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支えあい、助けあい、高めあう。岡山高教組
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定通部
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2022年度のとりくみ
倉敷市立高校普通教室にエアコン設置へ −定通要求が実現!−
倉敷市教育委員会は市議会12月定例会に、高等学校普通教室エアコン設置事業費として2,270万円を提案しました。これによって、精思、市立工業、市立玉島、真備陵南の4校の普通教室にエアコンが設置される見通しとなりました。高教組定通部は毎年の設置者交渉で、校舎の耐震化とエアコン設置を要求し続けてきました。定通部の要求は市議会議員も動かし、多くの会派が市立高校へのエアコン設置を求めるようになっていました。運動の成果を確信に、引き続き、校舎の耐震化など重要課題の実現に向けてとりくみを進めましょう。
定通高校における就労支援どうしていく?
−2022年度 定通部学習会・総会−
8月20日(土)、おかやま西川原プラザで今年度の定時制・通信制部の学習会・委員会(総会)が開催されました。学習会では特性のある生徒の就労支援について学びました。その後、総会で昨年度の総括と今年度の運動方針を話し合いました。参加者は総数で9名でしたが情報交換も含め、有意義な会でした。 今回の学習会では、生徒の就労支援にも尽力していただいているNPO法人One代表理事の田村操希さんを講師に迎え、「就労移行支援の使い方」と題した講演をしていただきました。就労移行支援事業とはどのようなものか、移行支援事業所の事例紹介、質疑応答もあり、福祉的就労との違い、障がい者枠で就労した場合の賃金の実情など詳しく知ることができました。今まさに就職志望先の決定時期で、今回の情報を学校現場に持ち帰りたいという感想もありました。特性のある生徒については、どのように指導するか苦慮している事例が見受けられる中、こちらの知識として持っておく必要のあることだと感じました。 総会では、倉敷市の精思高校と市立玉島高校の統合の現状や設置者交渉の様子、岡山操山高校通信制の課題など、各校の課題や問題点などの情報交換ができました。その課題解決に向けて運動方針の提案と役員の輪番を確認して総会を閉会しました。 終了後の話の中で、色々な課題の解決には数が必要、やはり組合員の増加が必要だなという話になりました。課題の解決に向けて頑張ろうと思う1日でした。 【宇垣 俊寿さん/烏城】
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2021年度のとりくみ
生徒・教職員が危険にさらされたまま, 耐震補強工事停滞 −定通部倉敷市教委要請−
11月12日(金),定通部代表3名は倉敷市教育委員会に要請をおこないました。
市教委からは,石部圭一教育施設課長,堀内教育施設課長補佐,倉本学校教育部学事課長、成廣学事主任が出席しました。 市立高校の耐震補強の方針について,石部施設課長は「お答えしづらい。市立玉島・精思の統合については発表されたばかり。今後どう再編されるか見通しがないので,耐震補強の計画ができない。数千万円規模の事業なので,費やして間もなく移転するなどとなると理解が得られない」と述べました。
一方,倉敷翔南高校は,「耐震の調査は済んでいる」が,「まずは精思,市玉(への対応)を(優先)ということにしている」として,実質上の先延ばしを示唆しました。 高教組はそれに対し「今のお答えだと,今いる在校生は,閉校までの3年間耐震補強されていない校舎で我慢することが前提と聞こえる。市玉は,揺れたらすぐ逃げなさい,というレベル」「危険にさらされたまま,何年も過ごすことになる。せめて調査の終えたところはすぐ着手せよ」と,倉敷市の姿勢に抗議しました。
その他,市費事務職や養護教師の非常勤化・非正規化をやめること,専任のSSWの配置などを求めました。
倉敷市立高校は,様々な教育的ニーズを持つ生徒が在籍しており,少人数指導だからこそできる指導が期待されているなど,重要な役割を担っています。長年の要求や働きかけにもかかわらず,ここまで施設設備が老朽化し,いまや命の危険にも即時対応できない事態に陥っているその責任は,設置者である倉敷市にあります。その事実に真摯に向きあい,「理解が得られない」とあきらめるのでなく,積極的に市民に理解を求めて早急に施設整備を行うべきです。
