支えあい、助けあい、高めあう。岡山高教組

2023年度のとりくみ

寄宿舎入浴介助に妊娠代替、さっそく利用が
−障害児学校部 第48回総会−

コロナ禍のもとで議案書配付のみにとどまっていた障害児学校部総会ですが、実に4年ぶりとなる対面での第48回総会を6月24日（土）、おかやま西川原プラザで開催しました。
2022年度運動総括案、23年度運動方針案の提案をもとに分会からの活動報告が行われましたが、今回は数名ずつのグループによる分会交流を企画したことで、さながら「プチ職場会」の雰囲気で話が尽きない時間となりました。
交流の中では、「人不足が深刻。代員が見つからない」「コロナ後の予算減が心配」といった各職場で抱える問題が共有されるとともに、「県との交渉の結果、寄宿舎指導員の妊娠代替条件に入浴介助が拡大されたことで、4月からさっそく利用者があった」「義務制から異動してきた先生がさっそく加入してくれた」など、これからの組合活動に力を与えてくれる状況も報告されました。 4年ぶりの集まりということもあり、参加人数は19名とコロナ禍前の約半数にとどまりましたが、活発な分会交流ができ、有意義な時間を過ごすことができました。

春の発達講座まとめ

4年ぶりに春の発達保障講座を６月１８日に、全障研との共催で開催しました。組合からは7名が会場参加、オンラインの参加者もあり、全障研のメンバーを加えて総勢約５０名の参加でした。
講師は神戸大学の赤木和重准教授で「見方が変われば願いが見える　障害のある子どもの発達」と題してグループでの短い話し合いを入れながら進んでいきました。例えば、「小2の頃、授業中トイレに行きたくなったときどうしていたか」いろいろな意見が出た後、「日本は『トイレに行っていいですか？』という許可制。イタリアではかわいい人形を使って『行ってきます』と意思を示し、自分の体のことは自分で決めることを教える。この違いは何でしょうね。」とやわらかく問われました。「楽しい、できる」ばかりではなく「できなさ」も含めて大事にすることが子どもの願いを見つけ、子どもたちの発達を保障することという言葉に衝撃を受けました。何気ない見落としがちな出来事に隠れている無数の「子どもの願い」を見落としてはいけないと思いました。
岡山南支援分会　青山　敬

第22回 全国障害児学級＆学校 学習交流集会 in 京都

１月７日(土)〜８日(日)、京都市で開催された全国障害児学級＆学校学習交流集会に参加しました。
１日目は早めに京都入りして、京都市学校歴史博物館を見学しました。京都では1869年に番組小学校とよばれる、日本で最初の学区制の小学校が作られました。この博物館では、番組小学校の創設に関する資料をはじめ、京都市の学校に遺された教科書や教材・教具などの教育資料などを展示しています。幕末の動乱と明治維新により衰退に向かう京都を復興するため、市民が出資者となり、すべての子どもが通える日本初の学区制小学校を、わずか半年間で64校も作ったのです。
文部省の学制発布よりも３年も前の出来事でした。当時の京都の市民たちの教育に注いだ情熱を思い、深く感銘を受けました。
１日目の午後から京都教育大学で全体会がありました。現地企画では、京都の青年教員たちが劇仕立てで、職場での悩みや自分たちの願いを語り合いました。そのあと講演された三木裕和先生（立命館大学）は、知人から聞いたという次のような言葉を紹介されました。今の特別支援教育は強くなれというが、弱さ、悲しさでこそ障害のある子どもとつながる。この言葉は、職員集団の指導方針に疑問を持ちながらも、大きな声を上げることができない悩める青年教職員たちへのエールに聞こえました。
２日目は私が最も楽しみにしていたフィールドワークに参加しました。京都は小学校発祥の地ですが、盲学校及び聾学校の発祥の地でもあります。京都盲唖院の初代院長の古河太四郎は、1869年に京都にできた64校の小学校の教育課程を考案する役割も担っていました。古河は1878年に京都の中心部に盲唖院を設立し、盲児や聾児の教育課程や教材教具を考案したのです。京都の市民たちは小学校と同じく盲唖院のためにも多くの寄付をしたそうです。盲学校と聾学校で30年勤務した私にとって、大いに感銘を受ける研修となりました。 【原　広三さん／岡山盲】

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