませる
動物に粉薬を飲ませるのは難しいことが多いのですが、薬をカプセルに入れてしまい、これを口の横から入れて、スポイト等で水を流し込み、口を開けないように押さえておくと簡単に飲み込んでしまいます。
カプセット使用例4 調剤薬局でのサービスに使う
飲みにくい粉薬は、希望に応じてカプセルに入れてもらえると非常に便利です。また、袋から余分なカプセルを取り出すときに使うと便利だという意見もいただきました。
カプセット使用例5 着色カプセルの製剤をつめかえる
カプセルには合成着色料を使い、色をつけたものがあります。ところが、この合成着色料が問題になることもあります。治療薬で症状が悪化することがないよう、無色のカプセルにつめかえて飲んだほうが良い場合があります。
カプセット使用法6 飲みにくい液体を飲む
亜麻仁油など、飲みにくい液体をスポイトでカプセルに入れ、飲むことができます。液体を入れる場合は飲む直前にカプセルに入れてください。カプセルに入れたらすぐに飲んでください。
カプセット使用例7 脳梗塞などのリハビリに使う
指先の訓練には箸で豆をつかんで別な皿に移すなどの方法がありまが、単純作業のため、根気がいります。カプセットを利用した訓練では、できあがったものを自分で飲んだり、ほかの人が飲むものを作ってあげたりすることができ、目的ができると訓練の効果も倍増します。