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定通部「倉敷市立高等学校体制整備基本計画」要請
10月12日(火),倉敷市役所にて定時制通信制部による要請がおこなわれました。高教組からは岡田定通部長ほか計7名,倉敷市教育委員会からは倉本学事課長と成広学事主任が出席しました。
精思高校と市立玉島高校(以下市玉)が統合する件については,2023年度に市玉の募集停止と,翌年度末,最後の3年生が卒業するタイミングで閉校することが定められているのみで,新たな校地や校舎など,環境整備の見透しなどはまったく示されていません。
定通部から,市玉は2024年度末の閉校時,原級留置した在校生が存在する可能性が高いこと,その場合の対応が示されていないので,入学志望者への説明ができないことを指摘しました。また,精思における昼間部の創設について,市教委は「全日制も定員を割っており,(昼間部をつくれば)入学生の取り合いになることも考えられる」と答えるなど,市教委からの説明の多くは,市玉の事実上の廃校を示唆しているともとれる内容でした。
倉本課長は「平成26年から,保護者を交えて14回にわたる検討委員会をおこなった。突然決めたわけではなく,密な話し合いをおこなってきた」と述べました。この度の計画発表は,市玉の原級留置への対応が決められないままなど拙速なものであり,事前に学校現場に示されず,教職員の意見を取り入れなかったことの問題性が明らかになりました。定通部は,この計画は在校生や昼間部入学を望む生徒らに十分配慮しているとは言い難い内容であること,人員削減・効率化することにより,少人数指導でしか得られない教育効果が大きく損なわれることなどを改めて指摘し,今後さらに各学校への丁寧な聞き取りをおこない現場教員の意見を汲むよう求めました。
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過去のとりくみ
「すべての生徒が主役 〜生徒のことを語ろう〜」
定通部 中国・四国・九州ブロック学習交流集会(in佐賀)
2018年11月10日(土)〜11日(日)に佐賀県で開催された定通部の中国・四国・九州ブロック学習交流集会に参加しました。
オープニングでは碗琴奏者の筒井孝司さんによる「有田焼で癒しの音楽 〜碗琴演奏〜」のきれいな音色が流れる中、開会しました。
「生徒による修学旅行計画の取り組み」と題して佐賀商業高校定時制の実践報告をしていただきました。自主性・計画性・協調性を育むことなどを狙いに、2年次からの総学の時間を活用し、場所の選定と計画を行うというものでした。参加者間では生徒の班分けや業者の選定に関わること、積み立ての方法について意見が交換されました。
続いて、佐賀星生学園の加藤雅世子校長に「佐賀星生学園における教育実践」と題して話をしていただきました。解決志向教育の学校づくりを生徒、保護者、教職員が共通意識をもって取り組んでいることが印象的でした。特に学校へ行きたくないと主張する生徒に対しては、なぜ行きたくないのかと原因を探る問題志向よりも、どうしたらうまくいくのか考える解決志向は大切な考え方だと感じました。
2日目は2つのコースに分かれ「佐賀を味わい尽くすフィールドワーク」が行われ佐賀県立美術館・博物館を訪れました。佐賀出身の3人のアーティストが出展した「三人展」などを鑑賞し佐賀の歴史も学べました。2日間を通して有意義な時間となりました。
【行藤茂樹さん/倉敷市工】
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2018年度定通部学習会・総会 (7/21) ―
2018年7月21日,西川原プラザにて18定通部学習会・総会を開催しました。
総会に先立ち,山本恵三さん(西大寺)に「高等学校における通級指導について〜岡山御津高校のとりくみ」と題して話していただきました。主旨は、今後定時制高校に限らず、多くの学校での取り組みが求められる通級指導について、文科省の研究指定を受けて取り組んでこられた3年間の経験に基づくものでした。
具体として、実施方法、対象生徒の絞り込み、支援の計画及び内容から単位認定に至るまでの試行錯誤を振り返っていただきました。結果、多くの生徒は、個別・重点的なかかわりによって、課題は残るものの少しずつでも社会性を身につけ、自らの困難と向き合う姿勢を見せるまでに変わり、進路を決めて巣立つことができたといものであり、大変多くの示唆をいただきました。
また、真備陵南分会からは、西日本豪雨による生徒宅や学校の被害の様子や、復旧に向けて既に倉敷市立高校からの支援が始まりつつあるものの、情報伝達が困難な状況にあることなどの報告がありました。お亡くなりになった多くの方のご冥福をお祈りするとともに、被災地の一日も早い復旧を願っています。
総会では,新役員体制,17総括,18運動方針が承認され,ここ数年,前進回答の得られていない確定交渉には是々非々の姿勢で臨むことを確認し,閉会しました。
梅谷広光さん(備前片上分会)
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■困難を抱える生徒に豊かな「共有体験」の場を
―定時制・通信制部2017年度委員会(総会)&学習会―
7月22日(土),ピュアリティまきびにて17定通部学習会・総会を開催しました。総会に先立つ学習会で岡田英将さん(市立玉島)に「『我流支援』〜高等学校における特別支援の実際」と題して話していただきました。
授業や指導が困難な生徒も多い定時制高校においてどのように生徒・保護者にアプローチしていくのか,くらしき作陽大学の橋本正巳先生の事例検討会での議論も踏まえてのお話でした。橋本先生によれば,様々な問題行動へはソーシャルサポートが必要だが,2つの自尊感情のうち「社会的自尊感情(他者と比較して得られる有用感)」には「成功体験」が,「基本的自尊感情(生まれてきてよかったという感情)」には「共有体験」(日常的な生活を「一緒に」する体験)が必要であり,岡田先生は,学校において共有体験をできる人を増やし,その人との良好な関係を築き,授業の場でも共有体験の場を増やすことが重要だと述べました。日常の実践も踏まえての話でしたが,「我流支援」では十分でなく,専門的知識を踏まえた上での実践が必要との立場でした。
総会では,梅谷広光部長(片上)ほか4名の新役員体制,16総括,17運動方針が承認され,今年度の対県・対市交渉に向けて頑張ることを確認し,閉会しました。
2017年全教定通部総会・学習交流会に参加して
富山市で7月28日(金)〜30日(日)に開かれた全教定通部総会・学習交流会に参加してきました。私用のため、2日目の午前中までではありましたが、「富山ブラック」(富山で話題?の醤油ラーメン)に勝る「濃厚な」時間でした。
特に学習交流会では、「子どもの貧困問題」の取材等を続けている朝日新聞社生活文化部記者の中塚久美子さん、女性クリニックWe!TOYAMA院長の種部恭子さんの「10代の性」についての講演をお聞きし、自分の仕事の意味について、あらためて考えるきっかけになりました。
中塚さんは、子どもの貧困の構造的・制度的な要因、国内での取り組み、海外の先進的な貧困対策などについて、膨大な資料をもとに丁寧にお話され、新たな知識をたくさん得ることができました。
種部さんのお話では、10代の妊娠・出産の実態、性教育バッシングや暗数の多い性虐待など10代をとりまく様々な問題が社会構造の中で深刻化、複雑化していく様子が語られ、暗澹たる気持ちにもなりました。「妊娠・出産した10代の女性こそ、高卒までは必ず達成できるように」という言葉は、高校現場への強いメッセージでした。
中塚さんの講演への質問で、「貧困家庭の生徒や定通制の教師でさえ『自己責任論』で語る。それを論破できない自分にもどかしさを感じる」という声がありました。重い現実です。中塚さんは、「一つひとつの事実を共有して、そのような人とも一緒に考える、という姿勢が大事なのでは。」と答えられました。
今回取り上げられた問題には、「大人が生みだした社会で子どもが苦しんでいる」という共通点があると思います。もし私が自己責任論を唱えたならば大人として、教師として、「責任放棄」になるのではないでしょうか。「当事者の自己責任だ。」は、「自分には責任のない問題だ。」とほぼ同じ意味です。蔓延するJKビジネスにしろ、社会保障の不備にしろ、積極的に容認していないからといって、大人としての責任を免れるわけではありません。責任をもって向き合う大人同士の連帯が、この大会のテーマであった「希望をつむぐ」ことになるのでは、と今は考えています。
【藤原 晋さん/岡山操山通信制】
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定通部,倉敷市教委へ要請
−耐震診断,エアコン設置,養護教諭の正規化などを要請−
10月24日(火),定通部は倉敷市教委へ要請をおこないました。倉敷市教委は加藤教育企画総務課長ほか計5名が,高教組は梅谷定通部長ほか倉敷市工,市立玉島からの分会代表2名と本部の計4名が参加しました。
市立定時制の今後のあり方については,昨年度の回答同様「県高教研が12月に出す予定の提言を受け検討委員会を再開,現状を踏まえつつ定時制教育の充実や適正配置,校舎の老朽化,設備の改善等を生徒・保護者・地域のニーズに応えるあり方を倉敷としての考え方を元に検討をすすめる」,校舎の耐震化については「耐震診断を準備している」,要望の強いエアコン設置については「方針を整備しながら中学校以外からの要望に優先順位をつけ検討していく」,無害化システムについては「USBメモリを使うことで無害化しなくてもデータのやりとりができるよう11月末を目途に対応する」,SSWの派遣については「手続きの簡素化を県へ要望していく」,市立高退職者の県立高での再任用については「県へ要望していく」とそれぞれ回答しました。
検討委員会の再開については現場の声が届く工夫を要求,定時制高校の大規模化の弊害についても参加者から訴えました。また,これまでの経緯より倉敷市では「正規の養護教諭は異例の任用であり,臨時が普通」とのあり方が示されましたが,養護教諭の定時制高校で果たす役割の重要さを改めて示し,正規専任の任用を求めました。要請後半では,各校の現状とともに個別の要求を述べ,要請を終えました。
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多様な生徒に対応できる人員増を!
−2017年11月8日 確定交渉−
定時制・通信制部の梅谷部長は,特別な支援を必要とする生徒の「受け皿」として重要な役割を果たしている定時制・通信制高校の要求に対し,前進回答がまったくないことに怒りを隠せない様子でした。
県北の定時制高校整備について,県教委は「現在全日制高校等で中卒者が受け入れられており」,「現時点でのニーズは4,5名程度と想定され」,「津山市内へ設置するまでの状況にない」と回答し,2017年11月に提出される高教研の提言の主旨を踏まえて引き続き検討をおこなうと回答しました。高教組は,ニーズの有無の根拠が中卒者の受け入れ状況のみによらず,高校中退者の数も考慮に入れるべきだと主張しました。
また,烏城分会から,支援を要する生徒への不可欠な対応としてカウンセラーの増員や,転入生が増えている操山通信制分会からは養護教諭の正規・専任化,非常勤養護教諭の時間数増をもとめましたが,前進回答は得られませんでした。
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歩き,語り,身体をほぐす
〜全教定通部中四九ブロ学習交流集会in 岡山(倉敷市)〜
11/4(土)〜5(日)全教定通部中国四国九州ブロック学習交流集会が岡山県倉敷市で開催されました。2日間で県外7名県内16名の合わせてのべ23名の参加でした。
初日は「亀島山地下工場跡フィールドワーク」と夕食交流会,翌日は藤原忠雄さん(兵庫教育大学大学院・学校教育研究科教授)による「教師にとって最も身近な支援のあり方〜生徒も教師もストレスフリーな聴き方,話し方〜」と題したお話を聞きながら,演習にもとりくみました。
事前学習では先の戦争での日本の加害責任を亀島山地下工場で働いた金原哲さんの生涯を描いたスライド紙芝居で学習し, 2人のボランティアガイド(亀島山地下工場を語り継ぐ会)の方に案内してもらいました。最も大きく堅固に作られている1号トンネルには予想外にたくさんの水がたまり,奥まで歩くことができませんでしたが,縦横に掘り進められたトンネル,電球を灯す碍子の跡や機械設備の設置跡などを目の当たりにし,当時強制労働に狩り出された朝鮮人労働者の置かれた状況に思いを馳せました。
翌日の学習では「背中をゆるめることで表情をつくること」,ペアになって「他者(生徒)に対して声をかける位置」の確認,「肩へ手を添える支援」「腕をしっかり支える支援」などの演習を通して「最も身近な支援のあり方」について学びました。参加者からは「話される内容が身体的に実感できる,驚きました」「困り感を持っている生徒を支え受けとめてやることでどんなに本人が楽になるかということが実感できた」などの感想が寄せられました。各県の定通部運動の前進や課題面の交流に十分時間がとれなかったのは今後の課題です。
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